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     林さんちのあぐらぐち物語 2007年 葉月5号
       http://www.hayashisanchi.co.jp

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 このメールマガジンは、林さんちの大切なお客様と、ホームページをみて
   林さんちに興味をもっていただいたお客様にお送りしています。
   
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ 2007年 葉月5号 _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/

1. 巻頭言

 あれほど天気が、良かったのに、稲刈りが始まった途端、雨が多くて前に進
まず困っています。ハナエチゼンは、終了しましたが、作業請負の「ゆめみづ
ほ」が、滞っているので、お客様から催促の電話が、、( ̄○ ̄;)

  在庫メーター     空←――――――――――――――――→満 
超普通じゃないコシヒカリ □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
普通じゃないコシヒカリ  ■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
普通のコシヒカリ     ■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ハナエチゼン       ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
ひとめぼれ       ■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

             詳しい数字は、メルマガの最後に

2.今週の林さんち・・・・ハナエチゼン・ひとめぼれの値下げについて

 平成19年産の「ハナエチゼン」「ひとめぼれ」の値下げを、行います。ハ
ナエチゼンは、すでに改訂価格にて販売中です。

           ハナエチゼン・ひとめぼれ
       玄米30キロ10,500円→9,300円
       玄米10キロ 3,500円→3,200円
       白米 5キロ 2,300円→2,100円

 林さんちでは、滅多に価格を変えません。それは、豊作であろうと、不作で
あろうと、林さんちのお米の価値は、一定であると考えているからです。逆に、
不作の場合でも、販売価格は、変えずに販売する覚悟です。平成5年の冷害の
時は、まだ自由販売が認可されていなかったので、米業者の価格暴騰の狂想曲
を、横目で見ながらどうしようもない自分自身が、嫌になったものです。

 平成8年からの米自由化に伴い、現在の店舗兼加工場を、建設してようやく
自分で価格を付けられるようになりました。林さんちの価格は、再生産可能な
範囲で、決めています。正直、現在の農協さんへの出荷価格では、来年には倒
産してしまうのは、目に見えています。それでも、世の中の多くの農家が倒産
しないのは、兼業農家が、身を削って耐えているからです。家の財産である田
んぼを、守るためには、赤字でも、構わないという考えだと思います。

 日本国内で、唯一、自給可能な食糧である「米」を、作り続けるには、そん
な悲壮な考えでは、長続きしません。林さんちでは、ことあるたびに、林さん
ちのお米の価値は、一定であると、言ってきました。今のお得意様に、永遠に、
美味しいお米を、届けるためと考えています。林さんちの生産量は、150ト
ン。150トンと聞いて、多いと思うかもしれませんが、昔で言うと、たった
千石の旗本です。千石というのは、昔で言うと千人分の1年間の食べるお米の
量を言いました。昔は、1年間で150キロも食べていたのですね。とすると、
現在の年間60キロ平均で計算すると、2,500人分を、林さんちでは、生
産していることになります。

 野々市町の人口は、約5万人、そのたった5%しか食べさせていない。実は、
そんなに、多くの人に、林さんちのお米は、食べさせることが出来ていないの
です。日本の現状も、良く似たもので、もし、石油同様、輸入食品が滞るよう
になった場合、あっという間に、お米は不足してしまいます。林さんちでは、
とにかくこの2,500人の方には、なんとしても食糧を死守して行くために
は、そうそう安売りは出来ないと、必死に頑張っています。

 しかし、ハナエチゼン、ひとめぼれと、言った安い価格帯の商品は、実店舗
の売上げが、かなりの割合で、あります。実店舗は、近隣の大型スーパーの影
響をモロに受ける立地条件ですので、かなり苦戦を強いられて来ました。そこ
で、今回、スタッフと喧々諤諤の議論の末、値下げを決定しました。値下げ一
つにしても、林さんちの生き残りと、現在のお得意様への責任の狭間で、揺れ
る動く気持ちをご理解ください、、m(_ _)m

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3、際の際が勝負の分かれ目

 ハナエチゼンの稲刈りが、始まってからというものの、なかなか晴れが続き
ません。あれほど、好天が続いていたのに、、。だから、田んぼも軟弱で、コ
ンバインのクローラー(ゴムのキャタピラー)も、滑って大変苦労しての稲刈
りが、続いています。林さんちの田んぼは、これでも乾田と言われる、硬めの
土質なのですが、さすがに、これだけ雨が降ると、ドロドロです。

 こうなるとパリダカールラリーのような様相を呈して来ます。とにかく砂漠
なるらぬ、泥の田んぼでのグリップの限界点の探りあいの操作が、続きます。
グリップというのは、文字通り、タイヤやクローラーが、地面を掴まえる力の
ことです。地面が、雨で柔らかい場合は、とにかく、なるべくハンドルは、切
らないのが基本。ハンドルを切ると、もぐった前タイヤを押してさらに後ろタ
イヤがもぐって行きます。しかし稲刈り機械のコンバインには、ハンドルは、
ありません。テレビゲームのような大きめのスティックを、右に傾けると右へ、
左に傾けると左に旋回します。しかもタイヤではないので、実は、右に旋回す
る時は、右のクローラーにブレーキをかけて、左旋回は、左のクローラーにブ
レーキをかけて曲がっているのです。

 だから軟弱な田んぼで、急旋回をしようものなら、ブレーキをかけたクロー
ラーは、もぐって行き、反対のクローラーは空転しながら、やはりもぐってし
まい、最後は、泥の中にはまって、ニッチもサッチも行かなくなります。しか
し、四角い田んぼを刈るには、どうしても、四隅は、直角に曲がらねばなりま
せん。そこで、軟弱な田んぼの場合、隅は、多角形で刈って回ります。普通3
回で、OKのところを、10回前後、行ったり来たりして少しづつ角度を付け
て行き、旋回します。

 それでも、クローラーが、空転するかしないかのグリップの限界を探しての
アクセル操作が、続くのでエライ苦労します。それでも、まだ広い田んぼなら
まだ、思いっ切り多角形コーナーリングが、可能ですが、市街地の狭い田んぼ
は、そうも行かずかなり無理をしての旋回が続きます。一昨年は、そんな中の
一つの田んぼで、コンバインを破壊してしまいました。旋回中に、クローラー
が一気に空転してもぐってしまいガクッと下がった際、横の壁に刈取り部を強
打。ボキッとフレームが折れてしまったのです、、(T_T)
http://blog.goo.ne.jp/k-o-y-o-3569/d/20050909

 このグリップ感と言うのは、経験とセンスが、モノを言う世界です。だから
レーサーという職業が存在しているわけでもあります。林さんちでは、籾摺り
をした後の籾殻を、田んぼに撒きますが、その時にも、上手下手が、如実に、
出ます。「あっ!滑り始めた!ハンドルの切れ角を少なくして、アクセルを、
そ〜っと踏んで、、」と、一連の動作が、出来ないとたちまち、田んぼの真ん
中で、動けなくなります。まあ、これも、小学生?の頃から、散々、田んぼで
はまっては、脱出して来た経験から、出来る技です。昔は、今のような四輪駆
動車は、ほとんど無く、雪道でも、泣くほど苦労して来ました。その経験が、
今、生きているのだと思います。

 林さんちは、まだ乾田です。他の湿田農家は、さらに苦労して稲刈りをして
いることだろうと想像されます。このコンバインを、いかにはめずに、スムー
ズに稲刈りが、出来るか出来ないかで、作業効率に、大きく影響します。人生
もなんでも、そうですが、「際の際」「球際」「土俵際」「瀬戸際」。そして
「田んぼの際」での勝負に、林さんちの浮沈が、かかっています。ちょっと、
大げさだったかな、、(* ̄▽ ̄*)

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林さんちの商品注文はこちら→http://www.hayashisanchi.co.jp/cargopro/

     平成18年度 新米発売日
超普通じゃないコシヒカ 0袋/227袋 0%    9月29日
普通じゃないコシヒカリ 22袋/779袋 3%  9月13日
普通のコシヒカリ     10袋/888袋 1%   9月10日
ハナエチゼン      270袋/279袋 97%   8月24日
ひとめぼれ        18袋/251袋 7%  9月 4日

敬白
「あぐらぐち」とは、我が社の志高きプロバイダー氏が、名付けた、
「ホームページといういろりばたで、あぐらをかいて、話でもしまいけ」と
いう意味で名付けられました。
妙ですが、オリジナリティーがあって、私は気に入っています。
なお、「こんなメールマガジンいらないよ」
「HPの日記読んでるからいらないよ」と言う方は、
そのまま送り返しください。こちらで、リストから、外します。

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