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林さんちのあぐらぐち物語 2008年 神無月1号
http://www.hayashisanchi.co.jp
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このメールマガジンは、林さんちの大切なお客様と、ホームページをみて
林さんちに興味をもっていただいたお客様にお送りしています。
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ 2008年 神無月1号 _/_/_/_/_/_/_/_/_/
1. 巻頭言
カグラモチを刈り始めました。予定では、今週中に終わる予定ですが、雨が
降ってそうは問屋は卸さないようです。来週からは、毎日、小学校幼稚園の稲
刈りや、その他予定が、怒涛のように入っています。今週中に刈り取りを終え
れるよう祈っています。
在庫メーター 空←――――――――――――――――→満
超普通じゃないコシヒカリ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■□
普通じゃないコシヒカリ ■■■■■■■■■■■■■■■■■□□□
普通のコシヒカリ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■□□
ハナエチゼン ■■■■■■■■■■■■■■□□□□□□
ひとめぼれ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■□□
詳しい数字は、メルマガの最後に
2.今週の林さんち・・・・曖昧な餅米のストライクゾーン
カグラモチの稲刈りをしていますが、困った問題が。まだ青い籾が多いよう
なのです。この刈り取り適期というのは、非常に難しく、長く刈らずにおいて
おけばより稔る「登熟」が進んで、米粒も大きくなります。しかし登熟し過ぎ
ると米粒が、乾燥し過ぎてヒビが入るいわゆる「胴割れ米」が発生します。実
は、今年のコシヒカリは、8月中旬から9月上旬の長雨で、早稲の稲刈りが遅
れた結果、少し刈り遅れたうえ、今度は連続の秋晴れ。登熟は、進みましたが、
若干胴割れ米が発生しました。
食味への影響がない程度ですが、胴割れ米は、林さんちにとって冷や冷やモ
ノです。カメムシの害は、殺虫剤を使用していないので、ある程度は仕方ない
と思っていますし、逆に、農薬を減らしている勲章とも言えます。でも、胴割
れ米は、下手をすると炊いた時に、ご飯粒から旨みが出てベッチャリすること
もあります。お天気が原因とは言え、土作り、水管理、乾燥機の設定と、多く
の要素が重なり、なってしまったのは最終的には、私の責任です。思い出すの
も嫌ですが、2000年には、胴割れが酷くて価格を10%ダウンして販売し
たこともあります。でも、もし胴割れが酷い時は、ご連絡ください、、m(_ _)m
コシヒカリは、胴割れ傾向だったのですが、カグラモチは一転してまだ青く
て、登熟が揃っていません。8月中旬から9月上旬は、雨。9月中旬は、秋晴
れ。9月下旬は、曇りと一気に低温に。カグラモチは、晩生なのでこれでは、
いつ熟すの?って感じです。特に、先週末から寒いのなんの。近所ではストー
ブを出した家もちらほら。さらに、カグラモチの特性なのでしょうか、穂が長
くてダラダラと上から下へ、熟して行くのです。だからカグラモチの刈り取り
適期のストライクゾーンが非常に曖昧です。
しかし季節は、もう10月。そんなにノンビリもしていられないし、下の方
が熟すのを待っていたら、今度は上の方が熟し過ぎて胴割れになってしまいま
す。そして今まで、早く刈り過ぎた経験と、遅すぎた経験、両方を経験してい
ます。まず早く刈り過ぎて青い粒が多いと、餅つきをして、いざ切って袋詰め
をしようとしても、柔らかくて切れないのです。理由は定かではありませんが、
なぜか切れない。カグラモチは、速く硬くなる特性の餅米で、その分柔らかい
時間は短いですが、お雑煮にしても溶けにくいシッカリした歯ざわりが好評で
す。それが、一般の餅米みたいに、長い間柔らかい状態になります。おかげで、
そんな年は、袋詰め待ちの餅が、工場を埋め尽くします。
刈り取りが遅れて熟し過ぎて、胴割れが多いと、餅自体が硬くなるのは、当
然としても、生産現場でトラブルが続出します。まず精米歩留まりが悪く、玄
米から予定の白米が作れず材料不足。そして洗米で、さらに細かく割れた餅米
が、流亡してしまいさらに減少。蒸す時も、割れた細かい餅米が邪魔で蒸気が
通らず蒸し不足や「蒸し」ではなく「炊けて」しまい、餅にならない最悪な状
況になります。餅米が炊けると、ご飯粒状の餅米が、餅の中に散見されること
になります。最初、この現象が理解できず、蒸し不足と勘違いしてさらに、火
を強くしてさらに、悪化させていました。
でも、そんな経験もあって、今ではそこそこストライクゾーンに入る様に、
なりましたが、最終的には餅つきをしてみないと分からないので、ドキドキし
ているのが現状です。でも地震や台風で稲刈りが、まったく出来なかった農家
のことを思うと、このドキドキも贅沢な悩みです。カグラモチの新米は、来週
には、準備できると思いますので、今しばらくお待ちください、、m(_ _)m
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3、〆縄のワラで温泉?
林さんちでは、ここ数年前から近所の〆縄農家のワラを、提供しています。
品種はカグラモチです。石川県の〆縄も伝統民芸で、素晴らしいものばかりで
す。最近では、中国製のプラスチックで出来た商品も見受けられますが、やは
りホンモノには勝てません。しかし、この伝統の〆縄作りも、どんどん後継者
がいなくなって、近所の〆縄農家も、林さんちでワラを提供しているこの農家
さんだけになってしまいました。年末の地元Aコープでは、この農家の〆縄売
り場に隣接した売り場で、林さんちのお餅も堂々と売り出すのが恒例です。ま
さしく地産地消、地元の歴史と伝統に則った正真正銘のお正月商品です。
この〆縄に使うワラは、青いうちに乾燥させて青みがかったワラで製作しま
す。一度、雨で打たれたりすると色が悪くなるので、良くありません。しかし、
この農家さん、稲刈りもして、さらにワラまで取るのは至難の業。よく稲刈り
は、出来たがワラを納めることが出来ずに、雨に打たれて放置してあることが
ありました。そこで今では、ご自身の田んぼは、林さんちに一部預けてしまい
〆縄で特別に必要な分だけを、作付けして稲刈りしています。そして足りない
部分のワラは、林さんちで提供することになったのです。
〆縄で使用するワラは、茎の青色が命。当然、倒れた稲では雨に打たれて色
が悪い。しかし林さんちのカグラモチは、絶対に倒れません、、と言うか倒れ
ないように作っています。そして肥料も、大量に与えていないので色も鮮やか。
〆縄農家のおじさんの褒め殺しと分かっていても、悪いはせず、嬉しい顔をし
てせっせとコンバインで稲刈りしながら後ろに落として行きます。普通、稲ワ
ラは、コンバイン後部のカッターで長さ5センチ程度に切り刻まれます。これ
が田んぼの肥料となってまた蘇るのですが、〆縄用にするためにカッターのレ
バーを操作して、カッター部分にフタをして、その上を切らずに稲ワラは通っ
て行き下に落ちます。
しかし一度落としたワラの上は、コンバインで走るとクシャクシャになった
り泥が着くので、田んぼの外周は、ある程度コンバインのターンする領域を確
保しなくてはいけません。そこの稲はカッターをかけて細かくします。しかし、
なるべくコンパクトな面積で、多くの稲ワラを確保したいので、そのターン用
の面積もギリギリ少なくします。あとは直線的に往復して綺麗にワラを落とし
て行きます。その際、なるべく長く刈るので地面スレスレに刈り取り部を降ろ
します。普通だと、グルグルと回転しながら刈るのですが、綺麗に列にワラを
並べるためにかなり動きが制限されるので、時間も手間もかかります。
それでも落としたワラを、〆縄農家のおじさんやお手伝いの女性陣は、一抱
えづつまとめながら、結束機付きの特殊なコンバインの紐で縛って束ね、それ
を一つづつ扇状に立てて乾燥して行きます。その数や膨大な量です。その作業
を見ていると、少しでも作業し易いようにと思って頑張っています。そしてこ
のおじさん、お礼に言っていつもお金!を持ってくるのです。最初は、固辞し
ていたのですが、朝駆け夜駆けで、家にやって来ては持ってくるので、最近は、
根負けして素直に受け取っています。このお金で、稲刈りの打ち上げや、昨年
は、格安の温泉にまで行きました。もちろん断じて、そのお金のためにワラを
提供しているのではありません!断じて!!、、地域の伝統を守るために、頑
張っているのです、、( ̄^ ̄) でもおじさん、いつも有難う、、(ToT)
林さんちの商品注文はこちら→http://www.hayashisanchi.co.jp/cargopro/
平成20年度 新米発売日
超普通じゃないコシヒカ 361袋/374袋 97% 9月24日
普通じゃないコシヒカリ 448袋/515袋 87% 9月12日
普通のコシヒカリ 600袋/659袋 91% 9月12日
ハナエチゼン 122袋/175袋 70% 8月21日
ひとめぼれ 261袋/286袋 91% 9月 8日
敬白
「あぐらぐち」とは、我が社の志高きプロバイダー氏が、名付けた、
「ホームページといういろりばたで、あぐらをかいて、話でもしまいけ」と
いう意味で名付けられました。
妙ですが、オリジナリティーがあって、私は気に入っています。
なお、「こんなメールマガジンいらないよ」
「HPの日記読んでるからいらないよ」と言う方は、
そのまま送り返しください。こちらで、リストから、外します。
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