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林さんちのあぐらぐち物語 2010年 卯月2号
http://www.hayashisanchi.co.jp
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このメールマガジンは、林さんちの大切なお客様と、ホームページをみて
林さんちに興味をもっていただいたお客様にお送りしています。
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ 2010年 弥生2号 _/_/_/_/_/_/_/_/_/
1. 巻頭言
それにしても寒い春です。なかなか好天に恵まれず、外仕事も遅れ気味。こ
のまま横スライド式に、田植えもずれ込むのではと心配になって来ます。しか
しそんなことは、お構いなしに種まき4回目も無事終了。今度は、田んぼに水
を入れて回ります。春よ早く来い!
在庫メーター 空←――――――――――――――――→満
超普通じゃないコシヒカリ ■■■■■■■■■■□□□□□□□□□□
普通じゃないコシヒカリ ■■■■■■■■■□□□□□□□□□□□
普通のコシヒカリ ■■■■■■■■■■□□□□□□□□□□
ハナエチゼン ■■■■■■■■□□□□□□□□□□□□
ひとめぼれ ■■■■■■■■■■■□□□□□□□□□
詳しい数字は、メルマガの最後に
2.今週の林さんち・・・・温度計があっても高難度
4月7日に、種籾の温湯(おんとう)消毒を行った。温湯消毒とは、昔なが
らの「火入れ」と呼ばれるような60℃のお湯に10分間浸ける殺菌方法です。
普通?の農家は、化学合成の殺菌剤を使用して消毒するのですが、林さんちで
は、少しでも農薬を減らしたいので、天然由来のエコホープという商品で消毒
をしています。しかしなんと言っても温湯消毒が、一番安全で効果が高いので
す。じゃあなんで普通の農家に普及しないのか?林さんちの全部の種籾を温湯
消毒しないのか?
60℃のお湯に10分間浸けるというのは、リスクも高いのです。59℃で
も61℃でもダメ、9分でも11分でもダメなのです。温度が低かったり時間
が短いと消毒の効果が落ちて病気が出たりします。温度が高かったり時間をオ
ーバーすると種籾が煮えてしまい芽が出ません。昔から篤農家で行われていた
方法ですが、聞くのは失敗例の数々。まずは、60℃を保てる機械がないので
す。冷えた種籾を入れるとすぐに2〜3度は、低下します。さらに大体保った
としても0.1℃刻みのコントロールが出来ない。だから勢い2〜3℃高めの
温度で浸けて煮えてしまう、さらに10分後にお湯から揚げてすぐに冷水に入
れるのですが、種籾袋の芯まで冷えずにやはり煮えてしまう。
江戸時代のお酒は、お米と並ぶ貴重な米どころの藩の換金商品でした。しか
しせっかく作ったお酒を大阪や江戸に運んでも当時は、冷蔵施設などない時代。
保存のために殺菌しなくてはなりません。そこで「火入れ」と言って60℃に
なるまで加温殺菌したそうです。温度計の無い時代に、その60℃が分かる杜
氏さんが優秀な杜氏さんだったのです。その温度計測の方法は、門外不出、一
子相伝というくらい大事な秘密だったのです。もし「火入れ」を失敗すると当
然腐ってしまうか、煮えてお酒の品質が低下するかのどちらかです。昔の人は、
感覚的に殺菌もしながら品質も保つ温度と、加温時間を知っていたのですね。
今の私達は、温度計という文明の利器を得て、さらに温湯消毒器という機械
が販売されるに至りようやくその恩恵に与かれる時代になりました。そして各
地の農協の育苗センターでも、使用後の薬液の処理施設のことを考えると温湯
消毒の方が、経費的にも環境的にも有利なので普及して来ました。さらに温湯
消毒の素晴らしいのは、種籾に付いている「発芽阻害物質」を洗い流すことが
出来て出芽しやすくなる点です。そして林さんちも毎年少しづつ温湯消毒の量
を増やして、今年は、1回分の285キロを温湯消毒しました。石橋を叩きな
がら増やして行きます。
↓そんな林さんちのお米はこちら↓
http://www.hayashisanchi.co.jp/cargopro/
3、美味しいご飯食べた〜い!
先日何気なくみていたNHKの「アインシュタインの眼」という番組で「飯
炊き仙人」の技を放送していました。「始めチョロチョロ中パッパ」という炊
飯方法の基本を、見える窓を付けたお釜を通し見事に映像で捉えていました。
「飯炊き仙人」は、お米には取り立ててこだわらずお米屋さんが納入したお米
を黙って使う主義です。それでも仙人と呼ばれるような味に炊き上げるのです
からさすがです。その仙人がこだわるのが「水」冬場の寒いときの水は、炊飯
に向いているが夏場に水は、段々味が落ちるので、あまりにも良くない場合は、
炊飯をしないという徹底ぶりです。
よく見るとお米もゴシゴシ研がずに、サラサラと掻き回して綺麗にする程度。
最近の精米技術は進んでいて昔のように米ぬかが付着していないのです。そし
て45分間の浸水します。この浸水時間によってお米に含まれる多くの酵素が
活性化するのです。私の知り合いで米ぬかから「ギャバ成分」を抽出している
農家さんがいますが、彼曰く30分ほど浸水すると「ギャバ成分」が増えると
も言っていました。そしてこの間にお米に水が吸収されて炊飯に向いたお米に
なるそうです。昔、我が家では、朝が忙しいので母親が前の晩から浸水してい
ましたが、これでは長過ぎてお米の中の成分が溶け出してベトベトのご飯にな
っていました。でもそれほど昔の農家は、忙しかったのです。
仙人は、さすがに中は見れないので、手でフタを押さえてその炊き上がる振
動を感じながら火加減を調整しているようでした。私も飯盒炊さんでは、炊き
上がりを確認するためにフタに焚き木を当てて振動を感じながら炊いていまし
たが、それと同じだと思いました。始めチョロチョロでご飯をじっくりと炊き
ながら、中パッパでご飯を躍らせて立たせて外側も中側も均等に炊き上げて行
く様が、映像でしっかり見えました。仙人も自分の炊飯を実際に見るのは初め
てで興味津々で覗いていました。
そして面白かったのが、高級炊飯器と調理師さんがガスコンロで炊くお釜と
の比較でした。ガスコンロで炊く方法は、さすが調理師さん「始めチョロチョ
ロ中パッパ」の基本通りの火加減を手動で行っていました。そして驚いたのが
高級炊飯器と仙人の火加減が全く同じだったのです。さすが日本が誇る電気炊
飯器!仙人レベルだったということです。そして1キロ1,100円!のお米
と1キロ200円のお米の比較もあったのですが、いやはや映像で見ると一目
瞭然、200円のお米のでんぷんは炊き上がっても、鮫肌状でガサガサ。高級
米は、シルクのような綺麗な網目状でした。誰が見ても美味しそうでした。し
かぁ〜〜し林さんちのお米は、超コシでも640円、一体どんなお米なんです
か!とそっちの方が気になりました。不耕起無施肥の自然農的なお米と想像し
たりしましたが違うかな?
何事も上には上がある。林さんちのお米でも、せめてシルクとは言いません
「綿」最低でも「麻」であることを信じて作って行きたいと思いました。しか
しその綿か麻かは分からないですが、美味しいはずの林さんちのお米を炊いて
いるのが27年前の炊飯器と10年以上前に購入して中ブタの紛失した炊飯器
の二つなんです。それは「世界一不味く炊く炊飯器」と言っても過言ではあり
ません。私は、事あるごとに妻に炊飯器買っていいですか?とお伺いをするの
ですが許可が出ません。美味しいとか不味いとかではなく新しい電気製品を買
うのが林家では、大罪なんです。今回もテレビを見ながら訴えましたが見事「
スルー」でした。
でも番組の中の新潟の農家さんで使っていた「にか釜」は、野々市町稲作受
託組合で購入することが決定しています。昔は、炊飯は薪で行う場合が多いの
ですが平野部では「にか」つまり「籾殻」で炊いていたのです。籾殻なら無尽
蔵にありますから非常にエコで理にかなった方法です。ちょうど炊飯出来る量
の籾殻をセットして火を着ければ自動的に炊き上がる昔の全自動炊飯器みたい
なものだったのです。高級炊飯器購入の道を絶たれた今、この「にか釜」に一
縷の望みをかけて美味しいご飯をいつの日か家で食べたいと願う私です。
林さんちの商品注文はこちら→http://www.hayashisanchi.co.jp/cargopro/
平成21年度 新米発売日
超普通じゃないコシヒカ 179袋/360袋 50% 9月25日
普通じゃないコシヒカリ 226袋/490袋 46% 9月15日
普通のコシヒカリ 338袋/647袋 52% 9月15日
ハナエチゼン 98袋/243袋 40% 8月28日
ひとめぼれ 130袋/231袋 56% 9月 8日
敬白
「あぐらぐち」とは、我が社の志高きプロバイダー氏が、名付けた、
「ホームページといういろりばたで、あぐらをかいて、話でもしまいけ」と
いう意味で名付けられました。
妙ですが、オリジナリティーがあって、私は気に入っています。
なお、「こんなメールマガジンいらないよ」
「HPの日記読んでるからいらないよ」と言う方は、
そのまま送り返しください。こちらで、リストから、外します。
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