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     林さんちのあぐらぐち物語 2010年 最終号
       http://www.hayashisanchi.co.jp

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 このメールマガジンは、林さんちの大切なお客様と、ホームページをみて
   林さんちに興味をもっていただいたお客様にお送りしています。

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ 2010年   最終号 _/_/_/_/_/_/_/_/_/

1. 巻頭言

 ついに今年のメルマガも最終号となりました。2010年もいろいろあった
年でした。それだけに年末のお餅つきの結果は、まだ分かりませんが、とにか
く無事にさえ終わってくれればそれで十分です。それほど大変なことがあった
年でもあります。2011年は、のんびりした年になればいいなと思いますが
無理なことは、分かっています。落ち着いてやっていくことにします。

************  新HPオープン!  *********
          http://www.hayashisanchi.jp/

在庫メーター     空←――――――――――――――――→満
超普通じゃないコシヒカリ ■■■■■■■■■■■■■■□□□□□□
普通じゃないコシヒカリ  ■■■■■■■■■■■■■■□□□□□□
普通のコシヒカリ     ■■■■■■■■■■■■■□□□□□□□
ハナエチゼン       ■■■■■■■■■■■■■■■□□□□□
ひとめぼれ      ■■■■■■■■■■■■■■□□□□□□

             詳しい数字は、メルマガの最後に

2.今週の林さんち・・・・28回目の米作りへ

 年初のメルマガを読むと、今年の目標は「乱れを正す」とありました。しか
しあちらを正せば、こちらが乱れると言った具合で、波状的な動きの林さんち
でした。それでもその波にも、ずいぶん乗ることも出来た年でもありました。
具体的には、機械設備の波。工場のリニューアルも2年目に入りずいぶん安定
して来ました。そして昨年壊れたコンバインも新型購入で、大活躍でした。し
かし、それもつかの間18年間使用したトタクターが壊れてしまいました。2
年続けての大型機械の更新は、経営的には、かなりの痛手でした。

 そして今年は、なんと言っても猛暑。全国的に、その影響でお米の品質が下
がってしまいました。その最中に、たまたま玄米への籾混入を減らすために購
入した玄米色彩選別機が、大活躍。意図しないことでしたが、籾の他にも着色
米、虫食い米、青米を選別してくれたので林さんち史上初めてオール1等米に
なりました。玄米色彩選別機は、300万円もする高価な機械でしたが、思い
がけずその価値以上に働いてくれました。

 一番きつかったのは、やはり人の波です。1名が育休で長期のお休み、職場
復帰後も、赤ちゃんもまだまだ小さいのでフル参戦というわけにも行きません。
当然、その分、研修生を1名お願いして対応したのですが、やはり正社員の欠
員は、大変でした。そんな中、なんと1名の社員さんの身内が1年で何名も亡
くなる事態が起きました。しかもそれに重なり林家の祖母も5月の田植えの最
中に亡くなり、てんやわんやでした。冠婚葬祭は、どうしても避けられないこ
とですが、さすがにこう連続するとこたえました。

 次は、私の消防の波。ここ数年、栄光と挫折を繰り返しながらも、ついに全
国消防操法大会への切符を手にしました。もう1年4ヶ月間、有頂天になって
頑張りました。しかし結果は、始まって数秒で終わってしまいました。そのシ
ョックたるや自分自身が気づかないほど大きかったようで、その後も公私とも
にミスを連発。実は、いまだにそのショックから抜けていないのが現状です。
それでも、やるべきことは、次から次と出てくるのでその状態のまま、なんと
か動き続けています。

 そして一番、波が小さかったのは、経営。可もなく不可もなく、そこそこの
収益で終えることが出来ました。今年は、あれほど嫌がっていた戸別所得補償
も全国で一番早く野々市町から受給され、結果的には壊れたトラクター分を捻
出できました。でも戸別補償分以上に、お米の価格は下がってしまいやはり戸
別所得補償のシステム自体に問題があると感じました。でも今年からは、おか
げで農業補助金をもらっていませんなんて、恥ずかしくして言えなくなりまし
た。さらに、2期前の決算期変更による大幅赤字で、法人税の支払いが激減、
そして1期だけ売上が5千万円を切ってしまい、消費税の支払い方法が簡易課
税方式になって消費税の納税が半減。ますます法人税を払ってますなんて言え
なくなってしまいました。それらは、一般的に言えば経営者としては、大成功
と言えることですが、私にとっては少々自虐的な気持ちにさせる出来事でした。

 大波小波と押し寄せて来ましたが、1年とにかく健康で無事終わることが出
来て良かったと思います。来年も波風の立ちそうな要因が、山積みでのんびり
は、出来そうにありませんが、お百姓になって28回目の米作りに臨みます。

           ↓そんな林さんちのお米はこちら↓
         http://www.hayashisanchi.co.jp/cargopro/

3、簡単だからこそ難しい

 餅つきで全開中の先週、一部の餅に米粒が混入するトラブルが発生、商品ロ
スを出してしまった。この米粒の混入の原因を特定するのは、非常に難しいの
です。その原因を考えると。

1、うるち米が混じった
2、浸水時間が足りない
3、セイロ載せが遅れて蒸し時間不足
4、胴割れ米で蒸気が通らない
5、蒸気が弱い
6、蒸気が強過ぎる
7、セイロに入れる時水切り不足
8、蒸し布の水絞り不足
9、臼周辺の米粒付着
10、プロパンボンベの凍結

 ざっと考えても原因がこれだけある。まず「うるち米が混じった」だけでも
種子の生産時に混入。田植え時、苗を間違える。前年のうるち米が田んぼに生
えて混入。機械や乾燥機にうるち米が残っていて混入。精米所で掃除不足で混
入。とたくさん原因がある。常にこれらを経験に基づくいろんなアイデアで、
クリヤー。「浸水時間が足りない」餅つき機の能力が高くて洗米浸水が間に合
わないうちに、どんどん餅米を使ってしまうのです。だから1秒も無駄にせず
に洗米作業をします。「セイロ載せが遅れて蒸し時間不足」これも餅つき機の
スピードが速くで作業が追いつかない時に起きます。この二つは、スタッフの
教育でなんとかクリヤーします。

 「胴割れ米で蒸気が通らない」今年のような猛暑の年にありがちがトラブル
です。細かい胴割れ米が、隙間を埋め尽くしてしまい蒸気が通らなくなるので
す。すると上は、蒸し不足、下は、炊けてしまい餅つきしても粒々状態になる
最悪のパターンです。しかし林さんちでは、土作りと水管理で割れないように
しています。「蒸気が弱い」滅多にないことですが、今回の原因は、これでし
た。なんと強力ガスバーナーに、お餅のとり粉と思われるススが付着して微妙
に詰まっていました。見た目、豪快に炎が出ているので、なかなか分かりませ
んでしたが、消去法で判明しました。

 「蒸気が強過ぎる」うるち米混入、胴割れの原因で、粒々が出てしまった時
に「蒸気が弱すぎる」と勘違いした時に起きるトラブルです。餅米は、蒸して
初めて餅になります。これが、蒸気が強過ぎて行き場のない蒸気がお湯になっ
て餅米が炊けてしまうことがあります。だから粒々になるのは、蒸気が弱いか
らと考えて強火にすると、どんどん悪循環に陥ります。20年ほど前、そんな
ことがあってノイローゼ気味になったことがあります。餅の奥深さを垣間見た
思いでした。

 「セイロに入れる時水切り不足」「蒸し布の水絞り不足」は、いずれもその
無駄な水分がお湯になって炊けてしまうトラブルです。「臼周辺の米粒付着」
は、基本的な掃除の手抜きです。これらは、スタッフへの教育でクリヤーしま
す。「プロパンボンベの凍結」は、あまり知られていないトラブルですが、ガ
スバーナーが強力過ぎてプロパンガスの気化が激しく気化熱を奪い今度は、逆
にプロパンガスが凍ってしまうのです。凍るとガスは出なくなります。よく地
域や学校の餅つきで、小さなプロパンボンベを使用して起きます。

 しかし、林さんちでは、大型プロパンボンベを6本も使用しているので問題
が無いはずですが、やはり起きるのです。実は、6本同時にガスが出ているわ
けでなく、3本づつガスの圧力を感知しながらバルブを自動的に切り替えなが
ら最適な量を出しているのです。ところがこの自動切替装置が、壊れていたこ
とがあり凍ってしまいました。あとは、想定外にガス使用量が多くて配達が間
に合わなかったこともあります。

 餅屋は、餅屋という言葉の意味を知るのに、そう時間は、かかりませんでし
た。一見、簡単そうに見える、いや簡単だからこそ、難しいのかもしれません。
しかし餅つきを初めて、機械も工場も大きくなりましたが、基本的なやり方は
変えていません。手間を省く便利な機械や方法もあるのですが、頑なに同じや
り方で続けています。今年も、林さんちのお餅で、楽しく美味しいお正月を迎
えることを祈っています。それでは、良い年を!

林さんちの商品注文はこちら→http://www.hayashisanchi.co.jp/cargopro/

            平成22年産       新米発売日
超普通じゃないコシヒカ 249袋/365袋 68%  9月27日
普通じゃないコシヒカリ 354袋/490袋 72%  9月10日
普通のコシヒカリ     412袋/647袋 64% 9月10日
ハナエチゼン 179袋/245袋 73% 8月25日
ひとめぼれ   172袋/245袋 70% 9月 8日

敬白
「あぐらぐち」とは、我が社の志高きプロバイダー氏が、名付けた、
「ホームページといういろりばたで、あぐらをかいて、話でもしまいけ」と
いう意味で名付けられました。
妙ですが、オリジナリティーがあって、私は気に入っています。
なお、「こんなメールマガジンいらないよ」
「HPの日記読んでるからいらないよ」と言う方は、
そのまま送り返しください。こちらで、リストから、外します。

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