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     林さんちのあぐらぐち物語 2010年 神無月1号
       http://www.hayashisanchi.co.jp

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 このメールマガジンは、林さんちの大切なお客様と、ホームページをみて
   林さんちに興味をもっていただいたお客様にお送りしています。
   
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ 2010年  神無月1号 _/_/_/_/_/_/_/_/_/

1. 巻頭言

 カグラモチの稲刈りがついに10月にずれ込んでしまいました。おかげで
子供達の稲刈り、近江町市場のアンテナショップ、新パンフレットに向けて
の新商品開発に、モロに被ってしまいました。当然、すでに始まっているは
ずの土作り資材散布も、まったくの手付かずです。少々ピンチを迎えている
林さんちです。

*********** 収穫の秋の特別価格です *********
 超普通じゃないコシヒカリ 玄米10キロ5,400円→4,500円
 林さんちのおへそが白いエンレイ大豆1キロ 550円→450円
 熟成お味噌パック 800g 650円

 在庫メーター     空←――――――――――――――――→満 
超普通じゃないコシヒカリ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■□
普通じゃないコシヒカリ  ■■■■■■■■■■■■■■■■■■□□
普通のコシヒカリ     ■■■■■■■■■■■■■■■■■□□□
ハナエチゼン       ■■■■■■■■■■■■■■■■■□□□
ひとめぼれ       ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■□

             詳しい数字は、メルマガの最後に

2.今週の林さんち・・・・他人事とは思えない

 現在、林さんちのお米の検査は、1等米製造マシーンの玄米色彩選別機のお
かげで史上初の1等米比率100%をばく進中です。この地域の1等米比率を
林さんちで下げていたかつてのことを考えると、思いもしないことです。そん
な時に、新潟県の1等米比率が低いと報道されました。16%程度という飛ん
でもなく低い数字も出ていてビックリしていました。心配して林さんちの新潟
県村上市にいる元研修生に聞くと、現在68%くらいで、上越中越方面が乳芯
白などで格落ちしているとのことです。ちなみに彼のコシヒカリは、全量1等
米だそうです、、さすがです。

 原因を聞くと、地球温暖化でコシヒカリの田植えを遅らせたはずが、まだ早
くて、出穂期または登熟期における高温障害が出た。そして昨年の秋雨で超軟
弱で稲刈りが、大変だったので田んぼを干し過ぎてしまったかもしれないとい
うことでした。「乳芯白」というお米は、まさしくお米の中心が白く濁る現象
です。根っこが弱った時に栄養が行き渡らずに出来るお米です。林さんちのお
米にも時々見られます。出穂期または登熟期というのは、一番お米が水を欲し
がる時期なのでその時に十分、水分と栄養を吸収出来ない場合は、かなり危な
いです。

 しかし新潟の状況は、とても他人事とは思えないのが林さんちです。林さん
ちでは、そういうお米を「夏バテ米」と呼んで恐れています。症状の重い順に
「古米臭」「胴割れ」「乳芯白」です。思い出したくもない平成12年の猛暑
で、これらの症状が全部出ました。この年は、結局お米の価格を下げた苦い経
験があります。「古米臭」は、収穫する前にお米に含まれる油分が熱で劣化し
て匂いがする現象です。これには、参りました。当初、袋の匂いかと思い散々
調べた結果、自身の米の匂いだったわけです。かなりショックでした。

 「胴割れ」は、お米の水分が足りずに割れてしまう現象です。キンキンに乾
いた状態の田んぼに、いきなり雨が降るとバリバリと割れてしまいます。収穫
前にすでにヒビヒビなので、そ〜っと乾燥しても無駄です。お米が割れると炊
いた時に、割れた欠片が邪魔で上手く炊けず、しかも割れたお米の中からデン
プンが出てしまいベッチョリしかもザラザラしたご飯になります。これまた最
悪です。餅米に関しては、欠片が邪魔で蒸気が通らずに、うまく蒸すことが出
来ません。餅になっても、なんだか餅米の欠片が残っているような感じです。
当然精米したら割れた欠片が、無駄になるので精米率が低下して、経営を圧迫
します。

 その後、根っこを強くする鉄分を追加した土作り資材散布、田植え時期を遅
らす、水を稲刈りギリギリまで入れる等々の努力で、ずいぶん夏バテ米を回避
して来ました。そしてそれよりもなによりも、こんな七転八倒の林さんちのお
米を買い続けて支え続けてくれているお客様の存在が、なんと有難いことか!
少しでも美味しいお米を目指して、稲刈り終了後からすぐに戦いを始めます。

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3、生物多様性年の意義

 10月1日の県立音楽邦楽ホールでの生物多様性シンポジウムのトークセッ
ションに参加しました。愛媛大学の日鷹教授と大桃美代子さんと私では、果た
して噛み合うのか非常に心配しました。さすが教授と大桃さん、スキルが違い
ました。私は、二人の流れに大船に乗った感じで上手く進行しました。前日に
日鷹教授が打ち合わせに来られて、話もそこそこに田んぼのコンバインの轍(
わだち)の水溜りに連れて行って欲しいと言うのです。変わった先生やなと思
いつつお連れしました。

 すると泥の田んぼにも、関わらずスニーカーで飛び込んで、嬉々としていき
なり網で水溜りの中をすくい始めました。すると「ゲンゴロウ」「ガムシ」「
ミズスマシ」「どじょう」「ボウフラ」と出るわ出るわ小さい虫達。もちろん
私達が思い描く大きなゲンゴロウではなくて、ミニミニの小さなヒメゲンゴロ
ウやヒメガムシという種類です。私もこれには、ビックリしました。今年の秋
雨で軟弱になった田んぼで稲刈りに苦労した爪あとの轍に、こんな世界があっ
たとは思いもしませんでした。

 確かに土の中には、無数のバクテリアや細菌がいて、さらにそれらを食べる
虫達やミミズがいないと土は、出来ません。だから当然いても不思議ではない
のですが、普段、その存在を気にすることはありません。でもこの瞬間「生物
多様性」という宇宙感を感じました。どう言ったらいいか難しいのですが13
7億年前のビックバンで宇宙が出来て、その時は、水素とヘリウムしかない世
界が、太陽の何千倍何万倍と言った超新星が、爆発を何度か繰り返しながら、
もっと重い元素、炭素、酸素、窒素、水素、燐、硫黄、カルシウムナトリウム
マグネシウム、カリウム、カルシウム、鉄、銅、亜鉛等々が出来ました。

 地球は、そんな星クズ達が集まって出来て、その中で40億年前に生命が誕
生したと言われています。そしてその進化の過程の頂点にいるのが、我々人間
であり、さらにもっと多くの生物達なんですね。私達が、普段目にする生物は
猫や犬、スズメやカラス、セミやチョウと言った限定されたものであることに
気づきます。海や川には、何万種類という魚がいるのにスーパーに売っている
魚の種類は、5種類程度と言った現象と同じです。しかし人間が、食べるため
に育てたり捕まえている植物や生き物は、もっと多くの生物の上に成り立って
いるのです。さらに当たり前に、存在している生物を形作る元素は、想像もし
ない時間と現象を経て存在しているのです。

 トークセッションでは、大桃美代子さんのお美しい横顔に「芸能人は、やは
り違うなぁ〜」とボ〜っとしながらそんなことを、ずっと考えていました。私
の生物多様性の感覚は、そんな感じですが、みんなに話すと「????」とな
ってしまいます。でも普段の生活では、人間は、あたかも自分達だけのおかげ
で世の中回っているという感覚にとらわれています。たまに多様な生き物のお
かげで生活出来ていると考えるキッカケになれば十分「生物多様性年」の意義
があるのではないでしょうか。

林さんちの商品注文はこちら→http://www.hayashisanchi.co.jp/cargopro/

            平成22年産       新米発売日
超普通じゃないコシヒカ 352袋/365袋 96%   9月27日       
普通じゃないコシヒカリ 440袋/490袋 90%   9月10日  
普通のコシヒカリ     539袋/647袋 83% 9月10日
ハナエチゼン      204袋/245袋 83%  8月25日
ひとめぼれ        227袋/245袋 93%  9月 8日

敬白
「あぐらぐち」とは、我が社の志高きプロバイダー氏が、名付けた、
「ホームページといういろりばたで、あぐらをかいて、話でもしまいけ」と
いう意味で名付けられました。
妙ですが、オリジナリティーがあって、私は気に入っています。
なお、「こんなメールマガジンいらないよ」
「HPの日記読んでるからいらないよ」と言う方は、
そのまま送り返しください。こちらで、リストから、外します。

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