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林さんちのあぐらぐち物語 2008年 如月2号
http://www.hayashisanchi.co.jp
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このメールマガジンは、林さんちの大切なお客様と、ホームページをみて
林さんちに興味をもっていただいたお客様にお送りしています。
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ 2008年 如月2号 _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
1. 巻頭言
林さんちの糀の生産と、お味噌作りが始まりました。社長は、毎日毎日、
会合に走り回っています。そして、構想2年ようやく、アグリファンド石川
30周年記念誌「農育人」が、完成。会長の私の販売ノルマは、1000冊!
糀ともども、皆さん購入をお願いします。
*********** 糀1キロ= 900円 「農育人」=1,000円 ******
いずれも、備考欄に、糀希望!、本希望!と記載ください。クレジットの場
合は、本の代金のみ代金引換になります。送料のことを考えると、他の商品
とのセットでのご購入を、お勧めます、、(⌒‐⌒)
在庫メーター 空←――――――――――――――――→満
超普通じゃないコシヒカリ ■■■■■■■■■■■■■□□□□□□□
普通じゃないコシヒカリ ■■■■■■■■■■■■□□□□□□□□
普通のコシヒカリ ■■■■■■■■■■■■■□□□□□□□
ハナエチゼン ■■■■■■■■■■■■□□□□□□□□
ひとめぼれ ■■■■■■■■■■■■■■□□□□□□
詳しい数字は、メルマガの最後に
2.今週の林さんち・・・・生産調整のアメとムチ
先日、今年の米作りの割り当て面積が、国から発表がありました。自給率が、
40%を切る飽食日本でありながら、お米だけは余っています。だったら足り
ない他の作物を作りなさいというのが、お米の生産調整です。昔は、転作率と
いう表現で、何%の面積をお米以外の栽培「転作」をしなさいとなっていたの
ですが、今は、生産数量目標が、提示されます。つまり、昔は、豊作でも、転
作率さえ満たしていればOKだったのですが、今は、生産数量なので豊作で、
オーバーするとNGです。オーバーすると、余剰分を、管理保管と言って農協
の倉庫に保管されてしまい、その分の経費を支払うことになります。
でも、生産数量は、どうして計算するのかというと、基準単収と言って10
aあたりの収量で割って、結局、面積で表わすことになります。だから国で、
生産数量を決めても、我々末端の生産者に下りて来るころには、面積割りなの
で、結局「転作率」という表現になってしまいます。面積割りか、生産量割り
か、どっちにしても同じですが、石川県では、平均転作率が、30%以上です。
つまり、水田の3割は、他の作物を栽培しなくてはいけません。他の県では、
50%前後のところもあります。
そして昨年の作況指数が「99」。ということは、少し不作だったというこ
と。台風や冷夏の影響で、お米の栽培には厳しい年でした。ところが、やはり
お米は、市場に余っている。それはなぜか?それは、生産調整を無視した生産
者が、たくさん居たからです。特に、関東周辺の県の過剰生産が、多かった。
そこで、多くの農協さんや業者さんは、買い取り価格を、再生産可能価格を大
きく下回る価格を提示して、農家の経営を圧迫している。
しかし、この過剰米生産者と呼ばれる農家が、関東周辺で多いというのは、
大消費地「東京」を抱え、たくさん生産しても売れているのでは?そして買っ
てもらう努力をしているのでは?ということも考えられます。今、地球温暖化
もあってか、北海道のお米が元気です。それも買ってもらう努力をしているか
らです。でも、そんなことは、お構いなく、昨年オーバーした県には、ペナル
ティで、生産数量の割り当ては削減されました。それはそうです、ちゃんと守
った生産者がバカを見たと考えるのは当然です。ちなみに、石川県は、生産数
量を守った珍しい?県なので、来年の割り当て量は、わずかに増えました。
しかしこの生産数量を守らなくても法的な制裁は一切ありません。あるのは、
国の所得安定化に向けての対策に参加できないと言うことぐらい。この対策が
もし、強力に農家所得を補償するものであれば、こぞって転作して参加するの
ですが、複雑怪奇で、さらに実行力が微妙。これでは、なかなか転作に協力し
ようとする農家は、出てきません。
今年、生産数量を守ってもらうために、国は、アメとムチを用意しました。
もし、少しでも転作をするなら10a当たり3万円払うアメと、もし守らない
なら生産数量を減らすムチ。これも、また、今まで生産数量を守って来た農家
からすると、ドロボウから盗んだモノを買い取るような行為に見えます。じゃ
あ林さんちは、どうしているんだ?となりますが、生産数量は、ちゃんと守っ
ています。というか割り当ての生産数量に達していません。野々市町は、有難
い?ことに宅地造成に伴う休耕地が多く、わざわざ転作をしなくても大丈夫な
のです。
林さんちは、お客様のおかげで、再生産可能価格を維持していて関係ないの
ですが、今までの国の所得安定化対策に関しては、全て加入しています。国の
施策には、従うが、口も挟ませてもらうというスタンスを、貫いています。そ
して、この所得安定化対策は、専業農家というより兼業農家の所得の増加に繋
がるとも考えているのです。自分とこは、関係ねぇ〜では、どんなに美味しい
お米を作っていても、不味くなります。しかし、この対策は、何度聞いてもそ
の仕組みを理解するには至っていません。今週、北陸農政局の担当者に、個人
教授してもらいます、、o(^o^)o
最後はやはり、お客様に買ってもらうお米作りと仕組み作りだと思います。
アメとムチで生産部分だけを変えるのではなく、販売部分へのテコ入れが必要
だと考えます。今、一番テコ入れが必要なのは、実は「お米屋さん」ではない
でしょうか?そんな対策ってあるんでしょうか?今度、聞いてみよ〜っと!
↓そんな林さんちのお米はこちら↓
http://www.hayashisanchi.co.jp/cargopro/
3、農育人完成!皆さん、買ってください、、m(_ _)m
林さんちの社長の私が、会長を務める通称「借金友の会」アグリファンド石
川の30周年記念誌「農育人・農を育む人」が、発刊されました。構想2年で
ようやく完成に至りました。農の現場からの食育発信、そして石川の美味しい
農家特集、新規就農を目指す方へ農家への道等々の盛りだくさんの内容です!
表紙画像 http://blog.goo.ne.jp/k-o-y-o-3569/d/20080212
ここに私の巻頭言を載せます、、長文です、(o^-^o)
アグリファンド石川30周年への想い・『農を、育む、人たち』へ
アグリファンド石川(旧称「石川県総合資金友の会」)が生まれて満30歳
になりました。これまでに、会員ならび各関係機関からいただいた、並々なら
ぬご厚情に感謝しています。今から30年前と申しますと、私の家では父親が
タクシー運転手を辞め、総合資金を得て専業農家の道を歩み始めた年です。当
時、高校に入学したばかりの私は、「農業で果たして食べて行けるのか?」と
非常に不安だったのを覚えています。しかし、初代会長 故竹本平一様の農業
経営に対する先進的な会の運営によって、曲りなりにも農業経営で生活をする
ことが出来ました。
既存の多くの農業組織で、アグリファンド石川ほど独特な組織はありません。
補助金に頼るのではなく、制度融資を受けて、経営を積極的に行おうとする考
えを30年前に展開したことは、同じ石川県で農業を営む者として尊敬するば
かりです。20年前の10周年記念誌を読んでいますと、当時の先輩達の熱き
思いが伝わって来ます。そしてその中の多くの経営体が私と同様、30年とい
う時を経て、1代目、2代目、そして今は3代目の経営者が台頭して来たこと
が分かります。このことは、長期の制度融資という長いビジョンに立った経営
を目指してきたアグリファンド石川の特徴を、よく表わしていると感じます。
そんなアグリファンド石川も、時代のトレンドには敏感で、10周年の時は
大型化法人化IT化転作が話題になっていました。ちょうど機械化が進み始め
た頃で、我が家を含め多くの会員が規模拡大を目指し、総合資金にお世話にな
っていました。規模拡大こそが、経営にとって最大の武器だったのです。20
周年では、「売れる百姓」を目指し、本昌康前会長が、なんと20周年記念誌
を本として全国販売すると提案。それまでの規模拡大だけではコスト削減にも
限界が生じ、自らが価格をつけて自ら販売する能力が農業者に要求されて来た
のです。20周年記念誌「味人めぐり」は、まさしく、そのことを象徴するよ
うな企画で、「モノを売る」というためには「自らを知らなくてはいけない」
「自らを伝えなくてはいけない」と、会員には、それまでの農業者が身に付け
て来た以上の能力を要求されたのではないでしょうか?
あれから10年経っても「味人めぐり」は、色あせることなく、今と比較し
ても、本の中に登場する会員の歳が少し若く見えるかなという程度の優れもの
でした。しかし、会員の経営の変化は大きく、自らが作った農作物を自らが販
売する経営体が増えました。この「売れる百姓」に関する会員の能力向上に関
しては、20周年を機に大きく前進したように感じます。そして、第18回の
総会において、次回の30周年記念には何かを行うのか?それとも行わないの
か?という質問が先輩会員よりあった際に、「30周年記念実行委員会を、会
長命で招集して検討します」と答えたのは、よりアグリファンド石川が、今よ
り前進するには、20周年同様良い機会であると考えたからです。
しかしながら、「一体何を?」と考えれば考えるほど、妙案が浮かびません。
30周年記念のHP、DVDの編集。30周年を記念して全国の有名デパート
で、会員の農産物フェアーを行う、等々のアイデアも出ましたが、どれも会員
全般の参加が見込めないということで却下。しかし、方法論の討議の中でも、
30周年記念の魂の部分を考えさせられる場面が多く出てきました。そして委
員から、「会長自身は、今回の30周年で何をしたいの?」と問われて、迷わ
ず「食育」と答えました。
「農業の現場からの食育発信」、これが私の考えたアグリファンド石川の3
0周年記念に向けたコンセプトでした。規模拡大→農産物直売→その次にくる
トレンドは、間違いなく食育です。どんなに経営を良くしようにも、自らの農
産物を食べてもらうにも、今の食の環境を変えねば限界が見えてきました。国
産農産物、しかも、現時点では、圧倒的に輸入農産物と比べ価格的に高い商品
を買ってもらう必然性を生活者に問うた時、果たして何%の方が国産農産物を
選択するでしょうか?その時に、食の教育をなされた方だけが、選択の力を持
っているのです。
アメリカ合衆国では、食育より企業の収益が優先されるあまり、食育がまっ
たくなされず、国民が選択の力を持っていません。その結果、肥満、糖尿病と
言った病気、しかも、若い世代へ万延しています。アメリカ合衆国が、日本の
10年先を象徴しているとすれば、止めるなら今しかありません。幸いなこと
に、平成17年に世界初の食育基本法が日本で制定され、光明が見えてきまし
た。そして、食の教育を受けた国民が、食材を選択する際に、我々、日本の農
業者が作った農産物を選択してもらうことが、日本農業の生き残りのための最
後の砦となると確信しています。
服部幸應先生の対談でも話されましたが、フランスのドゴール元大統領が、
「食糧自給率100%でない国は独立国とは言えない」と提言。その後、各国
が食糧自給率を上げる中、先進国で下げたのは日本です。自給率40%という
のは、明らかに植民地化していると言わざるを得ないでしょう。身土不二、つ
まり地産地消が、地球環境、そして独立国としての国防の観点からもいかに大
切なことであるかは、国民に食の教育をなさねば分からないことです。
「農業の現場からの食育発信」のコンセプトの元に、30周年の記念になるモ
ノとして考えたのは、やはり20周年記念誌と同様の形態でした。やはり良い
モノは、良い、その伝統をあえて崩さず、30周年も記念誌と決定し準備して
来ました。そして、多くの方のおかげで、このたび発刊の運びとなりました。
記念誌の名前は、「農育人・農を育む人」、サブタイトルに、「加賀金沢能登
の農家がまじめに作った本」となっています。作る人から、売る人へ、そして、
農を育む人へ、アグリファンド石川の会員の皆様の一層の進化を信じて、私の
巻頭言とします。
アグリファンド石川
会長 林 浩 陽
林さんちの商品注文はこちら→http://www.hayashisanchi.co.jp/cargopro/
平成19年度 新米発売日
超普通じゃないコシヒカ 174袋/290袋 63% 10月 2日
普通じゃないコシヒカリ 317袋/571袋 57% 9月15日
普通のコシヒカリ 480袋/751袋 65% 9月15日
ハナエチゼン 159袋/279袋 59% 8月24日
ひとめぼれ 165袋/245袋 70% 9月 8日
敬白
「あぐらぐち」とは、我が社の志高きプロバイダー氏が、名付けた、
「ホームページといういろりばたで、あぐらをかいて、話でもしまいけ」と
いう意味で名付けられました。
妙ですが、オリジナリティーがあって、私は気に入っています。
なお、「こんなメールマガジンいらないよ」
「HPの日記読んでるからいらないよ」と言う方は、
そのまま送り返しください。こちらで、リストから、外します。
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