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     林さんちのあぐらぐち物語 2004年 葉月1号
       http://www.hayashisanchi.co.jp

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 このメールマガジンは、林さんちの大切なお客様と、ホームページをみて
   林さんちに興味をもっていただいたお客様にお送りしています。
   
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/   葉月1号  _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/

1. 巻頭言

 早生のハナエチゼンが、ようやく色づき始めました。待ちに待った、収穫に
あと、もう少しです。

2.今週の林さんち・・・・カメムシ歓迎

 田んぼの方は、肥料を撒き終わり、あとは、水管理だけして実りを待つのみ
と言う状況です。以前は、この時期、殺虫殺菌剤の散布があり、とても大変だ
ったのですが、今は、まさしく稲の別名「ほっとけ草(仏草)」状態です。そ
して、穂が出てしばらくすると、稲の花が咲き、受粉して実をつけ始めます。
だから、幼穂を良くお米の赤ちゃんと言いますが、正確には、この時点でお米
の赤ちゃんが出来るのです。
 そしてこの時期に現れるのが、カメムシ君。皆さんが、一般に思っている大
きな触ると臭いカメムシではなくて、意外に小さいカメムシです。カメムシっ
て、すごい数の種類があるんですね。私もビックリしました。 
http://www.agri.pref.hokkaido.jp/tokachi/byouchu/zukan/is/is_wheat_09.html
このカメムシ君が、お米の赤ちゃんの汁を籾に口を刺して、チュウチュウ吸う
のです。まあ、吸うのは勝手?だけど、その吸った跡が黒く残るのが問題。
黒くなってしまったお米が、千粒中2粒以上あると、お米の等級も価格も1等
からどんどん下がってしまう。このたった2粒のために、林さんちも、10年
ほど前までは、せっせとこのカメムシ君対策の為に、なんの疑問も持たず、関
係機関の指導のもと殺虫剤を散布していました。でも、この農薬、すごく体に
キツイのです。夏の農作業を終え、御苦労さんとビールを飲んだら吐き気がし
て、、、。こりゃどう見ても、危ない薬だなと感じていました。
 そこで、珪酸分=ガラス質を沢山、お米に与えて、ガラスの鎧を稲に着せる
様にし、さらに肥料も3割ほど減らして、少しスリムな稲にすることにより、
カメムシ君やその他の虫君に、食べられにくくしました。それでも、最初の頃
は、近所で農薬散布を始めると、私の母から、そろそろ撒かないのかと、クレ
ームが入るのですが、その度に「風が強いから」とか「二日酔いやから」と、
チャーミングに、かわしていました。そのうち、適期が過ぎて、散布できない
と言う作戦でした。でも、数年経つと、近所の人達も、林さんちで散布しなく
て大丈夫なら、撒かないと言う方が、増えて来て、最近では極少数のマニア?
の方が散布するに至りました。そもそも、住宅が増えて散布する環境でも無く
なったというのも一因ではあります。
 リンゴやミカンの虫食いはとても目立ちますが、千粒中2粒、しかも、米粒
の中心に黒い点があっても別に、毒があるわけでもなく食べるには問題ありま
せん。しかも、現代に入り科学の力で、この色のついたお米をかなり除去でき
るようになったのです。しかも、農薬を撒けばカメムシが居なくなるのではな
く、農薬の抗体を持った生き残りのスーパーカメムシ君が、より一層猛威を振
るうのです。しかも、天敵のツバメ、トンボ、クモ達もいない、天国のような
環境でです。だから、どう見ても、わざわざお金と労力しかも健康を害してま
で、農薬を撒く必要を感じないのです。
 ところが、この時期になると、地元新聞で「カメムシ大発生、例年の5倍!」
なんて見出しで報じるものだから、気の弱い我々農家は、ビビッてしまいます。
田んぼのお客様からも、農薬散布しないのか?と問い合わせはあるは、農家で
ない方からも、「今年は、カメムシが大変やそうやね?」と、気の毒がられる
始末。その度に、上記のことを繰り返し説明することになります。そして、ト
ドメは、関係機関から「カメムシ追放」というノボリ旗が、沢山田んぼや道路
沿いに立てられます。これは、まさしく情報操作の何者でもないのでは!林さ
んちでは、カメムシ歓迎!カメムシも食わない米は、美味くない!

3.夢の社員旅行

 という訳で、林さんちの夏は、割とノンビリと過ごしていて、7月に入り週
休二日で、作業をしています。そこで、社員さんの企画で、富山県福光町の華
山温泉に、日帰りツアーで行ってきました。ここは、砂風呂が名物です。私も
砂風呂は、初めてだったので、楽しませてもらいました。サウナとは、違い心
臓から足元にかけて、砂をかけるので、割と負担が無いように感じました。で
も最初は、首までかけないのですか?と聞いたけど、時間をかけてじっくりと
入っていただくためですと言われた。たしかに、5分もすると、すごい汗が出
て来て、基準の20分間入っているのは、大変だった。なんだか、自分が、石
焼き芋になった気分だった。
 昔は、法人と言っても、家族が中心で、スタッフも、家族以外は一人と言う
状況であったが、今では、全員で10名。時々、食事会には行っていたが、全
員で温泉に行ったのは、初めて。法人にして16期目、ついにここまで来たと
温泉につかりながら密かに、感動していた。
 かつて、私が就農した頃は、日曜日という概念が無く、ただただ毎日、なん
の疑問も持たず仕事をしていた。嫁さんと付き合っていた頃も、休みが合わず
あんまり、どこかに出かけたと言う思い出がない。最近は、休みを取っても、
収益はあるし、段取り的には、昔より楽。やり方を少し変えただけで、こんな
に豊かな生活が出来ると言うのは、ひるがえって、いかに経営者の能力が大切
かと言うことになる。次は、目指せ、一泊温泉、夢の海外社員旅行!

敬白
「あぐらぐち」とは、我が社の志高きプロバイダー氏が、名付けた、
「ホームページといういろりばたで、あぐらをかいて、話でもしまいけ」と
いう意味で名付けられました。
妙ですが、オリジナリティーがあって、私は気に入っています。
なお、「こんなメールマガジンいらないよ」
「HPの日記読んでるからいらないよ」と言う方は、
そのまま送り返しください。こちらで、リストから、外します。


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