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     林さんちのあぐらぐち物語 2007年 師走3号
       http://www.hayashisanchi.co.jp

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 このメールマガジンは、林さんちの大切なお客様と、ホームページをみて
   林さんちに興味をもっていただいたお客様にお送りしています。
   
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ 2007年 師走3号 _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/

1. 巻頭言

 毎日毎日、プチトラブルを回避しつつ、なんとか餅つきをしています。あ
とは、お天気次第やなぁ〜。

  在庫メーター     空←――――――――――――――――→満 
超普通じゃないコシヒカリ ■■■■■■■■■■■■■■□□□□□□
普通じゃないコシヒカリ  ■■■■■■■■■■■■■■□□□□□□
普通のコシヒカリ     ■■■■■■■■■■■■■■■■□□□□
ハナエチゼン       ■■■■■■■■■■■■■□□□□□□□
ひとめぼれ       ■■■■■■■■■■■■■■■□□□□□

             詳しい数字は、メルマガの最後に

2.今週の林さんち・・・・20年の時を経ても

 先週の火曜日の夕方に、林さんちのお鏡餅にビニルの包装をする機械「スピ
ーマー」が悲鳴を上げました。いつもは、作動中は、ギュィーンと言うところ
を、「ギャォ〜〜!」と明らかに、どこかが壊れた音に、、(×_×) このス
ピーマーという機械の仕組みは、金属の網の上に置いたお餅の下にピンホール
が沢山あいたアンダーシートを敷き、上には、ビニルを電熱ヒーターで熱くし
て柔らかくしたアッパーシートを、被せます。と同時に、真空モーターで、空
気を吸うと、お餅の形にピタ!とビニルがくっついて包装完了できる仕組みで
す。

 実は、このスピーマーは、いわゆる「真空成型」と呼ばれ広く工業製品で、
使われている手法です。私も美大の頃、授業でお皿を作りました。まず、粘土
でデザイン、それを元に石膏でお皿を作ります。そしてその石膏のお皿に、ド
リルで小さな穴を、なるべく多く空けます。それを、真空成型機の上に置きま
す。機械の台にも穴が空いていて、下には空気を吸う真空モーターがあります。
そして、プラスチックの薄板を、電熱でグニャリとなるまで、熱くして限界に
達したと思ったら、速攻で石膏のお皿に載せ、真空モーターのスイッチをオン!
すると、空気を吸いながらプラスチックも吸って、ピタッ!と石膏の形通りの
製品が出来上がります。あとは、不要なところを切って完成。

 いろんな製品で使われていますが、一番、分かり安いのが、縁日で売られて
いる「お面」あれは、絶対にスピーマーを使っているでしょうね。そして、つ
まりお餅の包装をするだけの機械ではないことが、今回調べて初めて分かった
のです。お餅の包装の場合は、上のビニルが溶けて下のシートに圧着するので
す。お餅の包装より「饅頭」の包装に良く使われているので、これら資材は、
「饅頭用フィルム」として売られています。でも、用途の広い工業機械であっ
たおかげで20年以上経った今でも、変わらぬ姿で製造販売されていたのです。

 現在は、もっと便利で、高速のお餅の包装の専用機械が色々あって、こんな
方法で、やっているお餅屋さんは、あるのだろうかと思うくらいです。一回の
スピーマーで出来るお鏡餅の数は、たった1〜8個。しかも、くっついたシー
トを餅の形にカッターで切っています。商品を買われた方は、分かると思いま
すが、完全に手仕事です。だったら、新しい機械を買えばいいじゃないかとな
りますが、どれも高価で、林さんちの生産数くらいでは、とても割りに合いま
せん。

 とにかく壊れたスピーマーの真空モーターを、注文したところ、20年前と
まったく変わらぬ取り付け穴で、販売されていました。おかげで、木曜日の作
業開始前には、取り付け完了。事無きを得ました。きっと、あと20年は、ま
た働いてくれるでしょう。ところで、ここでうんちくを一つ。鏡割りの際は、
上のビニルを取ったすぐに、お湯で温めた包丁で、切ると簡単に切れます。ビ
ニルを取って時間が経つと包丁も刃が立ちません。お試しください、、(o^-^o)

 そんな林さんちのお正月餅の注文は、12月10日〜26日まで受付ます。

           ↓そんな林さんちのお米はこちら↓
         http://www.hayashisanchi.co.jp/cargopro/

3、丸と角の境界線

最近、地元の新聞社とテレビ局が、立て続けに餅の取材に来られた。他にも
たくさん餅屋さんや、餅を作っている農業法人もあるのに、なぜか林さんちに
来てくれる。どうもネット検索で、調べるせいなのかもしれない。「お餅」で
検索しても上位だし、「石川県 お餅」とすると堂々の1位が多い。今回の取
材、新聞社は時節の風物詩ということでの夕刊の取材。確か、稲刈りでも取材
して行ったパターンである。

 テレビ局の取材は、「お雑煮の丸餅と角餅の境界線はどこ?」というテーマ
でした。どうも、境界線が、野々市町にあるのではという仮説で、来られた。
確かに、林さんちのお餅の丸と四角の比率は、1対3。でも、四角い餅は、お
雑煮で食べているとは限らないので、1対1に近づくと考えられます。丸餅は、
ちなみに、お雑煮以外には使わないので、不変です。金沢市内は、四角が標準
らしいとの取材結果らしく、たどって行くと確かに丸餅の比率が、ぐっと上が
る野々市町、すなわち林さんち上空に境界線が通っている、、らしいのである。

 テレビなので、断定的な言い方になってしまい「私の頭上に境界線がありま
す!」と叫んでしまったが、果たしてどうなんだろうと、終わってから考える
ことしきり。そこで、林さんちもリンクしている
全国お正月お国自慢・全国お雑煮お国自慢

http://chimeian.hp.infoseek.co.jp/zouni/syousaizouni.htm
の中のお雑煮餅の形地図
http://chimeian.hp.infoseek.co.jp/zouni/higasinihon.htm
で、調べると確かに、石川県は、西日本の丸餅と、中部の四角餅の境で、混在
している。しかし、私は金沢市内は、てっきり丸餅だと思っていました。そう
なると地理的に確かに野々市町が境界線と言っても、あながち間違いではない
のではと、確信するようになった。

 お餅というのは、食文化の最たるもので、形、色、味に至るまで、地域の違
いが激しい。さらに家々でも違うのである。加賀百万石の伝統で言うと、紅白
餅で、塩入りのお餅であることは、皆さんご存知で、ネット注文でもそれを理
解して洒落で紅白をわざわざ購入される方も多数おられます。でも、お雑煮に
した時のお椀の中の様子は、全国各地でまったく違うのではないでしょうか。
林家のお雑煮は、すまし汁に、紅白の丸餅だけ。それにトッピングは、砂糖!
ショウガ!ミツバ!これが、大学生の頃まで、世界標準と思っていました。大
学の友人を家に呼んで新年会を行った時に、初めて珍しいお雑煮であることを
知ったのです。井の中の蛙、大海を知らずとは、まさしくこのことである。

 でも確かに「お雑煮」という表現には違和感を覚えていたのは事実。だって
林家のお雑煮は、どうみても「雑」というよりは「粋」。本当?のお雑煮を食
べたのは、それから10年後、結婚して妻の実家、富山市でお雑煮を食べた時
が最初でした。四角餅を焼いて、大根、人参、葱、焼き豆腐、椎茸、鶏肉を入
れて醤油ベースで、トドメは、焼いた大きな甘エビを載せて決めます!おお!
これこそ文字通り「お雑煮」だぁ〜〜!と感動したのを覚えています。
北陸農政局さんの番外編 「ふるさと北陸!自慢のお雑煮」にも
http://www.hokuriku.maff.go.jp/policy/food/riceland2005/bangai.html
驚きのお雑煮が出ています。家々でまったく違います。

 その後、お雑煮のことをいろんな方に、聞くようになり、同じ石川県でも、
輪島の方のある地域では、あんこが、入っているとのこと。それって「ぜんざ
い」じゃないの?と言うと、必ず「違う!お雑煮や!」と怒って返ってきます。
きっと、誰にでも言われているんだと思うけど、お雑煮に関しては、その方の
アイデンティティに関わる重要なことなので、他人にとやかく言われるのは非
常に不愉快なことなんです。そのルーツをたどると、きっとなぜ「あんこ」な
のかは、その地域での面白い歴史があると思います。

 加賀藩は、おそらく豊かだったのでしょう。一般的な、「お雑煮だけでも贅
沢に」という考えではなく、あくまで食卓を彩る料理の一つとしてのお雑煮の
位置だったのではないかと思われます。今のような飽食の時代になる前から、
その他のお正月料理も贅沢な素材を、ふんだんに使っていたのだと思います。
さてご自分の家のお雑煮は、丸ですか角ですか?味付けは、醤油、味噌?具は
一体何を入れますか?全国お正月お国自慢・全国お雑煮お国自慢を見て、研究
してみてください。まさか、私のように自分の家のお雑煮が世界標準だとは、
思っていないでしょうね、、(* ̄▽ ̄*)

林さんちの商品注文はこちら→http://www.hayashisanchi.co.jp/cargopro/

     平成19年度 新米発売日
超普通じゃないコシヒカ 203袋/290袋 70%   10月 2日
普通じゃないコシヒカリ 400袋/571袋 70%    9月15日  
普通のコシヒカリ    734袋/926袋 89%    9月15日    
ハナエチゼン      175袋/279袋 63%   8月24日
ひとめぼれ        185袋/245袋 75%   9月 8日

敬白
「あぐらぐち」とは、我が社の志高きプロバイダー氏が、名付けた、
「ホームページといういろりばたで、あぐらをかいて、話でもしまいけ」と
いう意味で名付けられました。
妙ですが、オリジナリティーがあって、私は気に入っています。
なお、「こんなメールマガジンいらないよ」
「HPの日記読んでるからいらないよ」と言う方は、
そのまま送り返しください。こちらで、リストから、外します。

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