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     林さんちのあぐらぐち物語 2009年 弥生2号
       http://www.hayashisanchi.co.jp

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 このメールマガジンは、林さんちの大切なお客様と、ホームページをみて
   林さんちに興味をもっていただいたお客様にお送りしています。
   
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ 2009年 弥生2号 _/_/_/_/_/_/_/_/_/

1. 巻頭言

 毎日、畦塗りにスタッフは、出かけています。種籾も準備完了。加工場でも
カキモチの選別作業に余念がありません。私は、まだまだ、野暮用がたくさん
あって、春まだ遠い状態です。早く、済まして集中しなきゃ。

  在庫メーター     空←――――――――――――――――→満 
超普通じゃないコシヒカリ ■■■■■■■■■■■■■□□□□□□□
普通じゃないコシヒカリ  ■■■■■■■■■□□□□□□□□□□□
普通のコシヒカリ     ■■■■■■■■■■□□□□□□□□□□
ハナエチゼン       ■■■■□□□□□□□□□□□□□□□□
ひとめぼれ       ■■■■■■□□□□□□□□□□□□□□

             詳しい数字は、メルマガの最後に

2.今週の林さんち・・・・国家100年の計に向け

3月15日に、命の国づくりのための箱根会議が、行われます。今の日本の
危機的状況をなんとかしようと、私の志の師である上甲晃塾長が、計画してい
ます。なんと、全国からの参加者は、500名!その会議での、なんと1番手
の提案者として、私が話すことに。政治家の方を含め、多くの著名人が集う会
議での発表は、超プレッシャー。上甲塾長からは、いつもの自分の活動を話せ
ばいいんだよとは、言われますが、、( ̄○ ̄;) とにかく、何度も、練習で
話してみては、書き直した暫定の原稿ですが、完成しました。

『日本、この手で何とかする』実践報告  
     
 私は、石川県金沢市近郊の野々市町という小さな町で、林農産という農業法
人を営んでいます。お米を34ヘクタールと餅加工、大豆を少し作っています。
野々市町の田んぼは、小さくてとても、農業に適した環境ではありませんが、
私は、「都市部の棚田」と呼んで守ってきました。

そんな林農産の社訓は、「補助金もらうなら税金払え」です。

 30年前に、父が、タクシーの運転手を止めて専業農家になった時に「こー
よー、農業補助金は、もらうな。もらうと人間がダメになる」と口癖のように
言っていました。林農産のような都市部の農家は、農業政策の補助金の恩恵に
与かることができないことへの、反発でもあったと思います。その言葉を胸に、
補助金中毒になることを、自ら戒めて経営をして来ました。そして12年前に、
上甲塾長と始めて出会いました。その時に、塾長より、「21世紀は、農業の
時代である」と聞き、本当に驚きました。農業者本人が、思ってもいなかった
のですから、それはビックリするはずです。

 しかし12年の時を経て、それは、驚きから確信に変わりました。今、私は、
農業者へ、「補助金もらうなら税金払え」と訴えています。残念ながら、多く
の農業者は、補助金中毒になっています。しかも農業経営においては、赤字ギ
リギリにしておいて、所得税で払うのが賢いやり方で、黒字を出して税金を払
う奴は、バカだと言われ続けて来ました。かの松下幸之助氏は、赤字を出した
部門の担当者に「君は、道の端を走って来たやろな?」聞いたそうです。黒字
を出して税金を払えんもんは、国道の真ん中は走れんはずと言われたそうです。

 そんなことを言われたら、農業者は、みんな農道を走るしかないんです!と
話していたら、農林水産省の方に、なんと「林さん、農道も国道なんですよ」
と言われました。それでは、農業者は、あぜ道を走るしかないのです。補助金
中毒になり、あぜ道を、きゅうきゅうとして走っている農業者が、「21世紀
は農業の時代」と考えることが出来るでしょうか?それは、不可能です。

 今の国の補助金は、釣りに例えるなら、釣りに行って釣れなかったからと言
って、魚屋さんで魚を買ってあげているのと同じです。特に、お米が売れずに
余っているからと言って、転作をして、他の農産物を作らせる。転作した農家
には、補助金をあげると言った、政策が延々と続いています。これこそ、釣り
に行って釣れなかったと言って、魚屋さんで魚を買ってあげるのとまったく同
じです。お米が売れないなら、なぜ、お米を食べてもらうためにお金を使えな
いのでしょうか?

 今、お米の消費を増やすために、米粉や飼料米と言った新たな需要に対し、
多くの補助金が出ています。でも、このせっかくの補助金も、転作同様に農家
にばら撒かれてしまいます。これまた、釣りに行って釣れなかったと言って、
魚屋さんで、魚を買ってもらうのと同じです。

 そんなお金があるなら、例えば、
なぜ、学校給食の米飯を、もっと増やすために使えないのですか?
なぜ、学校給食に、米粉パンを、増やせないのですか?
なぜ、学校給食が、無料にならないのですか?
お金の使い道は、他にもたくさんあるはずです。

 補助金を使うなら、シャケを放流するような使い方を望みます。後は、釣竿
さえあれば、農業者は、魚を釣ることが出来ます。その釣竿には、志というオ
モリが付けば、なお強力です。国は、農業者を補助金中毒にするような、農業
政策を、即刻止めていただきたい。

 日本が、なぜ瑞穂の国になったか?それは、稲作を中心にした国づくりが、
日本を栄えさせることが出来ると先人達が気付いたからです。その先人達の気
付きは、今や風前の灯火です。

 私は、12年前から、稲作体験授業を通じ、私の志である「食と命の大切さ
を伝える」活動をしています。そして平成17年に、食育基本法が制定されて
からは、さらにそれは加速中です。今、多くの子供達と保護者に「世界一分か
りやすい食育授業」と題して、出前授業も行っています。

 逆に、私は、この食育を通じて、農業者としての誇りと志を、得ることが出
来たのです。その中に、私が、子供達の稲作体験授業の田植えで苗を3本植え
てもらうために使うある呪文があります。稲の苗は、3本植えが基本なんです
が、なかなか3本では、植えてくれません。そこで知ったのが、この呪文です。
「苗は、3本植えだよ〜!1本目は、鳥さんのため。2本目は、虫さんのため。
3本目は、みんなのために植えてね!」というと、キッチリ3本で植えてくれ
ました。

 この呪文には、高度な意味があります。まず、社会は、大人も、子供も、女
も、男も、老人も、赤ちゃんも、病人も、身体の不自由な人も、いろんな人が
いてこそ、素晴らしい社会だということ。農業者には、1本目も人間用、2本
目も人間用、3本目も人間用で、農産物を作るから、余分な農薬が必要になる
ということ。ある時、町内の小学校5年生に、農業の授業をした際に、この呪
文を、教えようと黒板に「1本目は、、、」と書くと、後ろで、「鳥さん、」
さらに「2本目は、、」と書くと「虫さん、」と唱える子供達がいました。な
んとその子供達は、6年前に、幼稚園で私が、稲作体験授業をした子供達でし
た。時空を超え、6年ぶりに逢いまみえても、ちゃんと私の授業を覚えていて
くれたのです。きっと、彼らは、素晴らしい大人になってくれるだろうと信じ
ています。

 しかし今の日本の状況は、あまりにも、命の国からは、遠い。でもそれは、
食と命の意味を知らないから、仕方ないのです。なぜなら、食と命の教育が、
なされて来なかったからです。今の日本の多くの問題を、解決するには、食と
命の教育が絶対に必要です。

               国家100年の計に向け
         学校教育に、食と命の教育の義務化を提言します。

 う〜〜ん、ちゃんと伝わるだろうか?伝えることが出来るだろうか?いや、
少しでも伝わることを信じて、自分の言葉を信じよう、、o(^o^)o

           ↓そんな林さんちのお米はこちら↓
         http://www.hayashisanchi.co.jp/cargopro/

3、本当の勝負は、これから

 株式会社 林農産の今期のバーチャル決算が出来た。なぜ、バーチャルか?
それは、昨年までの1月決算が、8月決算に変更になったからである。だから
正式な決算は、今年の8月末まで待たねばならない。しかし、前期と比べるに
は、今までどおりの1月決算を、してみないことには、経営状況は、把握でき
ない。結論からいうと、売上げ9千万円ちょっとで、林農産にとっては、過去
最高売上げでした。これってトヨタ自動車さんが、つい最近言っていたのと同
じパターンじゃないですか!

 売上げ増の原因は、お米の売上げがアップしたことでした。でも、この売上
げ増って、最近の栽培面積の増加に少なからず比例している。つまり「力づく」
ってパターンです。本当は、もっともっと直売して、加工して、お米の1キロ
当たりの単価を、上げての売上げアップなら分かるのですが、この力づくの売
上げ増は、私的には、なんだかなぁ〜と思うのですが、贅沢は言えません。普
通の農業法人さんは、転作割り当てと言って、お米以外の作物を作らざるを得
ないので、お米を思いっきり作れないのです。

 しかし林さんちの野々市町では、せっせと田んぼを埋めての工事をしている
ので、今のところ農地だけどお米を作っていない田んぼが、たくさんあるので
転作割り当ては、すでにクリヤ済み。だから、逆に、お米の割り当て面積を達
成出来ずに、お米を目一杯作ってくださいと、お願いされることに。普通は、
そんなことは、有り得ないのですが、都市部の田んぼの特殊な事情です。しか
し、目一杯お米を作れと言っても、限界があります。平成15年29ヘクター
ルだったのが、1年ごとに約1ヘクタールづつ増えて、今年は、35ヘクター
ル!

 林さんちに限らず、田植え機とコンバインのセット装備で、約15ヘクター
ルが、適正面積と言われています。だから、林さんちは、2台づつあるので、
2セット装備で、30ヘクタールが適正面積です。でも、それを遥かに超えて
います。しかも野々市町や金沢市の市街地の田んぼばかり!これを、力づくと
言わずしてなんと言うのでしょうか?それでも、まあ売上げアップは、悪い気
はしません。経常利益も、税引き前で800万円ほどだったので、ストライク
ゾーンでしょう。それ以上だったら、賞与が少なかったことになります。それ
以下だったら、力づくで頑張ったのに、クタビレ儲けとなります。

 しかし、ここで油断は禁物です。ついこの前まで、多くの企業が最高売上げ
最高収益を謳歌していたのです。しかも、ここへ来て、林さんちは、工場の増
改築という暴挙に出ています。ついでに、新しいバイトさんと研修生のスタッ
フを2名増員しました。世の中、派遣切りと騒いでいるこの時期に、増員は、
かなりヤバイかなと、私も内心ハラハラですが、どこかの会社みたいに、内定
切りは出来ません。大体、社員8名のうちすでに、2名が60歳オーバー、し
かも1名が、目出度くご懐妊中です。今年の35ヘクタールの米作りを乗り越
えるのは、並々ならぬ労力が予想されるのです。しかし、本当は、不安で不安
で仕方ないのも事実。お米の在庫グラフも、なんだか、価格順に斜めになって
来ています。

 でもこのバーチャル決算を、睨みながら、大丈夫!絶対に大丈夫!私は、間
違っていない!と繰り返しつぶやく毎日です。バーチャルではない、ホンモノ
の決算に向け、とにかく再スタートあるのみです。本当の勝負は、これからで
す。ビシッと工場の増改築を済ませ、屋根にソーラーパネルを乗っけて、米粉
の商品化をして、お米もちゃんと作って、餅もついて、頑張るのみです。まず
は、苗を完璧に仕上げることから、始めます、、o(^o^)o

林さんちの商品注文はこちら→http://www.hayashisanchi.co.jp/cargopro/

            平成20年度      新米発売日
超普通じゃないコシヒカ 236袋/374袋 63%    9月24日
普通じゃないコシヒカリ 236袋/515袋 46%    9月12日  
普通のコシヒカリ    334袋/659袋 50%    9月12日    
ハナエチゼン      37袋/175袋 21%   8月21日
ひとめぼれ        91袋/286袋 31%   9月 8日

敬白
「あぐらぐち」とは、我が社の志高きプロバイダー氏が、名付けた、
「ホームページといういろりばたで、あぐらをかいて、話でもしまいけ」と
いう意味で名付けられました。
妙ですが、オリジナリティーがあって、私は気に入っています。
なお、「こんなメールマガジンいらないよ」
「HPの日記読んでるからいらないよ」と言う方は、
そのまま送り返しください。こちらで、リストから、外します。

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