~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

     林さんちのあぐらぐち物語 2007年 霜月2号
       http://www.hayashisanchi.co.jp

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 このメールマガジンは、林さんちの大切なお客様と、ホームページをみて
   林さんちに興味をもっていただいたお客様にお送りしています。
   
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ 2007年 霜月2号 _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/

1. 巻頭言

 今週は、火曜日から木曜日まで東京で、研修旅行です。あの六本木ヒルズへ、
行きます。林さんちでは、順調に祝い餅の注文が入って、ホッとしています。
そして田んぼに出て作業が出来るのも、あとわずかです。急いで、暮れ起こし
をしなくちゃ、、o(^o^)o

  在庫メーター     空←――――――――――――――――→満 
超普通じゃないコシヒカリ ■■■■■■■■■■■■■■■■■□□□
普通じゃないコシヒカリ  ■■■■■■■■■■■■■■■■□□□□
普通のコシヒカリ     ■■■■■■■■■■■■■■■■■□□□
ハナエチゼン       ■■■■■■■■■■■■■■□□□□□□
ひとめぼれ       ■■■■■■■■■■■■■■■■□□□□

             詳しい数字は、メルマガの最後に

2.今週の林さんち・・・・祝い事か?厄落としか?

今、林さんちでは、祝い餅の生産を行っています。多くが、初老、還暦の方
の注文です。今年は、昭和42年生まれの方が初老、昭和23年生まれが、還
暦です。しかし、たまに昭和59年生まれの「二十五の厄」の餅も作ります。
しかし、今年になって二十五の餅の注文が、まだ1件もありません。

 まず、林さんちでは、「厄落とし」「厄払い」「厄年」「厄の餅」という表
現は、なるべくしないようにしています。大体、還暦や喜寿は、厄年と言うよ
り、目出度いことなので「祝い餅」という表現をしています。初老にしても、
厄年でもありますが、大人として一人前になったというお祝い事でもあります。
そこに、チラシやパンフレットに、「厄」という言葉を大量に並べるのは、ど
うにも「気」が落ちる感じがして、使わないようにしています。

 ところが、世の中そんな甘くはありません。初老の餅を親戚友人知人に、配
るのは、厄をみんな担いでもらう、つまり分担してもらうと言う互助制度?に
近い行為です。すると中には、「お前の厄は担ぎたくない」という、驚くべき
ことを言う方がいるんです。まあ、自分一人で、生きていると大きな勘違いを
されているのか、よほど当人と仲が悪いかのどっちかです。

 さらに、厄を担いでもらうという考えだと、熨斗(のし)に問題が生じます。
林さんちでは、祝い餅という考えなので、熨斗の水引は「蝶結び」です。つま
り「解いて何度でもあって良い」という表現です。しかし、厄という二度と起
きて欲しくないことには、熨斗の水引は「結び切り」でないとダメだと、クレ
ームが来たことがありました。この「結び切り」の一般的なモノとしては、結
婚式の熨斗です。これは、もう絶対に分かれません、二度は、結婚しませんと
いう表現です。でも、この効力がかなり低いのは、ご存知の通りですが、、。

 この厄関係の熨斗が、「結び切り」か「蝶結び」かを、何軒かの金沢の老舗
のお菓子屋さんに、問い合わせたところやはり「蝶結び」でした。そんな真剣
に、忌み嫌うモノを配るのは、やはりいかがなものかと思います。初老が厄と
言えども、やはり大人になったというお祝い事であることは、多くの初老にま
つわる祭事を見ても明らかです。この議論は、まだまだ続いているのですが、
今のところ、「蝶結び」で「祝い餅」というスタンスで、林さんちはいます。

 でもこの「祝い餅」を配る風習も、どんどん無くなって来ていて、冒頭に書
いたように二十五の餅の注文は1件もありません。二十五の餅を配ろうと思う
のは当人ではなく親です。つまり初老の餅を配らなかった親の子は、絶対に配
ろうと思いません。初老にしても、親がやはり言わないと配らないのではない
でしょうか。10年ほど前は、圧倒的に初老が多く、二十五が次にありました。
今は、還暦と初老が半々か、若干還暦の方が多い状態です。団塊の世代で人口
比率も関係すると思いますが、どんどん、地元の風習を守る世代が、徐々に年
齢が上に行っているのは間違いないようです。

 しかし、林さんちは、手を変え品を変えて、祝い餅の販売を続けています。
昨年は、丙午で初老の注文が激減。ついに祝い餅の風習も終わったかと、思い
ましたが、今年になって、続々と注文が入って来て、ホッとしています。毎年
毎年、同じに見えても性格がまったく違い、今年の未年(ひつじとし)の方は、
実にシンプルな方が多く、注文も土日の大安にドンとまとめてあり、商品も定
番品です。年によっては、迷いが多い年、注文日がバラバラの年、特注品が多
い年と、いろいろです。やはり干支ってあるんでしょうか?ちなみに、私は、
「子年(ねずみどし)」で血液B型、、せわしなくて自己中です、、(* ̄▽ ̄*)

           ↓そんな林さんちのお米はこちら↓
         http://www.hayashisanchi.co.jp/cargopro/

3、いのちの食べかた

 先日7日に、「いのちの食べかた」http://www.espace-sarou.co.jp/inochi/
という映画の試写会に行って来ました。NHKの出演を見て、紹介のメールが
知人からありました。たまたま、夜空いていたので妻と観に行きました。食育
で、「命を食べないと生きられない」という話をしている私としては、絶対に
観ないといけないと感じました。いのちの食べ方?って一体どんな映画?と、
興味津々で、出かけました。冒頭に主催者から紹介があって、この映画は、い
ったい何処で、誰が、何を、というナレーションは一切なく、淡々と映像と音
だけが、次から次と流れる映画ですとあった。ますます、興味津々で、スター
ト。

 内容は、食べ物の生産現場と、そこの労働者の食事風景が、交互に流れて行
くという単純なものです。その食べ物は、穀物、野菜、魚、鶏、豚、牛、そし
て岩塩も出てきました。その生産現場は、どこも巨大工場のようです。つまり、
林さんちのような、家族的な生産ではなく、多くの人が食べるであろう食物の
コストをギリギリまで削減した大量生産型の現場です。穀物や野菜では、とに
かく、出てくる機械がデカイ!巨大トラクターで、グゥォ〜〜!って感じで、
すごい勢いで耕したり、収穫したり。ところが一転、機械作業から手作業にな
ると、人海戦術で、まるで機械のような顔をした労働者が、無表情に次から次
へと収穫していきます。あんまり広い農場なので、永遠に続くような感じです。

 そして次の象徴的なシーンが、「消毒」「農薬散布」。とにかく全ての食物
の生産は、消毒に始まり消毒に終わる。これでもか!ってくらいに、ガンガン
撒きまくっていますね。消毒の作業の時は、宇宙服のような防護服に身を固め
ての作業です。でも、一般の方は、あれが消毒って分かるのか疑問。見た目、
ただの水を撒いているようにしか見えません。でも、生産者としては、あのキ
ツイ、ツ〜〜ンとした匂いがスクリーンから漂ってくるようでした。

 そして鶏、豚、牛の生産現場は、野菜でいう種まきは、受精ですから、精子
の採取、種付け、出産という映像が、次から次へと出てきます。結構、生生し
いですが、命を作るには当然の行為です。でも、今の食卓からは、想像も出来
ないシーンばかりです。そして生まれてくる数が、半端じゃありません。鶏に
いたっては、雛は、掃除機でガァ〜〜と吸われて、ノズルからどんどん飛ばさ
れて箱詰めされていきます。豚も牛も巨大牧舎で、これまた巨大な機械でエサ
を与えられて育って行きます。このぐらいの規模で生産しないと、コスト削減
はできないだろうなと、生産者の我々には、想像がつきますが、一般の方は、
ビックリするでしょうね。窓のない鶏舎、牧場ではなくコンピュータ制御の牧
舎。

 育てて次にやってくるのが、当然、収穫です。穀物や野菜の収穫は、実に静
かですが、生き物は殺さねばなりません。この「生き物が、食べ物になる瞬間
」が、淡々としたこの映画のクライマックスではないかと、私は感じました。
魚も切り身で泳いでいるわけではありません。鶏も豚も牛も、バラ肉で最初か
ら出来ているわけでありません。という、あまりにも当たり前なことが、当た
り前に表現されているところが、現代社会では、当たり前ではありません。

 ぜひ現代人には、この映画を観て欲しいと感じます。「いのちを食べている
」この実感がない人間は、自らの命も、他人の命も、軽んじるのは当然のこと
と思います。この映画の労働者達の食事シーンを観て、以前読んだ、辺見庸著
「もの食う人々」を思い出しました。日本人の飽食とは、まったく違って、ほ
とんどの労働者が、実に質素な、、というより粗末な食事をしているのを、見
て、日本人は、別の感想を持つのではないかなと感じました。そして私は、こ
の映画を見て、食育にますますファイトを燃やして帰って来ました、、o(^o^)o

林さんちの商品注文はこちら→http://www.hayashisanchi.co.jp/cargopro/

     平成19年度 新米発売日
超普通じゃないコシヒカ 236袋/290袋 81%   10月 2日
普通じゃないコシヒカリ 452袋/571袋 79%    9月15日  
普通のコシヒカリ    798袋/926袋 86%    9月15日    
ハナエチゼン      200袋/279袋 72%   8月24日
ひとめぼれ        202袋/245袋 82%   9月 8日

敬白
「あぐらぐち」とは、我が社の志高きプロバイダー氏が、名付けた、
「ホームページといういろりばたで、あぐらをかいて、話でもしまいけ」と
いう意味で名付けられました。
妙ですが、オリジナリティーがあって、私は気に入っています。
なお、「こんなメールマガジンいらないよ」
「HPの日記読んでるからいらないよ」と言う方は、
そのまま送り返しください。こちらで、リストから、外します。

884884884884884884884884884884884884884884884884884884884884884
発行 (有)林農産 林浩陽 2001 Copyright(C)
    〒921-8833 石川県石川郡野々市町藤平132
    TEL 076-246-1241 FAX 076-246-3113 
http://www.hayashisanchi.co.jp
 koyo@karatsu.ne.jp
 ご意見・アドレス変更・配信中止はこちらまで
884884884884884884884884884884884884884884884884884884884884884