中村君の農業青年日記 2003年7月分





2003年7月30日(水)曇り

 今週は追肥をしている。コシヒカリの幼穂は1週間、ほとんど成長が止まってたように思う。月曜日にようやくゴーサインをだしたが、カグラモチは遅れずに来た感じで、ほとんどコシヒカリと重なってしまった。これは珍しい。というか、カグラモチの追肥は遅れ気味になったし、収穫はどうなるだろう?おまけに社内は一年に一回の健康診断で皆病院行ってるし、三日間野々市中学生の職場体験「わくワーク」で4人も来てるし、お世話するのが大変だ!自分は動力散布機背負って、あぜをコケずに歩くのが精一杯。


2003年7月27日(日)曇り

 農業青年の消費者交流の日。自分は風邪気味で、調子もイマイチ・・・おまけにバーベキューが、先発隊が時間も人員も苦しく慌てて点火したようで、盛大なキャンプファイヤーのように燃え上がり、もう熱いわ目は痛いわで、火が落ち着くころにはなんだか気分的にはもう終わってしまった・・・まあ参加者の中には大笑いで大絶賛してくれる人もいたし、畑や水田の作業をしてみたい、という人もいたのが嬉しかった。夕方も、あまった肉でバーベキュー。


2003年7月24日(木)曇り

 ついに、いもち病の薬をまいた。去年大豆だった田んぼは、肥料っけが強すぎて弱いためだ。自分でも見つけられるほどだし。猛暑で毎年肥料切れ気味だし、ちょっと増やしたとたんこれだもんなあ。7月も下旬なのに涼しくて過ごしやすい。さーて夏は来るか?ハナエチゼンからカグラモチまで、かなり時期を分散させてあるから、だいぶリスクは軽減できると思うのだが。ちょうど自分が学生時代のあの大凶作から10年だった。


2003年7月23日(水)雨

 雨なので、午前中は室内で。自分はネズミにやられた10kg袋お米の整理など。午後はお休み。カッパ着て外に出ないのは久しぶりやなあ。風邪気味なので助かった。「花粉のせいじゃない?」とも言われたがそれもあるのだろうか?稲の花や花粉を見る人って、今は少ないんだろうなあ。目立たないし、期間も短い。この一瞬に大風が吹いたら、受粉できなくて不作になると聞いた。恐い。やはりバケツ苗での実験・体験て、大切そう。


2003年7月22日(火)曇り

 追肥の予定が、延期。茎の根元を割いたら見える”幼穂”が、まだ伸びてない(5mmぐらい)。1週間ぐらい、ほとんど成長してないんでないかな?で、草取り。ハナエチゼンはもう穂が出てる。今日は花が咲いていた。花粉が飛んで、この時期はあまり無造作に田んぼを歩くと受粉に影響するらしいので、やみくもに草取りはできない。大きいものだけ。
 あと、ライスセンターのシステムを今秋から少し変えるので、その準備。うーんこの大胆な鉄骨起こしは面白かった!写真に残してないのが残念。またチャンスはあるだろう。


2003年7月21日(月)曇り

「日帰り旅」

 昨夜はすごい雨だった。今日はあちこち車で出掛ける。まず行きたかったのが羽咋の碁石が峰。標高は460メートルぐらいだったかと思うが、天気がよかったら白山も立山もなにもかも見える。今日は遠方は雲があったが、千里浜側と富山湾も見え、能登島も確認できた。静かな穴場やね。確か7年前ぐらいに一度来て、それ以来また来たいと思っていた。
 そこから氷見へ下りる。港の物産館では、なんとうちの1号機と同じ餅つき機が動いていた!「日本一おいしい餅」なんて書いてあるもんだから思わず買ってみたが、うーん、ちょっとつきすぎかな。あたたかくて、黒豆はおいしいんだけどなあ。あはは、つい仕事柄批評は辛くなるね。海産物は見る目がないし、結局山里の品(豆腐や納豆、玄米量り売りもあった!)のお店に目がいく。回転寿司を探して混んでる氷見から高岡へ。そして砺波の「まみあな」へ。さらに下道で実家へ寄り、「ぶどうの木」でぶどうシェークを。ここもすごいところやなあ。ふゎ〜、長時間運転で疲れた!盛りだくさんの気ままな日帰り旅。


2003年7月20日(日)曇り

「誇り」

 なんだか昨日今日と、ぐうたら寝た。のんびりJリーグを見て。
船越さんの話で一番感銘を受けたのは、日本人の誇りを取り戻そう、ということだろう。アメリカでは、医療費が膨大になってきて、このままでは国が立ちゆかなくなるので、何億円もの巨額を投じて調査・研究した結果、健康の秘訣として”ジャパニーズ・フーズ・イズ・ナンバーワン”という結論を出したそうだ。船越さんはニュージーランド暮らしなので、様々な留学生の話を聞いたりするのだが、ホームパーティーでは、中国人は中華料理を、韓国人は韓国料理を振る舞うのに、日本人はなぜかカレーとハンバーグしか作らないと。聞けば、寿司や天ぷら、すき焼きはお店で食べ、家庭では西洋料理。それがあたりまえになってるんだなあ。そして、日本人の若者が一番元気や自信がなさそうに見えるという。
 以前、ニュース23で筑紫哲也さんが「あなたの日本人としての誇りはなんですか?」というような問いかけをしてた。自分自身、難しい答えだと悩んだが、世界は日本人に、味噌汁とご飯の炊き方(炊飯器がなくても)を求めてるのだ!お国自慢、自分のPRができると、元気になってくるねえ。国際化とは、英語が話せることでなく、日本人であるということを知ってることであるらしい。
 世界に誇れる、稲作中心の文化を伝承しよう、と力になる講演会だった。島国日本はほんと、世界の世情には疎いね。


2003年7月19日(土)曇り

 バカーズ農場(水田)の周りの草刈りと、水田内をトラクターで除草。真ん中しか植えてないので、周り(まくら、と言う)は草だらけ。最初は水を切って草刈り機で頭だけはつろうと考えていたが、ちょうどトラクターで起こせるぐらいの幅が空いててよかった。


2003年7月18日(金)曇り

 今日も草取り、ハナエチゼンはもう穂が出ている。これだけ成長してると顔にあたって草は取りにくい。ハナエチゼンの成長の早さに比べて、コシヒカリの遅れが気になるところ。ひとめぼれもそれなりかな?カグラモチはどうなってるだろう。今年は5月の天気の晴天高温に比べ、6月の低温・多雨、日照不足が異常だなー。田んぼで自分でいもち病を見つけてなぜか嬉しい。今年は肥料を多めにしたので、夏が来てほしい。
 夕方はバカーズ農場で除草機を押す。これで3回目。草がなくなるわけではないが、稲のほうが大きいし順調だ。


2003年7月17日(木)曇り

 苗箱を片づける。自分はフォークリフトを2台駆使。午前中で全部終わった。早いね。この作業をしてるときはもっと暑い印象があるのだが。午後は草取り。ほんとは追肥の日のはずだったが、成長が止まってるなあ。そーいや昨夕は鳥越へ芋掘りに行ったのだった。トヨシロ。雨続きで腐ってるのもあるが、たくさんとれる。まだ半分掘りきれないで残ってるよ。


2003年7月16日(水)曇り

 船越さんの話を書いてたらいつの間にか木曜日、ちょっと一休み。草取りから一転、今日は一日中大豆の培土。足腰の痛さから解放されてトラクターに乗る、助かる〜。途中、真っ黒なトンボを見た!羽も黒い、こんなのいるんか?ずっと雨でできなかったが、今日でちょうど培土も終了。


2003年7月13日(日)雨

 今日は環境創造型稲作技術研修会。その中心が、船越さんの講演!もー今回は凄かった。農業者が多いからか、会場が一杯だからか、すごい気合いと迫力、勢い。農業者にとって、大きな応援と自信になった。たくさんありすぎて書ききれないが、フランスの料理人に「あなたの料理人としての目標は?」と聞くと、百人が百人みな、「自国の農林漁業に貢献すること」と答えるそうだ。だから自給率も100%をこえてるのだと。「私も料理人として、精一杯貢献させていただきます!」と言われたときはなんだかじんときたなあ。
 自然食というのも、有機・無農薬・無添加と我がまま身勝手に走るのでなく、まず作った人、運んだ人、自然に感謝、そして家庭から合成洗剤をなくすのが第一歩、と力説しておられた。そして若者が夢を持って農業に取り組める値段で農産物を買うこと。ぶったさんや藤本さんなどそうそうたる顔ぶれもあり、行政の人や野鳥の会などのNPO、一般消費者など幅広く集まっていた。学生など若い人にもたくさん聞かせたいな、と思う。


2003年7月12日(土)曇り

 今日は大阪日帰り、ワゴン車で。参加費が2000円と嬉しい。自分も少し運転。地球村セミナー、「行政と仲良くつきあう」。枚方市長とお話する時間もあった。「あなたの町の、総合政策に目を通してますか?」という質問に胸を張って答えられず恥ずかしい。もう一つ、9月議会にぜひ傍聴に行くことも約束してください、とみんなにお願いされていた。自分も選挙後の6月議会には行かずに後悔していた。県議会、野々市町議会も行ってみたい。選挙運動時、よく往来で出会った人達はどうしてるかな。
 ところで今日は船越さん、滋賀県の「ありがとう村」というところに呼ばれて行ってるらしい。一ヶ月で40本ほど講演をするほど引っ張りだこ。さあ明日は小松で講演会!


2003年7月11日(金)雨

 引き続き、富山県の砺波で合宿。「まみあな」というところ。素敵な女性が、仕事を辞めて経営?を始めたのだ。今朝は気功など操体法と、うどん打ち。水と小麦と塩だけで、簡単で美味しい。ネギとショウガと醤油でいただく。踏んで延ばすのに力(体重?)はいるな。
 船越さんは少人数だと深い話をされてたように思う。人生の法則は「自分のしたことが返ってくる」、ただそれだけ、シンプル。生きるコツは「考えない!」(考えると損得勘定ばかりで暗くなる)、やりたいことをやってやってやりまくる、あとはひたすら食べ物と自分の体に感謝。自然に、作った人に、これをここまで運んでくれた人に感謝。そんな誰でもできることを、毎日するだけで人生イメージどうり!
 一番驚きだったのは、これからの時代は非効率的なことを目指す時代だと。(愛や誠など?)金銭的に苦しい時が必ずやってくるが、それは「おまえ本気か?」と聞かれてるのだと。きっとそうだろうなあ。


2003年7月10日(木)曇り

 ついにニワトリの命をいただいた。かわいかった。自分は酉年なんだよなー。宙づりにして、自分が持って、船越さんが包丁で頸動脈を切って。意外なほど、おとなしかった。子供も全然怖がらずに見てた。皆が、「あなたの命に失礼のないようにいただきます」と念じてるから、鶏も覚悟してる、と言ってたが、自分からみたら「本当に(殺されることが)分かってるんか?」と思うほどに暴れなかった。自分が抱いてて感じたのは、不思議なほどに落ち着いてるし、全然分かってないんじゃないかな〜?


2003年7月9日(水)雨

 昨夜は実家へ。昨日今日と紙マルチコシヒカリの草取り。腰がいたーい、がアヤノ君はつよーい。四つん這いで長時間耐えられそう。たまたま腰かごに入ってた草が一束、コロコロと背中をつたって首で止まった瞬間を目撃できて大笑い。明日あさってと砺波の「まみあな」というところへ合宿に。船越さんと鶏の命をいただく体験がしたくて。


2003年7月7日(月)曇り

 草取り。小雨だったら、それぐらいしかできない。ネズミ被害にあったお米の掃除整理等も先週である程度したし。七夕の日はホタルを見に行きたかったんだけどなー。ちょっと風も強いね。


2003年7月6日(日)曇り

 二つほど行事が重なってたが、なんだか精神的に重苦しいので、田んぼの草取り!趣味の、手植えしたカグラモチの有機栽培。ずっと後回しにしてきたもんなあ。少し遅くなったけど、除草機を押す。やれやれ。行動してると、気が晴れるね。そういや最近、スポーツもしてないね。なんか遊びたいなあ〜。


2003年7月5日(土)曇り

 一日中寝る。今週は、雨で早上がりすることが多かったが、案外疲れはとれない。気候のせいか、それとも精神的なものかな?アヤノ君も不安定そうやな〜。それなりに、話し相手になることで誰かの役に立ったり、助けになることも多いが、やはり自分自身がすっきりしてないとねえ。夕方は少しだけ田んぼの草取り。


2003年7月4日(金)雨風

 昨夜からすごい風。しかも、寒い!4月になって衣替えしたら、着るものなくってずーっとTシャツの自分が、(^^; 7月に長袖を着るなんて珍しいことだ。これだけ冷えると冷害を心配してしまう。例年は梅雨でももっと暑かった気がするが。5月より涼しいね。10年前の大凶作がきたほうが、米業界にとってはいいだろうか??


2003年7月3日(木)曇り

 大豆の培土(土寄せ)。小さいトラクターに乗るのも軽快で楽しい。少し育った大豆を踏んでしまうのはもったいない気もするが、面積がかなりあるので構わず次々とやっていく。こういう作業は写真がないと、知らない人はイメージしにくいだろうなあ。ジャガイモにも使ったら、もっと面積増やせるかな?と思ってしまう。


2003年7月1日(火)曇り

 今年ももう半分すぎたー!しかし今年は梅雨らしい梅雨やねえ。肌寒いぐらい。今日も黙々と苗箱を10箱づつ束ねる。




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