よく食べているけどどんなお米か意外と知らないコシヒカリ

よく食べているけどどんなお米か意外と知らないコシヒカリ
そんなコシヒカリの生まれるまでから特徴
そして林さんちで販売している4種類のコシヒカリの違いをお教えしましょう!


  • こんにちは
    今日はコシヒカリを買いにきましたー

  • いらっしゃいませー
    コシヒカリですね。
    やはりお米といえばコシヒカリですよね。
    でも、コシヒカリのこと美味しいお米ってぐらいしかイメージないんじゃないでしょうか?

  • う、、
    言われてみればそうかもしれません

  • まずはコシヒカリのことを少しお教えしましょう!




コシヒカリの歴史

  • まずはコシヒカリの歴史から行きましょう。
    実はコシヒカリは登録されてからまだ50年ちょっとしかたっていないんですよ。

  • え?そうなんですか!
    もっと昔からあるものだと思っていました。

  • 昔からの品種は今ほど多くお米をとることはできなくて、品種改良をしてよりよいお米をつくろうとがんばってできた品種ですね。


コシヒカリは昭和19年(1944年)に新潟県農業試験場で農林1号と農林22号というお米をかけあわせて作られました。
父となった農林1号は美味しく、いっぱい取れるけどいもち病という病気に弱い品種です。
いもち病はかかってしまい広がると大凶作につながる稲の病気です。
いもち病は菌から発病し、このような斑点が現れ、稲を枯らしていきます。


いもち病

母となった農林22号は品質が良くいもち病に強いです。
この後福井県の福井農事改良実験所に移され育種されました。
当時は、お米不足だったので農家のために、作りやすく、早く実り、多くとれるお米をめざしていました。
この時できたお米にはこの条件に合ったものもありました。
一方で実りが遅く、背丈が高く倒れやすいので育てにくく、いもち病に弱い、でも品質が良く、おいしい品種もできました。
これがコシヒカリ、この時まだ名前は越南17号と呼ばれていました。
これは目指していたものとは違うけれど、この先みんながお米を満足にたべられるときがきて、育てにくさや、病気は技術で解決できる日が来ると信じて残したそうです。
こうしてできたコシヒカリ、名前は育てた福井県からかけあわせた新潟県へお願いされ、両県がかつて含まれていた越の国に光輝く米ということでコシヒカリと名付けられました。
昭和31年(1956年)に登録されそれから徐々に全国に広まっていき現在にいたります。



コシヒカリの産地

  • コシヒカリの産地といえばどこでしょう?

  • 新潟県魚沼産!

  • 一度は聞いたことがありますよね。
    やはり代表的な産地は新潟県のイメージがありますが、実はコシヒカリ自体はもっと広く栽培されているんですよ


コシヒカリは、沖縄、北海道を除いて全国で栽培されています。
お米は暑すぎたり、寒すぎたりしてもうまく育たたないのですが、これだけの広い範囲で育てることができるのはコシヒカリの気温の耐性のおかげでしょう。
おなじコシヒカリでも産地によって違いが出てきます。
西日本のコシヒカリの方が粘りと甘味が少なく、しっかりした食感に
東日本のコシヒカリの方が粘りと甘味が強く、ふっくらやわらかめの食感の傾向があるそうです。
お米は昼夜の寒暖差が大きい所が美味しくなります。


稲のつゆ

それは日中に太陽から光合成して貯めたでんぷんを夜に実に貯め込むのですが、その時に夜も暑いとそのでんぷんを使っちゃって稲もばてるためです。
良く聞く産地としてはやはり新潟県魚沼市でしょうか。
ちなみにコシヒカリにはコシヒカリBLというコシヒカリの弱点、いもち病に強くした品種があります。
BLというのはいもち病抵抗性系統の略で、「コシヒカリ」と「コシヒカリBL」は同じ品種ではありません。
富山県や新潟県で主に栽培していて新潟県ではこれをコシヒカリとして表示できるので、実はコシヒカリBLを食べていることもあるかもしれませんね。
味は変わる、変わらないと賛否両論のようです。



コシヒカリの特徴

  • コシヒカリの特徴って何だと思います?

  • おいしいことですかね!

  • たしかにそうです笑。もうちょっと詳しくみていきましょう


コシヒカリの特徴はふっくらもっちりとした粘りに、旨みが強いことです。
日本人は、粘りのあるお米を美味しく感じる傾向があり、まさしくコシヒカリはうってつけだったわけです。


米の茶碗

この粘りのわけは、お米の成分の中には2種類のでんぷんがあり、その2種類のでんぷんのバランスによってお米の特徴が大きく変わります。
一つがアミロペクチン、これはもちもちしたでんぷんで、もち米のでんぷんはこれだけなのでつくとお餅になります。
もう一つはアミロース、こっちは硬さ、パラパラさのでんぷんです。
コシヒカリのはこの2つがバランス良く含まれていて、もっちりとした粘りある味になっています。



コシヒカリに合う料理

  • コシヒカリはどう食べるのがおすすめですか?

  • やはり炊き立てをおかずと一緒にいただくのが最高でしょう!


コシヒカリは粘り、旨みがしっかりあるのでご飯そのままでおいしいです。
また存在感がおかずに負けないので一緒に食べるおかずを選びません。
焼肉や餃子と一緒にかき込むのもたまらないですし、たくあんや漬物の塩味でご飯の旨みを感じるのも美味しいですよね。
ただしコシヒカリにも苦手な分野があることも知っておいてください。
例えば「お寿司」のシャリ。


お寿司

お寿司は、握った時に中に空気がフワリと入って外側だけしっかり握られているという相反する条件を満たす必要があります。
だからお寿司屋さんは、コシヒカリでなく他の少し硬めのお米をいろいろとブレンドしてシャリにしています。
コシヒカリだと粘りが強くてどうしても中が締まってしまうのです。
さらにコシヒカリを使う時もわざと新米では、なく少し硬めの古米を使うこともあるそうです。
お米って奥が深いですね。



  • コシヒカリのこと、だいぶ詳しくなった気がします!
    それでは林さんちのコシヒカリをいただきましょうか。

  • そうしましたら4種類ございますがどれにしましょうか?

  • え!?コシヒカリだけでそんなに商品があるんですか?
    うーん、何が違うかおしえてもらってもいいですか?

  • もちろんです!

  • これはそれぞれ栽培方法が違います。
    まずこれを見てもらいましょう

  • お米の一覧ですね。
    左の青い部分が肥料?
    右の赤い部分が農薬の使用の有無ですか?

  • そうです!
    林さんちのコシヒカリの違いを簡単にいうと、この肥料と農薬の使用の有無の違いです。
    それでは一つずつ詳しく説明しましょう

  • はーい



普通のコシヒカリ

  • 「普通のコシヒカリ」はそのまま「普通のコシヒカリ」ですが、「林さんち流」の普通です。
    肥料は化学肥料を工夫してまいています。
    除草剤は栽培期間中に1回~2回にしています。
    これは林さんちのすべての商品に言えることですが、県の定める化学合成農薬使用回数の慣行レベルの半分以下で育てています。


社長のこだわりメモ

冬に土作り資材を散布してから田んぼの地力を上げるために、
本来は田植えの時に使用する「コシ一発くん」という特別な肥料を分けて投入しています。
通常、田植えと同時の散布でいいので「一発くん」という名前がついているのですが、林さんちでは冬と田植えと分けて散布しているので「コシ二発くん」と呼んでいます。
コシ二発くん」で肥料をあげるとどう違うのか、ズバリ、手間はかかりますが苗が順調に育ち、食味が上がります。
通常の田植えとの同時に「コシ一発くん」を散布にすると、苗は近くある肥料の栄養だけ吸収してしまいます。
でも「コシ二発くん」では、予め半分を田んぼ全面に散布してあるので、苗は肥料の栄養分と同時に土作りした栄養も吸収してくれます。
化学肥料は、肥料の三大要素「窒素、リン酸、カリ」のみが配合されています。
でも地力は、その他の微量要素と言ったものが含まれていてこれらが稲の生育を助けてくれて味も良くしてくれるのです。



普通じゃないコシヒカリ

  • 次に、この「普通じゃないコシヒカリ」は、何が違うのですか?

  • 普通じゃないコシヒカリは、肥料が有機肥料に代わっています
    さらにそれに加え、土作りにカルス菌という菌をつかっています。

    おいしく価格を少し抑えたお米という位置づけ、というところでしょうか。


社長のこだわりメモ

林さんちの
普通じゃないコシヒカリと
次に出てくる超普通じゃないコシヒカリは
育て方にこだわっていて「有機肥料」と「カルス菌」の組み合わせで育てています。

肥料には化学肥料、有機肥料があります。
化学肥料は、作物が成長するのに最も大切な三大要素「窒素、リン酸、カリ」を科学的に生成して配合されています。
有機肥料は、有機物から作るので三大要素だけではなく、ほかの微量要素「鉄」「マンガン」「銅」「亜鉛」などが含まれています。この微量要素がお米を健康においしく育ててくれます。
さらに肥料効きが緩やかで優しく稲が育ちます。当然、味も良くなります。

カルス菌は、有効微生物って呼ばれる菌で、田んぼのワラや籾殻を分解してくれる菌のことです。
おいしいお米を作るとき、普通は土作りにたい肥をまきます。
「たい肥」は、本来、牛さん、ブタさん、トリさんの糞を発酵して作られる土作り資材で、作物に必要ないろんな栄養を作り出してくれます。
林さんちでは、カルス菌がその役割をはたしてくれていて、田んぼのワラや籾殻を分解して「土中たい肥」にしてくれているのです。


カルス菌まき



超普通じゃないコシヒカリ

  • これは有機肥料で土作りをし、紙を敷いて田植えして育てたコシヒカリです。
    特殊な紙マルチ田植え機という、紙を田んぼに敷きながら植える育て方「紙マルチ栽培」で育てています。
    紙を敷くことによって草を抑えるので農薬は、一切使用していません
    土作りは、普通じゃないコシヒカリと同じくカルス菌を散布して肥料は、有機肥料を使用しています。


社長のこだわりメモ

紙を敷いて田植えをするとなぜ除草剤を使わずにお米を育てることができるか、というと、草の多くは日光を栄養としていて、日光を浴びることによって芽を出すことからです。
そこで特殊な田植え機で、1.9m×170mの大きな黒い紙を敷きながら苗を植えます。
すると紙が日光をさえぎり、下の草に日光が当たらず生えなくなります。


紙マルチ

この紙は約50日もすれば自然と溶けて微生物分解され跡形もなくなり、そのころには稲も大きく育っていて田んぼの面を覆うので、除草剤を使わずお米を育てることができるのです。
ちなみに作物の根本を覆う資材のことをマルチと言い、紙のマルチをして育てるのでこの栽培方法を紙マルチ栽培といいます。



宇宙米

  • 最後に残った「林さんちの宇宙米」ですけど、これだけ名前がさらに変わってますね。
    どんなお米なのですか?

  • 自然栽培米と呼ばれる農薬も肥料も使わずに育てたお米です。

  • 自然栽培?さっきの紙を使った無農薬栽培とは、違うのですか?

  • まったく違います。紙も敷いたりせずに稲と雑草の背比べです。
    土作り資材も有効微生物も使っていません。
    まさしく自然の太陽と空気と水と土とそして微生物で育てています。
    実はこの宇宙米、食味計という美味しさを数値化する機械で計ると、100点満点が出たことがあります。

    100点

    通常80点以上あれば美味しいと言われますが満点は、驚異的です。


社長のこだわりメモ

この宇宙米、肥料を使った農法の数分の一しか収穫出来ません。
しかも草を抑えるのが大変です。
何もせずに放置すると驚くほど生えます。
そこで田植え後に竹ぼうきを付けた田植え機で田んぼの上を掃いたり、溝切り機という機械で草を踏みつけたりして草を抑えます。
そして最後は、人力で草取りをします。
稲の持つ生命力とこうした手助けでちゃんと稲は実ってくれます。

そしてその究極とも言える「林さんちの宇宙米」は、極めて不純物が少ないせいか米糠層が薄いのが特徴で、玄米なのに普通炊飯でも炊けてしまうほどです。



  • 作り方によってかわるんですね
    4種類の違いがよくわかりました。
    どれにしようかなー
    同じコシヒカリだけど選び方のコツとかってありますか?

  • ありますよー



林さんちのコシヒカリの選び方

まず白いご飯で食べるのか玄米ご飯で食べるのかで違います。
白いご飯なら「普通のコシヒカリ」「普通じゃないコシヒカリ」「超普通じゃないコシヒカリ」をおすすめしています。
ご家族の多いご家庭の常備米ならお求めやすい価格の「普通のコシヒカリ」。
ご夫婦二人なら「普通じゃないコシヒカリ」。
ハレの日に食べる時や贈り物にするなら「超普通じゃないコシヒカリ」がお勧めです。
玄米ご飯で食べるなら「超普通じゃないコシヒカリ」「林さんちの宇宙米」がお勧めです。
無農薬米は、米糠層が薄くなる傾向があり玄米ご飯で炊飯しても軟らかくて食べやすいことが特徴です。
特に「林さんちの宇宙米」は、ぜひ玄米ご飯で食べて欲しい逸品です。
ちなみに令和2年産のコシヒカリを食味計で測った結果、ちゃんと価格順で数値が高かったです。
必ずしも食味計が高いほど美味しいわけではありませんが、一つ参考になるかなと思います。


  • うちは人数多いから普通のコシヒカリですかね
    宇宙米での玄米食も気になるけど急に玄米食は合うか心配です

  • 玄米で食べるのがしんぱいなら林さんちでは分づき精米もしてますよ
    少し玄米について詳しくお話しましょう



玄米のお話

お米は、稲刈り後は、籾(もみ)の状態です。
皆さんが普段食べている白米にするには、まず籾摺り機という機械で籾殻を取ってまず「玄米」にします。


玄米

そして精米機で米ぬか層を取って初めて白米になります。

玄米のは、いわゆる「完全食」と呼ばれ多くの栄養をとることが出来ます。
江戸時代に白米を食べるようになって、ビタミンB1不足により多くの江戸っ子が脚気になってしまったことは、有名な話です。
当時は、なぜ脚気になるのか原因が分からなかったのですが、参勤交代で江戸のお屋敷から藩に戻っていつもの玄米食にすると直ったところから「江戸わずらい」と呼ばれていました。
食糧事情が悪くおかずでとることが出来る栄養が限られていたため、多くの栄養をとれる玄米食から白米に移行しただけで栄養不足に陥ってしまったのです。
さらに、当時の江戸っ子が食べていた白米を「銀シャリ」と呼んでいましたが、今のようにきれいに精米する技術がまだないので、ぬか層がだいぶ残っていたそうです。
そんな玄米に近いお米なのにも関わらずビタミンB1不足になるのですから、玄米からとれる栄養の多さには驚きですね。

林さんちでは宇宙米や、超普通じゃないコシヒカリを含め玄米で食べること考えて、厳しめにもみ摺りを行い、もみや異物をとりのぞくために色彩選別機をつかっています。
色彩選別機というのはお米をレールの上に高速で流しながら画像を撮り、異物だけを判別して空気で飛ばす装置です。
色彩選別機を使うことによりほぼもみを取り除くことができます。


色選

やっぱり玄米で食べるときにもみや石が入るとびっくりしちゃうので、気をつけています。
なので、玄米食に挑戦するときはぜひ林さんちのお米でやってみてくださいね。



玄米食を始める前に分づき精米

林さんちでは分づき精米もうけたまわっています。
分づき精米とは白米になるまで精米するのを10割として、7割や5割などぬか層を残して精米することです。
白米にするほど削らないので胚芽やぬか層が残り栄養の多いお米になります。
それでいて玄米よりも少し削っているので白米に近い感覚で食べていただけます。

分づき精米を注文する場合は、玄米を注文し、ご注文手続きのページの通信欄に精米度合を3分・5分・7分・標準・上白からお選びいただき、「~分づき 精米希望」と希望の精米度合と精米希望の旨をご記入ください。


カゴ

追加料金は下記の表の通りです。
分づき精米の追加料金を含むお買い物の合計金額については、注文確定後にメールでのご連絡となります。


1袋当たりの追加料金表
玄米量 精米手数料 精米料金 合計 
2kg200円100円300円
5kg200円100円300円
10kg200円100円300円
30kg200円300円500円

・自社精米の為、すべて紙袋詰めになります。
・玄米は精米すると1割ほど量が減ります。
・精米度合いが高い時、精米する玄米の量が少ない時など、条件によって減る量は増減します。




玄米を播くと稲に育つ

ふつうは稲の苗を作る時、籾の状態の種籾を撒いて発芽させます。
ところが籾殻を取った玄米の状態でも発芽して育つのです。
つまり玄米そのものに生命力があるのです。
でも籾殻と言う鎧を外すと通常は、その生命力も弱って行きます。
それでも林さんちの玄米は、生命力が強くて玄米で種まきしてもしっかり発芽します。
最近、発芽玄米の炊飯器もあり、それを使っているお客様から発芽率が高いと好評です。



  • 玄米の力ってすごいんですね!
    一度分づき精米でたべてみようかしら
    そうしたら
    普通のコシヒカリを10kgと
    宇宙米2kgを分づき精米でお願いします

  • ありがとうございます
    皆さんでご賞味くださいね


あなたもあなたにピッタリのお米で美味しい食卓を!