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     林さんちのあぐらぐち物語 2005年 神無月2号
       http://www.hayashisanchi.co.jp

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 このメールマガジンは、林さんちの大切なお客様と、ホームページをみて
   林さんちに興味をもっていただいたお客様にお送りしています。
   
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/   神無月2号   _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/

1. 巻頭言

ギックリ腰から1週間以上経ち、ようやく動けるようになりました。しかし
現場では、スタッフが秋晴れの中、土作り資材散布をしています。


  在庫メーター     空←――――――――――――――――→満 
超普通じゃないコシヒカリ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■□□
普通じゃないコシヒカリ  ■■■■■■■■■■■■■■■■■■□□
お得なコシヒカリ     ■■■■■■■■■■■■■■■■■■□□
ハナエチゼン       ■■■■■■■■■■■■■■■□□□□□
ひとめぼれ        ■■■■■■■■■■■■■■■□□□□□
             詳しい数字は、メルマガの最後に

2.今週の林さんち・・・・魔法の砂?

 土作り資材の散布を開始しました。とりあえず、全面に「スーパー活源」と
呼ばれる資材を、散布します。10年以上前、最初の頃に散布した土作り資材
は、いわゆる「ケイカル」珪酸カルシウムの砂状タイプの物で、価格が一番安
いのを選んでいました。当時は、借金残高も多く、決して経営は楽ではなくて
価格が一番安いと言っても、散布面積が多いので、100万円程かかる経費は
痛手でした。それでも、土作りで得られる効果「良食味」「対病性」「対虫性」
を信じての投入でした。ところが、この「ケイカル」見た目、ただの砂。こん
なモノ撒いて、果たして効果があるのだろうか?とはなはだ疑問でした。私が
そう感じているのですから、スタッフの間からも、当然のようにその声は挙が
ります。しかし、目に見えないからこそ、信じて撒くしかないと考えて、続け
て来ました。
 当時の米作りでは、とにかく、倒伏と病害との戦いでした。その原因が、珪
酸分の不足と言うのは、研究者の意見でした。しかし、そんな効くか効かない
か、分からないものを撒くより、肥料をガツンと撒いて、伸び過ぎて倒れそう
になれば、農薬で草丈を調整し、稲が軟弱で病気や虫にやられそうになれば、
またまた農薬で駆除すればいいと考えでした。ところが、会社を辞めてUター
ンして農業を始めたけど、一向に米作りが良くならない。たくさん肥料を苦労
して撒いても、出来るのはクズ米ばかり、ややをもすると、壮絶な病虫害で、
収穫が落ちるわ、農薬代はかさむわ。
 そんな時、「有機栽培」(当時の有機栽培は、たい肥等で栽培する方法)を
する農家が増え、私も、慣行の化学肥料の栽培ではダメではないかと、考える
ようになりました。そして、仲間で、有機農法に詳しい先生の下へ、教えを乞
いに行きました。その時に、林さんちの田んぼは、たい肥を撒けるような地域
では無いのですが、現状をなんとかしたい、と正直に、状況を説明すると「ま
ずは、稲体を作る、珪酸分を補充しなさい。毎年毎年、田んぼから失われる分
は、最低必要です。それだけで倒伏も病害虫からは、ずいぶん守られますよ。」
そしてもう一つ「たい肥を撒かずとも、『カルス菌』を撒いて、ワラや籾殻で
『土中たい肥化』する方法がありますよ。」と言われました。
 その言葉を信じて、今まで土作りをして来ましたが、土壌調査によれば、効
果は出ているようですが、今でも、やはり見た目は、ただの砂、、(T_T)そのう
ち、粒状タイプの方が効果があるということで、少し価格は高いが、そちらに
移行しました。そして数年前から、林さんちの地域の田んぼには、鉄分が不足
していると言うことで、「珪酸+鉄」の資材に変更。なんだか、サプリメント
の宣伝みたいに、どんどん高度化して来ました。鉄分が不足すると、根が弱っ
て、最後まで栄養を稲に供給できないので、白いお米「乳白米」が出来やすい
のです。残念ながら、今でも林さんちのお米には、ちらほら見受けられます。
さらにもっとヤバイのが、胴割れ米。水を田んぼに、入れているのに、根が弱
っていると、水を吸収出来ずに、お米が割れてしまうのです。
 そして、去年から「スーパー活源」と呼ばれる資材を使用しています。これ
は、鉄分以外の微量要素も入っていて、さらに最近の田んぼで、もっとも不足
している、「腐食分」を補ってくれます。そして何がスーパーかと言うと、中
身が濃いのか、散布量が3分の2で済みます。これは、作業的にずいぶん助か
ります。あと、価格もスーパーなんですが、、、(T_T)
 10数年前に、ケイカルを散布し始めた頃は、昔々土作りを志して断念した
時に買ったらしい?「ライムソワー」という機械で、撒いていました。これは、
幅2mほどの箱に、資材を入れて、両側にあるタイヤを回すと、散布出来る単
純な機械でした。ところが、中に入る量は、せいぜい140キロ。しかも、撒
ける幅は、たった2m。トラクターで、インディカー並に、グルグルと田んぼ
の中を廻って撒くので、目は廻るは、時間はかかるわで、大変でした。大抵の
有機栽培農家は、「ブロードキャスター」と呼ばれる、なにやらテレビ番組み
たいな名前の散布機で、土作り資材や肥料を散布しています。これは、300
キロ〜400キロは、積めて、散布幅は、10mは軽くいけます。これを購入
したかったのですが、60万円の出費を思い切れずに、ライムソワーで数年、
グルグル廻っていましたが、どうにも我慢できずに、ようやく購入しました。
おかげで、作業性は急激にアップ。以前は、下手すると年内に散布出来なかっ
たこともあったのですが、今では、「スーパー活源」の散布量と相まって、十
分、間に合います。
 ところが、ここで問題が発生。なんと、「スーパー活源」は、有機認証資材
ではないことが判明。ついでに、「カルス菌」が活躍するエサとして、同時散
布する硫化アンモニウムも、当然NGでした。これでは、将来、有機栽培認証
を目指す、「超普通じゃないコシヒカリ」の田んぼには使えません。そこで、
有機認証されている資材を探したところ「とれ太郎」という、これまた桃太郎
のパクリみたいな資材を見つけ、別に散布しました。硫化アンモニウムの代わ
りに、「油粕」を使うことにして、一件落着でした。やれやれ「超コシ」には
下手に考えずに、何も撒けません。
 そうやって今、林さんちでは、スタッフがグルグルと田んぼを、廻りながら
土作り資材を、せっせと撒いています。相変わらず、「こんな砂みたいなモノ
撒いて、効果があるんかいな、いやいや効果は必ずあるはず」と自問自答しな
がらの作業です。でも、結果はお客様が、林さんちのお米を食べて一目瞭然で
すね、、、\(^o^)/

3.田んぼ欲しいオーラ炸裂

 大豆の収穫が、あっけなく終ってしまいました。いつもは、1週間以上は、
かかるのですが、今年はなにせ、林さんちの歴史始まって以来の最小栽培面積。
世界的に大豆が不足していると言う、このご時世に、もったいないことです。
その原因は、田んぼ不足。日本中には、担い手不足で放棄されている田んぼも
きっと、たくさんあると思いますが、ここ野々市町では、不足しています。原
因は、区画整理による宅地化です。そんな事情は、百も承知ですので、社長の
私は、どこへ行っても「田んぼが足りなくてねぇ〜」と、「田んぼ欲しいオー
ラ」を振りまいています。きっと、来年の春には、少し新しい田んぼが確保で
きるのではと、信じています。
 大豆栽培は、いわゆるお上の、米余りによる、転作と言う名の下、咲いたア
ダ花。輸入大豆の超格安に比べ、到底競争力のない国産大豆を、補助金という
衣で包んで、なんとか作って来た代物です。林さんちでも、昭和48年頃から
大豆栽培をしていますが、補助金で価格補填をしても、林さんちでは、10ア
ール当り100〜200キロ程しかとれないので、稲作の代わりには、遠く及
びません。
 それでも、転作をしないとダメと言う、米政策の中、大麦と大豆の二期作で、
収益を得ようとがんばりましたが、この米・麦・大豆の作付け体系は、とにか
く忙しくて、今のように土作りなんて悠長なことを言っていられるような状況
ではありませんでした。稲刈りが終了するやいなや、せっかくのワラを燃やし
て、大麦の作付けを開始、それが終ったらすぐに、冬の足音に怯えながら、必
死に大豆の刈り取り。だから、ワラは燃やしてしまうわ、土作りもしない、暮
れ起こしもしないので、田んぼは疲弊して行くだけでした。
 さすがに、これでは持たないと思い、大麦栽培は、10数年前には止めてし
まい、ずいぶん状況は改善されました。しかし、収益は減るのは当然のことで
したが、その分、経費も削減され、なにより精神衛生上とても助かりました。
大豆に関しては、土壌改善に繋がると言う事と、どうしても転作をしなくては
ならないと言う縛りの中、続けて来ました。最近では、直売でも売り、味噌加
工もするようになると、なくてはならない作物に成長しました。しかし、今度
は、そんな矢先の田んぼ不足でした。
 そして、今年の大豆に関しては、林さんちでの販売分と味噌加工分を、確保
すると、農協へ出荷する分は、皆無という状況です。しかし、新豆が収穫でき
たので、平成16年産大豆を、600円から450円にして販売します。17
年産は、乾燥選別袋詰めが出来次第、販売しますが、販売開始は、11月末く
らいになりそうです。さあ、来年に向け、田んぼを探すぞ〜!

先週→今週           新米販売予定
超普通じゃないコシヒカ 178袋/200袋 89%  発売開始  9月25日
普通じゃないコシヒカリ 520袋/575袋 90%  発売開始 9月17日
お得なコシヒカリ       655袋/736袋 89%  発売開始  9月10日
ハナエチゼン       135袋/181袋 75%  発売開始  8月24日
ひとめぼれ        110袋/146袋 75%  発売開始 9月7日

敬白
「あぐらぐち」とは、我が社の志高きプロバイダー氏が、名付けた、
「ホームページといういろりばたで、あぐらをかいて、話でもしまいけ」と
いう意味で名付けられました。
妙ですが、オリジナリティーがあって、私は気に入っています。
なお、「こんなメールマガジンいらないよ」
「HPの日記読んでるからいらないよ」と言う方は、
そのまま送り返しください。こちらで、リストから、外します。


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