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     林さんちのあぐらぐち物語 2009年 睦月3号
       http://www.hayashisanchi.co.jp

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 このメールマガジンは、林さんちの大切なお客様と、ホームページをみて
   林さんちに興味をもっていただいたお客様にお送りしています。
   
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ 2009年 睦月3号 _/_/_/_/_/_/_/_/_/

1. 巻頭言

 カキモチをひたすら作っています。社長は、ひたすら机に向かい事務作業を
こなしています。現場は、予定通りですが、事務作業が追いつきません。早く
済まして、今年の営農計画に入らないと、、o(^o^)o

  在庫メーター     空←――――――――――――――――→満 
超普通じゃないコシヒカリ ■■■■■■■■■■■■■■□□□□□□
普通じゃないコシヒカリ  ■■■■■■■■■■□□□□□□□□□□
普通のコシヒカリ     ■■■■■■■■■■■□□□□□□□□□
ハナエチゼン       ■■■■■■■□□□□□□□□□□□□□
ひとめぼれ       ■■■■■■■■□□□□□□□□□□□□

             詳しい数字は、メルマガの最後に

2.今週の林さんち・・・・一番羨ましかったのは

 1月16日から19日まで、オホーツク海を臨むサロマ湖周辺へ研修に行っ
てきました。厳寒の北海道への旅行は、初めてだったので緊張して行きました
が幸い滞在した4日間とも好天に恵まれ、順調に進みました。印象的だった研
修先に、レークランドファーム、サロマ漁協がありました。まずレークランド
ファームは、久保さん一家が経営する乳牛農家です。この久保さんの経営は、
なにやら林さんちと、同じ匂いのする経営でした。

 まず目に入ったのが、ソーラーパネル6kwh仕様。これを見て「うっ、先
を越された!」と思いました。レークランドファームでは、教育ファームの取
組みをしていて、子供達の農業研修に力を入れています。ここでも、「うっ、
うちより凄い!」その後、バター作り、牛舎の掃除と研修があったが、牛に関
しては、まったく素人なので、聞くこと全てびっくりです。このレークランド
ファームの牛は、共進会と呼ばれる牛のコンテストで、常に上位に入っている
そうで、事務所は、トロフィーや賞状で一杯でした。

 しかし、私が感銘したのは、久保一家の経営哲学。おじいちゃんの代から入
植して苦労して来て今があるのだが、「モノが欲しくても借金せずに我慢しな
さい」と言われて来たそうです。当然、補助金もあてにせず、知恵と工夫で乗
り越えて来たことが、ファームの中を見ればすぐに分かります。まずは、廃校
を利用した農機舎、しかも大型機械の導入に従い、立て替えるのではなくクレ
ーンで吊って下をかさ上げして、今もバリバリに使っています。当然、農機具
も、トラックも、何十年も大事に使っています。そして、ファームの中の建物
の並びが、実に滑らかに作られている。

 私が、考える優秀な経営の条件は、「補助金に頼らない」「借金をしない」
「機械を大事にする」だと考えています。そして意外に、気付かないのが「雰
囲気力」です。建物の並び方が、バラバラだったり、道具が散乱していると、
雰囲気力は、一気に落ちます。道具の整頓は、後で直せますが、建物は、そう
は行きません。その経営者の特性がモロに出ます。その点、レークランドファ
ームの建物は実に整然と並んでいます。聞くと、久保さんは、絵が得意で、看
板屋さんになりたかったそうです。その特技を生かして、ファーム内には、看
板、案内板、説明書きが、実にたくさんありました。それが雰囲気を上げてい
る要因でしょう。美大出身の私もその話を聞き納得、、(⌒‐⌒)

 しかし一番、私が羨ましく思ったのは、3代目の息子さん。すごく目が輝い
ていました。中学2年生の時に、廃校利用の農機舎を改築する時に「おまえが
継ぐなら直すし、継がないのなら経営を辞める」と、決断を迫ったそうです。
その後アメリカへ1年半留学して武者修行をして、今、一緒に仕事をしている
そうです。親子で共進会のトップクラスへ躍り出るくらいですから、その知識
や知恵は、若いのに半端ではないと感じました。自分が30歳の時、こんなに
知識や知恵があっただろうか?そして、今は、農業より音楽に夢中な、我が息
子達と照らし合わせて、林さんちの行く末はどうなるのだろうか?と、彼の眩
しい目を見ながら考えていました。そして今回の研修で、一番心に残ったのは
間違いなく彼でした。でも、自分自身が、デザイナーの夢を追いかけたからこ
そ、今の自分があると信じているので、結局は、音楽に夢中な息子達も、信じ
るしかないんでしょうね、、(* ̄▽ ̄*)

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3、1戸平均1億円以上の貯金残高

 レークランドファームで、長くなったのでサロマ漁協は、2本目で。大体今
回の研修先が、オホーツク海とは知っていましたが、行ってみて初めてサロマ
湖が目の前にあったという感じですから、石川県の人間にしてみれば未知の地
域でした。でも10年前の北海道研修でホタテを食い放題だったのでホタテの
産地であることは知っていました。そのホタテに、こんな歴史があるとは知り
ませんでした。

 サロマ湖周辺には、明治時代から3つの地区があり、それぞれが漁業をして
いました。昔、サロマ湖は、オホーツク海に繋がっておらず、春の雪解け水で
水位が上がった頃を見計らい、湖口を開削しては、船を港から海へ出していた
が冬の時化で埋まってしまうことの繰り返しでした。しかしその恩恵を与かれ
るのは、一番東の地区だけ。水位も上がるので、洪水も度々起きていたが、そ
の頃のサロマ湖は、汽水湖ですごく魚も捕れたそうです。ところが昭和4年に
西の地区で、開削したところドンドン広がってしまい閉じることのない湖口に
なったそうです。おかげで、海水湖になったせいで、魚があまり捕れなくなり
牡蠣の養殖が始まったそうです。

 ホタテ漁は、明治44年から始まり、大豊漁年もありましたが、乱獲で禁猟
を繰り返すことになります。しかし昭和8年に牡蠣養殖にホタテが不着してい
ることを発見。その後、漁業試験場の不可能という意見にも関わらず、漁民達
が知恵と工夫で、サロマ湖の凍結後の越冬で稚貝を大きくすることに成功。そ
の大きくした稚貝を、オホーツク海を4つの地区に分け放流、計画的に捕って
いるそうです。

 ここで凄いのは、これまで、いがみ合っていた3つの地区をまとめて、漁業
権を設定、昭和27年にサロマ湖養殖漁業組合を設立したことです。そのきっ
かけが、ある地区で赤痢が発生、14戸のうち5戸が隔離。そこでその地区の
漁民が相談して共同で漁をしたそうです。するとみんなで協力したら5隻の船
で、それまで以上の漁獲があったそうです。それでも、当時の指導者の指導力
の高さには驚かされます。

 林さんちが考える優秀な経営の条件の一つ「補助金に頼らない」まさしくサ
ロマの人達は、自主独立で今を築いて来ました。それは、早くから「一致団結
自主独立」を掲げ、二宮尊徳の報徳思想を取り入れて来たからだそうです。や
はり何をするにも、考え方、方向性が重要です。その一つに、明日のために蓄
えるという意味のことがあり、当時の指導者が、宵越しの金は持たない漁師の
収入から天引きをして、強制的に貯金をさせたそうです。今では、組合員一戸
当りの貯蓄高が軽く1億円を超えているそうです。

 それは今まで何度も、流氷がサロマ湖に流れ込み、養殖棚を破壊したそうで
す。さらに昭和36年から、植樹も行って環境を守る活動を行っていますが、
自然が相手、さらに危険な仕事です。いつ何があっても不思議ではありません。
そんな素晴らしい指導者の下、今でもどんどん世代交代しながらオホーツクで
の漁業が行われているそうです。我々稲作農家も、やはり指導者たる人物の器
量で、未来が決まると感じました。そしてその指導的立場に、すでに林さんち
があるとすれば、これからどうすれば良いか、サロマ漁協の取組みを見て分か
ったような気がします。それにしても、ホタテと牡蠣は、もう十年分食べまし
た。ご馳走様、、\(^o^)/

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            平成20年度      新米発売日
超普通じゃないコシヒカ 260袋/374袋 70%    9月24日
普通じゃないコシヒカリ 262袋/515袋 50%    9月12日  
普通のコシヒカリ    371袋/659袋 56%    9月12日    
ハナエチゼン      63袋/175袋 36%   8月21日
ひとめぼれ        119袋/286袋 42%   9月 8日

敬白
「あぐらぐち」とは、我が社の志高きプロバイダー氏が、名付けた、
「ホームページといういろりばたで、あぐらをかいて、話でもしまいけ」と
いう意味で名付けられました。
妙ですが、オリジナリティーがあって、私は気に入っています。
なお、「こんなメールマガジンいらないよ」
「HPの日記読んでるからいらないよ」と言う方は、
そのまま送り返しください。こちらで、リストから、外します。

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