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林さんちのあぐらぐち物語 2008年 睦月3号
http://www.hayashisanchi.co.jp
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このメールマガジンは、林さんちの大切なお客様と、ホームページをみて
林さんちに興味をもっていただいたお客様にお送りしています。
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ 2008年 睦月3号 _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
1. 巻頭言
お正月行事が終了と同時に、今度は、町内会、PTA、食育関係と、会議
会合の嵐、さらに、新年会と息つく暇もないくらいです。もう、世の中、年
度末モードです。
在庫メーター 空←――――――――――――――――→満
超普通じゃないコシヒカリ ■■■■■■■■■■■■■□□□□□□□
普通じゃないコシヒカリ ■■■■■■■■■■■■□□□□□□□□
普通のコシヒカリ ■■■■■■■■■■■■■□□□□□□□
ハナエチゼン ■■■■■■■■■■■■□□□□□□□□
ひとめぼれ ■■■■■■■■■■■■■■□□□□□□
詳しい数字は、メルマガの最後に
2.今週の林さんち・・・・積雪希望は、スキー場だけじゃない
毎日、カキモチを生産しています。まず、カキモチをついてから、長さ90
センチ、幅9センチ、深さ5センチの木型に入れます。この時に、型にくっつ
かないようにポリシートを敷いておきます。長さ90センチの「とぼ餅」を、
板の上でクルクルと回しながら仕上げて、ポトンと箱に綺麗に入れるのは、な
かなかの技です。この時に表面が、シワシワになると、そこから割れていくの
で、要注意です。そしてこの木型が45箱。餅つき自体は、どれだけでも出来
るのですが、一日45箱以上は、それ以降の作業がキツイので、これを基準に
作業体系を組み立てます。ということで、餅つきの日を第1日目とします。
第2日目。型から餅を出して、テーブルに並べてタオルをかけておきます。
第3日目。長さ90センチの長い「とぼ餅」を、カッターで切っていきます。
この時の厚さは、4.2mm。ノギスと呼ばれる、20分の1ミリまで計測可
能な器具で、測りながら切ります。カキモチに入れる材料やその時の状況で、
カッターのベルトコンベアでの送り具合が、変化するので頻繁に検査しながら
の作業になります。この4.2mmと言う数字を出すのに、何年も試行錯誤し
ました。厚すぎると乾かないし、薄すぎると割れるし、この厚さは、非常に、
重要な数値です。この切る作業が、45本分で半日かかります。切ったら、プ
ラスチックケースに入れてフタをしておきます。
第4日目、第5日目。養生します。養生と言うのは、とぼ餅から切ってカキモ
チにした際に、餅には目に見えないダメージ「応力」が残ります。その応力を
無くすための期間のことを言います。この養生の必要性を知らない昔は、よく
割れました。なぜ割れるか、分からないので水を加えてみたり、つく時間を短
くしたり長くしたりと、ありとあらゆることをした結果、この2日間にたどり
着いたのです。結局、何もしないでおくことが、答えだったんです。
第6日目。ようやく編み始めます。紐は、ビニル紐ですが、幅があり過ぎても
網目で、カビたりしてダメ。無くても乾燥して小さくなると落ちてダメ。ホー
ムセンターで、銘柄指定で買って来て使用します。紐を4本一組で、2本づつ
交互に、カキモチ挟むようにして25枚編んで行きます。この25枚で、ちょ
うど私の背丈でも、棚に吊れる長さです。さらに、干しているライスセンター
の天井から、垂らしても、下をフォークリフトが走れる長さです。これも、長
い経験で導き出した数字です。編んだら、その日のうちに吊っていきます。吊
り棚や吊る時の間隔は、これまた微妙です。間隔が狭過ぎると、カビるし、広
過ぎると割れるし。しかも、カビ易い種類は、広目、割れ易い種類は、狭目と
調節して吊ります。
この6日間の作業を、毎日、重ね合わせながら、寒中の1月中に進めて行き、
11回ほど繰り返します。これを、3月上旬まで乾燥させます。すると、最初、
9×5×0.42センチのカキモチが、7.5×4×0.3センチに、乾燥し
て縮みます。乾燥したカキモチは、叩くと金属音がします。ここ10年は、割
れたりせずに、上手に仕上げていますが、やはり完璧さを追求すると、積雪は
重要です。高湿度でありがら低温が、最高のカキモチの乾燥環境なのです。雪
に囲まれて初めて、この環境が生まれます。ユックリユックリと、割れたりせ
ず、カビたりもせずに、乾燥して行きます。この環境は、日本でも石川県を始
め、ごく限られた地域しかないのです。石川より西は、もっと細かいアラレ、
カキヤマの文化ですし、東は、低温過ぎて凍ってしまい出来ません。しかし、
今のところ暖冬傾向です。早く雪が積もってくれないかなぁ〜。雪が必要なの
は、なにもスキー場だけじゃないんです。
↓そんな林さんちのお米はこちら↓
http://www.hayashisanchi.co.jp/cargopro/
3、鏡割りのナイス技
1月もこの時期になると、鏡割りを行うことになります。「鏡割り」という
字の如く、本来はお鏡が乾燥してヒビ割れした部分を細かく割ったことに由来
していると思っています。武家社会では、鏡割りは、切腹を連想させるので、
「鏡開き」とも言うらしいが、刃物ではなく木槌等で、叩いて割るのは変わら
ないようである。ちなみに、林さんちの新潟県岩船からの研修生の会社で、作
る「塩引き鮭」は、腹を割いてからまた一部を串で閉めて干している。武家の
流れを汲んでいて、腹を割るのは縁起が悪いとのことらしい。
しかし簡単に鏡割りと言っても、やってみた方は良くご存知のとおり包丁で、
切るのも木槌で割るのも、非常に大変です。そこで、林さんちでは、無料で鏡
割りサービスをしています。ワラ切り用のギロチンカッターのような大型の刃
物にさらに、柄部分を加工して延長して、テコの原理でさらに力が加わるよう
にしています。これでも、2升重ねくらいになると、結構力が必要です。
そこで、お鏡をお天気の良い日に、外に出しておき、乾燥させてパリパリに
して少しづつ細かくする方法もあります。気長にやれば、この方法も有効です
が、食べる際はかなり硬いことを覚悟しなくてはいけません。林さんちでは、
油で揚げて休憩のオヤツにして食べたことがあります。硬い芯の部分は、一度
電子レンジで柔らかくすれば、煮ても大丈夫。ぜんざいで食べられます。
しかし、やはり普通に食べるには、綺麗に薄く切るのがベスト。だから、な
んとか包丁をガスレンジで熱くして、力づくで切ったりしていました。包丁が
熱ければ切れることは切れるのですが、溶けた餅がべっちょりくっついてしま
い、切りにくいったらありゃしない。しかも、この方法は、結構危ないし熱い
しで怖いものがありました。だから、いい加減嫌になってしまい結局、餅が厚
くなってしまうのがオチです。
ところが、昨年の村の左儀帳と言って、お正月の飾り物を燃やす行事の後、
餅を焼くのが習慣なのですが、その時、見事に切られた林さんちのお鏡を妻が、
発見!どうして切ったの?と聞くと、林さんちのお鏡についているビニルフィ
ルムを剥がした直後なら、包丁を温めるだけで簡単に切れるとのこと。そうな
んです!フィルムに覆われた表面は、まだ完全に乾燥していないので柔らかい
のである。硬い表面さえ突破してしまえば、中はまだ柔らかいので、あとはサ
クサク切れるのである。
実際にその話を聞いて、消防団の格納庫に、1ヶ月以上飾ってあった3升重
ねを、この方法で切ってみると、アラ不思議!簡単に切れるではないか!綺麗
に薄く切って、その日の行われたポンプ点検の後の打ち上げで鍋に、見事に使
うことが出来ました。餅屋をやって20年、まだまだ奥が深いですね!
林さんちの商品注文はこちら→http://www.hayashisanchi.co.jp/cargopro/
平成19年度 新米発売日
超普通じゃないコシヒカ 187袋/290袋 64% 10月 2日
普通じゃないコシヒカリ 352袋/571袋 61% 9月15日
普通のコシヒカリ 505袋/751袋 67% 9月15日
ハナエチゼン 170袋/279袋 61% 8月24日
ひとめぼれ 177袋/245袋 72% 9月 8日
敬白
「あぐらぐち」とは、我が社の志高きプロバイダー氏が、名付けた、
「ホームページといういろりばたで、あぐらをかいて、話でもしまいけ」と
いう意味で名付けられました。
妙ですが、オリジナリティーがあって、私は気に入っています。
なお、「こんなメールマガジンいらないよ」
「HPの日記読んでるからいらないよ」と言う方は、
そのまま送り返しください。こちらで、リストから、外します。
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