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     林さんちのあぐらぐち物語 2008年 師走3号
       http://www.hayashisanchi.co.jp

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 このメールマガジンは、林さんちの大切なお客様と、ホームページをみて
   林さんちに興味をもっていただいたお客様にお送りしています。
   
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ 2008年 師走3号 _/_/_/_/_/_/_/_/_/

1. 巻頭言

 毎日、戦場のような事務所とお店とは、裏腹に加工現場は、冷静に稼動中
です。生産期間を延ばし、少し1日の生産量を減らしたおかげで、製品歩留
まりも上がり、なかなか良い調子です。ただ時々、社長の計算ミスで、急な
生産計画変更で、バタバタしてしまうのですが、、(×_×) 事務所にいると
あれやこれやと、集中できないのです。でも集中しなきゃ、、o(^o^)o

  在庫メーター     空←――――――――――――――――→満 
超普通じゃないコシヒカリ ■■■■■■■■■■■■■■■□□□□□
普通じゃないコシヒカリ  ■■■■■■■■■■■□□□□□□□□□
普通のコシヒカリ     ■■■■■■■■■■■■■□□□□□□□
ハナエチゼン       ■■■■■■■■□□□□□□□□□□□□
ひとめぼれ       ■■■■■■■■■■■■■■■■□□□□

             詳しい数字は、メルマガの最後に

2.今週の林さんち・・・・肥料の一発暮れ取り

 林さんちのお餅ですら値上げになってしまうこのご時世ですので、農業資材
も、一斉に値上げが行われています。中でも一番の値上げが肥料です。それも
リンが含まれる肥料です。化学肥料の基本は、チッソ、リン酸、カリウムです。
昔から基本的な肥料として使われて来たJAの商品に「BB056」がありま
す。BBは、製法、そして056は、その含有量が、それぞれ10%・25%
・16%あることを示しています。だからホームセンター等で、有機888と
か、有機627とかの3桁の番号は、チッソ、リン酸、カリウムの含有量を表
わしています。

 ところがこの三元素のうちリン酸分の原料であるリン鉱石が、主要輸出国の
中国で、輸出禁止になってしまったのです。すると一気に主な化学肥料が40
%も値上げになってしまいました。それまでも、ジワジワと上がっていたので
10年ほど前に比べれば倍近い価格になってしまいます。林さんちは、全国で
も珍しい農業資材を、ほぼ100%!JAから購入している農業法人なので、
非常に困ったことになったなと思っていました。しかし、いち早くJAの担当
者から、肥料対策の話がありました。たまたま担当者は、中学の元PTA役員
の方で、いわば戦友です。しかも優秀な方でこの危機的状況の中では、非常に
助かりました。ビジネスではあるけど、際の際では、やはり「持つべきものは
友」ですね。

 さっそく対策案が提示されました。まずリン酸分を下げた商品の提案。これ
は、土壌調査の結果、野々市町では、長年、リン酸含有量の高い肥料を施用し
て来た蓄積があるので、リン酸分を下げた肥料でも行けるという提案です。そ
して一番、高い肥料を使っているのがカグラモチの肥料体系だったので、それ
をコシヒカリの一発肥料体系に変更してみるという提案。いつも使っているコ
シヒカリの一発肥料ではなくて、肥料の溶け出しが後半になっている特別製を
カグラモチに転用してみるという提案でした。さらに肥料の購入を、年末に大
量にしかも倉庫から直送で流通コストを下げる提案も、なされました。

 結果、リン酸分を下げた商品に全て変更。これで計算上は、値上げ率は22
%になるはず。しかし、カグラモチの肥料体系を全て、コシヒカリ一発肥料で
転用するのは、あまりにも危険。カグラモチの肥料のタイミングは、非常に難
しくて以前、いつもと違う肥料を使用したところ収量が、一気に30%ダウン。
さすがに、怖くて来年は、3割のカグラモチを実験的に、コシヒカリ一発肥料
で栽培する計画にしました。でもこれは、かなりの賭けになりそうです。一発
肥料は、天候の変動に左右されやすいのです。

 そして最後は、年末の大量購入、通称「一発暮れ取り」。しかし問題は、置
く場所と資金繰りです。今回の「一発暮れ取り」で、春先に使用する肥料全て
を購入したので約800袋200万円を遥かに超える金額になります。請求書
を見てため息をつきますが、これでもずいぶん抑えられたと思います。まとも
に買えば300万円の大台も夢じゃなかったかもしれません。年末のまだお餅
の代金が入らない時期ですが、今年は、決算期を半年ずらしたおかげで、法人
税を払っていないので、その分を充当します。そして、年末に搬入されるとは
聞いていましたが、やはり餅つきの最中に連絡が急に来ました。でもお天気も
良かったので、搬入を了承。大型トラック4台が、ド〜〜ンと来て、パレット
に山積みにして行きました。置く場所は、普段トラクターの収納に使っている
ビニルハウスに入れました。トラクターは、しばらく屋外で我慢です。

 これで、来年の春先の肥料は、全て確保しました。でも夏の穂肥えはまた別
の話です。そして、当然ながらリン鉱石を使用しない、有機肥料の値上げ率は
化学肥料より少ないわけです。じゃあ、全部有機肥料に変更、、と思いきや、
散布量が3倍以上なので、やはりダメでした。それでも有機肥料が、高騰しな
いのは助かりました。やはり食物残渣等由来の有機肥料を使った循環型農業が
外的要因に強い国づくりには、必要なんですね。林さんちも、少しづつ変化し
ていかねばならない時期なのかもしれません。

           ↓そんな林さんちのお米はこちら↓
         http://www.hayashisanchi.co.jp/cargopro/

3、飛んで火に入る

 毎日毎日、お餅やお米の注文があります。昨年同様の受注数かどうかは、ま
だまだ分からないのですが、今年に入って2回、面白い注文がありました。林
さんちの受注システムでは、電話番号でお客様の受注履歴が確認できます。こ
れは、多くのお客様がお得意様で、自分のお名前だけ名乗られてどんどん「い
つものお米!」という感じにご注文されるので、非常に助かっています。ネッ
ト通販の担当者のスタッフは、名前だけですぐに、分かるので凄いなと思いま
すが、それでも五千人以上の顧客全ての情報を覚えているわけではありません。
電話口では、冷や汗をかきながら「いつもありがとうございます!」と話を合
わせつつパソコン画面を操作して、受注履歴を見て「いつもの超コシですね!」
とさもお客様のことを良く知っているようなフリをして受注をしています。

 そんな時、注文画面には、お客様の未入金金額が、ポンと表示されます。林
さんちのここ8年間の未入金金額の総額は、現在53名537,730円也!
このほとんどが、郵便振替&コンビニ支払いの方の未払いです。2005年初
めから基本的に郵便振替&コンビニ支払いを廃止したのですが、それまでに貯
まってしまった金額です。それまでも、未入金はあるにはあったのですが、ネ
ット通販の売上げの増大の二乗倍以上に、未入金が増えて行きました。人を疑
うことを知らない林さんちでしたが、さすがに金額が大きいので、世の中には、
悪い人もいるんだと初めて認識した次第です。

 この53万円余りは、決算上は損金として計上して、闇から闇へ葬られるの
ですが、林さんちの販売管理システムには、消去せず残してあります。そんな
時、あるお客様からの注文があったのですが、林さんちの優秀なスタッフは、
その方の未入金の履歴を見逃しませんでした。しかし、昔、お金を払わずに買
ったお店に、そ知らぬ顔で再注文をしてくるとは!驚きを通り越して、人とし
て哀れみを感じます。それでも、冷静に未入金があることを伝えて、入金を促
します。幸いなぜか?ちゃんと入金されたので、まだ良心のカケラが残ってい
たお客様だったのでしょう。

 代金回収が出来ないことの、林さんち側の理由の一つに「欲」があります。
「少しでも手軽に売上げを伸ばしたい」「お客様に良い顔をしたい」「手数料
は安い方が良い」という「欲」が代金回収率を下げてしまいます。そして今は
代金引換とクレジットが主流になって来ました。銀行振込も増えて来ましたが
こっちは、入金確認後の発送です。銀行振込のお客様は、全面的に林さんちを
信じている証しに他なりません。私としては、良い顔してさっさと発送したい
のですが、グッと我慢してご入金をお待ちしています。でもやはり、たま〜に
入金がいつまで経っても無い方の注文書が、埃を被っていることもあります。
それでも、2005年から未入金は、ゼロ円!その代わり、代引手数料やカー
ド手数料が、かなりの金額になります。欲を捨てれば、精神衛生上爽やかなの
で良しとしましょう。でも、また飛んで火に入る方がいないかを、じっと雪の
中で待っている林さんちでもあります、、(* ̄▽ ̄*)

林さんちの商品注文はこちら→http://www.hayashisanchi.co.jp/cargopro/

            平成20年度      新米発売日
超普通じゃないコシヒカ 281袋/374袋 75%    9月24日
普通じゃないコシヒカリ 284袋/515袋 55%    9月12日  
普通のコシヒカリ    430袋/659袋 75%    9月12日    
ハナエチゼン      70袋/175袋 40%   8月21日
ひとめぼれ        231袋/286袋 80%   9月 8日

敬白
「あぐらぐち」とは、我が社の志高きプロバイダー氏が、名付けた、
「ホームページといういろりばたで、あぐらをかいて、話でもしまいけ」と
いう意味で名付けられました。
妙ですが、オリジナリティーがあって、私は気に入っています。
なお、「こんなメールマガジンいらないよ」
「HPの日記読んでるからいらないよ」と言う方は、
そのまま送り返しください。こちらで、リストから、外します。

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