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     林さんちのあぐらぐち物語 2010年 弥生2号
       http://www.hayashisanchi.co.jp

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 このメールマガジンは、林さんちの大切なお客様と、ホームページをみて
   林さんちに興味をもっていただいたお客様にお送りしています。
   
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ 2010年  弥生2号 _/_/_/_/_/_/_/_/_/

1. 巻頭言

やはり予想通り、あんなにお天気が良かった2月から3月に入り、時雨始め
てしまいには、雪が降っています。毎年、ハウスを張る時期になると雪が降り
ます。しかしこれも冬将軍の最後のあがき、次は、本格的な春がやって来ます。
今週は、暖かくなると外仕事で出来ない、ライスセンターや加工場にこもって
の作業を頑張っています、、o(^o^)o

 在庫メーター     空←――――――――――――――――→満 
超普通じゃないコシヒカリ ■■■■■■■■■■■■□□□□□□□□
普通じゃないコシヒカリ  ■■■■■■■■■■■□□□□□□□□□
普通のコシヒカリ     ■■■■■■■■■■■■□□□□□□□□
ハナエチゼン       ■■■■■■■■■■□□□□□□□□□□
ひとめぼれ       ■■■■■■■■■■■■□□□□□□□□

             詳しい数字は、メルマガの最後に

2.今週の林さんち・・・・問題山積みの戸別補償

3月9日に、野々市町稲作受託組合の役員で、戸別補償についての対応につ
いて話し合いをしました。これは、水稲作付けに対し10アール(千平米)当
り一律1万5千円を農家に与えるものです。私は、HPやメルマガ、そして各
種意見交換会で、常々このような政策に対しては、反対の立場をとって来まし
た。しかしどんな悪法も法律は、法律、今までも農林水産省の政策には、従っ
て来ました。しかし今回の話し合いで意外な話しがたくさん出て、多くを考え
させられました。

 戸別補償がもらえる条件は、農業共済組合に水稲共済、いわゆる保険を掛け
た田んぼとなっています。ところが、そうなると利用権設定と言って法律的に、
田んぼの耕作権を専業農家に預けて、集約化する制度が危ういというのです。
つまり1万5千円が、欲しいばかりに利用権を解除して自ら水稲共済を掛ける
というのです。すでに利用権の再設定を拒んだ地主さんもいたらしくて役員会
は紛糾。しかしそうやって今年初めて水稲共済を掛ける農家を防ぐために、ち
ゃんと昨年の販売実績を確認するとなっています。でもそこまで調べるのか?
と聞くと、これまたまだ決まっていないような決まっているような。

 なるほどお金が絡むと人間の行動は、そうなるんだ!と感心するやら呆れる
やら。でも本来、この所得補償は、兼業農家のためでもあると感じているので
自分で出来るのならおおいにやってもらえば良いと思いましたが、せっかく利
用権を設定して田んぼをまとめて作業効率を上げたのに虫食い状態の作業は、
結構キツイのも事実です。私は、あんまりネガティブな話しばかりなので切れ
て、こんな問題だらけの政策は、そもそも反対。直接補償ではなく、もっと農
業を良くする釣竿の政策をしなくてはならないと自論を唱えました。すると役
員の一人が「私は、戸別補償に賛成。良い政策だと思った。所得補償の分、お
米や安くなってもっと消費が増えれば自給率も高くなる。ヨーロッパの国々で
は、ほとんどそうしている。」というのである。おっと!なるほど、そういう
考えもあったか!と思いました。

 この話しから、たっだら国民に還元すべきだから、まずは地主さんに5千円
お客様に5千円、そして残りの5千円は自分に配分したらどうか?そうすれば
地主さんの利用権解除も無くなるのではないか?という意見が出た。では、そ
のことを農林水産省は、うたっているのか?それは否です。大体貰うほうの農
業者は、1万5千円は欲しいし、価格も維持したいと考えている。定額給付金
も、子供手当ても、お金として与えると人は、本来の目的からは外れた使い方
をしてしまう。定額給付金2兆円を使って景気浮揚しようとしたが、多くが貯
金に回る。子供手当てを与えても、パチンコに使ってしまう。今度の1万5千
円も、お金として与えてしまうと本来の目的には、程遠いと感じました。私は、
悩んだ末に定額給付金は、そのまま宝クジ協会に寄付しました、、(* ̄▽ ̄*)

 さてそうなると、林さんちに入る戸別補償分は、お客様に還元すべきでは、
ないかと思うようになりました。補償額がお米の売上げの1割なら、1割値下
げすべきではないかと、みんなの意見を聞きながら考えていました。その分も
っとたくさん食べていただければ本来の目的が達成されるはず。じゃあ1割分
多く作付けをしなくてならないのではないか?補償をもらえるのは、12月ら
しいが、それでは来年の作付け計画にはかなり厳しい日程になる。現状でもか
なり無理しているのに、1割も作付けを増やせるのか?この政策は、果たして
永続的なものなのか?価格をハイ今年は、下げました、来年上げましたでは、
お客様がついて来ていただけるのか?

 やっぱり吊り竿ではなく、魚をもらう政策は、魚をもらったからと言って周
りに施せるかというとなかなか無理がある。さらに、国民の借金がすでに9百
兆円に近づいた日本だが、これでも、国民の資産のうちで済んでいるが、これ
でも足りない日が近づいている。日航が2兆円の負債を抱えるのは、以前から
分かっていたはず。倒産するまで手を打てなかったのは、まだまだイケるとジ
ワジワと首を締めて行ったからである。今の日本も、まさしく国家破綻のタイ
ムリミットに向けて進んでいると感じている。季節外れの雪道をやっぱりなん
とかしなくては、いけないと思い思い家路につきました。

           ↓そんな林さんちのお米はこちら↓
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3、難有の末の有難さ

3月5日の朝の小松発、羽田経由、紋別空港までの便で、青年塾のオホーツ
ク研修に参加しました。今回のメインは、6日午後の佐呂間漁協さんの家族研
修会での講演です。しかし小松空港の窓口で、今、北海道の各空港が積雪のた
め飛ぶかどうか分かりません。その旨ご理解の上、行かれますか?と聞いてき
た。飛ぶかどうか分からないが、とにかく行くしかない。そして無事、羽田に
到着して出発ロビーに行くと、なにやら怪しい雰囲気。すでに何便かは、中止
のお知らせが出ていました。げぇ〜ヤバイ!と思って11時5分発紋別行きを
見ると、まだなんとか中止の表示はありません。しかしそのうち、10時20
分の気象調査の結果で、飛ぶか中止かをお知らせしますのアナウンス。

 普通は、のんびりロビーで本でも読んで過ごすのであるが、気になってそん
な状況ではない。もし飛ばない場合は、もう東京で一泊して佐呂間に行くか?
家族研修会は、午後2時の温根湯温泉だが、間に合うのか?紋別に迎えに来て
もらう方に状況を連絡しなくては、向こうで合流予定の青年塾生に連絡しなく
てはと色々と考えていました。そのうち10時20分になり、なんとか飛ぶが
場合によっては、女満別空港か、羽田に引き返すかもしれませんとアナウンス。
はあ〜なんとか飛んでくれるんだと胸を撫で下ろしていると、そのうち、女満
別行きは、不可能になりだめな場合は、羽田に引き返すとと再度アナウンスが
ありました。げぇ〜やっぱり戻るんだ、、(×_×)

 そんな不安一杯のまま少し遅れての搭乗後、無事出発。そして2時間のフラ
イトで紋別空港上空に到達。幸いなことに雪は降っていませんでした。結構揺
れながらのアプローチの後、空母に着艦したのかと思うような着陸でしたが、
無事到着しました。空港で、毎回、北海道の研修ではお世話になっている、オ
ホーツク寒気団の船木さんに迎えに来ていただきました。やれやれ、なんとか
着いたけど、オホーツク研修の開始に間に合うか非常に不安だったので、塾生
に連絡をとりました。予定では、私の講師としての出番は、一番最初の大豆栽
培を通じた「育みの実践研修」だったので間に合わないと皆に迷惑をかけるこ
とになります。しかしなんと朝、札幌市をバスで出発した塾長夫妻と塾生達だ
ったが、雪で高速道路が寸断、1時間半遅れだというのです。

 お互いすったもんだの末の到着でしたが、青年塾では、こんな困難があれば
あるほど研修度合いが高まるので大歓迎。「難有」という言葉が、毎年訪問す
る北海道家庭学校にはあるが、困難が有るから有難いと感じるという意味であ
る。なるほど困難が有れば有るほど、無事着いた時の、有り難さは格別である。
おかげ様でその後の予定は、全て変更。私は、子供達のいつもの食育授業で使
うヘルメットのお鏡を外してヘアバンドに装着して、講演に備えていましたが
結局、急遽、時間調整やなんやかんやで、地元の方々と家庭学校の生徒さんの
前でミニ講演を2回追加で行いました。上甲塾長は、いつも突然「じゃあ林君
に、話してもらおうか」とおっしゃるのである。だから常に、備えていないと
いけない緊張感があるのです。

 そして6日午後のメインの佐呂間漁協での講演。迎えに来ていただいた漁協
の方と色々とお話を伺うと、組合員平均年齢40歳台と非常に若い漁協である
とのこと。昔は、家族で温泉なんて行けなかったので、家族研修と称してバス
で皆で乗り合いで行ったとのこと。しかしそれも今は、昔。豊かになって温泉
も珍しいことではなくなった。家族だけで車で温泉に来るようになった。漁師
は、宵越しの金は持たないのが普通のところ佐呂間漁協では、組合員に1億円
の貯金を義務付けている素晴らしい漁協です。それでも豊かになった分、危機
感の無さが、いろんな問題に対しての感心が薄いとおっしゃっていました。ま
るで今の日本国民の縮図のようなお話でした。だから私のような者が呼ばれた
のかなと思いました。

 さらに昨年の講師の方が、撃沈だったというお話を伺いました。漁師の方は、
とにかく「重い」のです。話しを盛り上げようとギャグをかましても、クスン
とも言わないそうです。そりゃそうです、海で笑っていたんじゃ仕事になりま
せん。こいつは、かなりヤバイなと思い講演では、最初から全開で臨みました。
でも確かに重くてなかなかペースを掴めません。気付くと焦って早口になって
いて時間配分を誤って話しを追加してしまう体たらくでした。それでも時々、
笑っていただいたのは、私の実力というより同じ農業の仲間としての親近感か
らだと思いました。その後、家族大宴会にお呼ばれしたのですが、老若男女総
勢160名の宴会会場は、霞んで向こうが見えませんでした。漁師さんに話し
をしたのは初めてでしたが、何かしら参考になればと願っています。

 しかしホタテ養殖や放流で頑張っている佐呂間漁協でも、いろんな問題があ
るのに、他の漁業関係者は、もっと深刻な問題を抱えていると感じました。私
達、稲作農家は、農業と言えばとかく「米」と言いますが農業の裾野は広くて
もっと全体を見据えて物事を考えないといけないなと感じて帰って来ました。

林さんちの商品注文はこちら→http://www.hayashisanchi.co.jp/cargopro/

            平成21年度       新米発売日
超普通じゃないコシヒカ 217袋/360袋 60%    9月25日
普通じゃないコシヒカリ 269袋/490袋 55%    9月15日  
普通のコシヒカリ    395袋/647袋 61%    9月15日    
ハナエチゼン      116袋/243袋 48%   8月28日
ひとめぼれ        142袋/231袋 61%   9月 8日

敬白
「あぐらぐち」とは、我が社の志高きプロバイダー氏が、名付けた、
「ホームページといういろりばたで、あぐらをかいて、話でもしまいけ」と
いう意味で名付けられました。
妙ですが、オリジナリティーがあって、私は気に入っています。
なお、「こんなメールマガジンいらないよ」
「HPの日記読んでるからいらないよ」と言う方は、
そのまま送り返しください。こちらで、リストから、外します。

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