23世紀型お笑い系百姓を目指す林さんちのメルマガ。毎週水曜日発行。

「地球誕生から46億年の奇跡を見るようです」 2014年 如月3号

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        林さんちのあぐらぐち物語 2014年  如月3号

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 このメールマガジンは、林さんちの大切なお客様と、ホームページをみて
   林さんちに興味をもっていただいたお客様にお送りしています。

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ 2014年   如月3号  _/_/_/_/_/_/_/_/_/

1. 巻頭言

 2月の会合の嵐は、さらに激しくなって来てやはり少し体調を崩してしまい
ました。でも今年は、初期症状でケアしてなんとか無事で行けそうです。今年
は、4月に消費税アップがあるので資材関係の発注が前倒しで早くなっている
ので作付け計画を大急ぎで練りました。気合一発で暫定で絞り出した数字でと
りあえず春作業始動です。もう林さんちの脳みその中は、春真っ只中の様相を
呈しています。

          林さんちの糀を販売開始します
http://www.hayashisanchi.jp/shop/daizumiso/000190.html/?maga20140219

  在庫メーター     空←――――――――――――――――→満
宇宙米          ■■■■■■■□□□□□□□□□□□□□
超普通じゃないコシヒカリ ■■■■■■■■■■■■■□□□□□□□
普通じゃないコシヒカリ  ■■■■■■■■■■■■■■□□□□□□
普通のコシヒカリ     ■■■■■■■■■■■■□□□□□□□□
女王さまミルキークィーン ■■■■■■■■■■■■■■■■□□□□
普通にミルキークィーン  ■■■■■■■■■■■■■■□□□□□□
ハナエチゼン       ■■■■■■■■■■■■■□□□□□□□
ひとめぼれ        ■■■■■■■■■■■■□□□□□□□□
             詳しい数字は、メルマガの最後

2.今週の林さんち・・・・地球誕生から46億年の奇跡を見るようです

 今年も自然栽培米「宇宙米」の苗のためのボカシ肥料を作っています。昨年
は、途中大事なところでインフルエンザにかかってしまい青カビを大量発生さ
せてしまったので今年こそは、成功させようと気合を入れてのスタートです。
宮城県の自然栽培米の大先輩である長沼さんのボカシ肥料も見学させてもらい
帰宅した翌日の1月26日に作りました。材料は、籾殻、米糠だけです。これ
を水を加えて混ぜるだけの至って簡単な作業なんですが事は、簡単には進みま
せん。昨年、カビさせた原因を長沼さんに問うと保温のためにブルーシートで
しっかりと包んだのがいけなかったのでは?と教えてもらいました。確かにに
長沼さんのボカシ肥料は、屋根がありますが軒先で屋外でした。しかも上には、
何も被せてありません。もちろん外は、雪がたくさん積もっています。

 そこで昨年は、倉庫代わりのビニルハウスの奥で作ったボカシ肥料を今年は
秋にしか使用しない乾燥機のホコリを出す粉塵室で作ることにしました。ここ
は、今は、シャッターが開いていて外に面しています。そしてここなら自宅か
らも近くて良く観察出来ます。以前の場所は、倉庫代わりのビニルハウスのた
めに機械や肥料の間を縫うようにして行かねばならず大変でした。今年は、外
に面しているので水道も近くて材料を運ぶのも楽でした。昨年は、遠くから水
を運ぶのにバケツで何度も往復した結果、水不足になったのも発酵があまり進
まなかった原因の一つでした。今年は、たっぷりと水も加えて仕込んでみまし
た。しかし1週間経っても温度も上がらず静かだったのでちょっと焦りました。

 ところが1週間経った次の日から温度が上昇し始めて発酵が始まりました。
お!ここまでは、昨年と同じパターンです。1週間ほど経って46℃まで温度
が上昇しましたがここでストップ。そこでボカシ肥料に「切返し」を行いまし
た。これは、ボカシ肥料をかき混ぜて中に空気とさらに水を加えて発酵を進め
る作業です。自然栽培米に使うボカシ肥料の菌は、「好気性菌」と言って酸素
を好む菌なので空気を入れてあげると再発酵を始めます。ところが切り返して
みると青やら黄色のカラフルな菌がたくさんいました。どうも温度が足りずに
雑菌も繁殖しているようです。こりゃヤバイと思って切り返して様子を見まし
た。

 今度は、50度ほどに温度が上昇してそこでストップ。さらに切り返すため
に中を見ると中は、発酵したコゲ茶色ですが途中は、グレーの菌、表面が黄色
の菌と分かれていました。グレーの菌は、長沼さんのボカシ肥料にもいた菌の
色なのでこれはOK。でも黄色は、どうみてもヤバイ菌に見えます。そこで今
度は、思い切って水を多く加えてみました。それまでは、腐敗してしまうかも
と怖くて恐る恐る水を入れていたのですが長沼さんの多く水を与え過ぎても発
酵熱で蒸散してしまう。菌の方で調整するんだよと教えてもらっていたのでそ
れを信じて多めに入れて切返しました。すると数日後に65℃オーバーの最高
温度に達しました。籾殻の色もだんだん濃いコゲ茶色になって来て良い感じで
す。この調子で切返して行って最後は、見事なボカシ肥料を完成させたいと思
います。

 でも昨年は、青カビボカシ肥料が結局一番苗の生育が良かったのは、意外で
した。菌の世界は、本当に奥深くて常人の私には、とても理解できるものでは、
ありません。ただただ先人の言う通りに作っているだけです。ちなみにこのボ
カシ肥料には、菌の類いは、一切入れてないのに発酵するのですから不思議の
極みです。地球誕生46億年を経ていったいどれだけの菌がこの地球上に存在
しているのか?そしてこの作業を通じてその菌の存在が明らかになることの不
思議さ。空気清浄機のお世話になっている現代人をあざ笑うかのような菌の世
界がすぐ身近にあることに気づかされる出来事です。

3、林さんちの栽培面積は記録更新中です

 林さんちに田んぼのお客様から農作業申込書が続々と送られて来ています。
この農作業申込書には、全面請負と部分請負の2種類があります。全面請負は、
田んぼを林さんちに預けて地代をもらうパターン。部分請負は、苗、耕起、田
植え、稲刈りと言った作業を林さんちに委託するパターンです。同じ仕事をす
るにしてもお金の出入りは、まったく逆になります。全面請負のお客様は、地
代をもらえる代わりに収穫したお米は、林さんちが頂きます。部分請負のお客
様は、作業料金を林さんちに支払いますがお米は、自分のモノになります。全
面請負は、田んぼの全てが林さんちに任されるので、何を栽培しようが林さん
ちの自由になります。部分請負は、1軒1軒お客様の注文に合わせて作業をし
ます。

 以前は、部分請負のお客様が多かった。というのは、兼業農家さんが多かっ
たと言うことです。兼業農家さんは、自分で出来ない作業、、例えば苗作りや
機械が無くて出来ない作業、、例えばトラクターで耕す作業、田植え機でする
田植え、稲刈り機械コンバインでする稲刈り、乾燥機や選別機でする乾燥調整
作業を林さんちに依頼します。でも兼業農家さんもトラクター、田植え機、コ
ンバインのいずれかは、持っていてるので少しでも自分で米作りをしたいと思
っています。しかし米価の低迷で今使っている農業機械が壊れたら更新するだ
けの収入が無いのでその時は、林さんちに全面請負の依頼が来ます。ここ数年
でその部分請負から全面請負への移行が進んで来ました。

 国の政策としては、担い手である大規模農家へ農地を集積して収益の見込め
ない兼業農家を淘汰する方向にあります。でも林さんちでも全ての田んぼを管
理出来るわけもなくしかも都市部なのでさらに困難さが増します。林さんちと
しては、なるべく兼業農家さんにも頑張ってもらえるよう願っています。1軒
1軒別々に作業を行うのは大変ですが兼業農家全部の田んぼを林さんちで耕作
するのは不可能です。そして兼業農家が無くなると「農業への理解」が無くな
ってしまいます。農業をする上で騒音、匂い、ホコリと言った副産物は、どう
しても出てしまいます。それを容認してもらえるのは、兼業農家さんが周辺に
いるから可能な訳です。

 瑞穂の国の民も今では、農業就業率2%を切っているマイノリティーです。
そんな状況で誰かが「うるさい」「臭い」「ホコリを出すな」と言えばさらに
減るのは、目に見えています。林さんちは、特に市街地の田んぼが多いので凄
く気を使っていますがそれでも限界があります。だからなるべく兼業農家さん
には、頑張って欲しいと応援をしています。しかしジリジリと部分請負が減っ
て全面請負が増えて今年も至上最高の栽培面積になりそうです。この流れは、
どうも止めれそうにないかもしれません。となると「農業への理解」は、食育
活動やその他でやって行くことが重要になります。あと農業機械ももう少し静
かにしてもらわないといけないですね。

            平成25年産       新米発売日
宇宙米           5袋/15袋  33%   9月18日
超普通じゃないコシヒカリ 231袋/356袋  65%   9月18日
普通じゃないコシヒカリ  408袋/597袋  68%   9月 5日
普通のコシヒカリ     401袋/665袋  60%   9月 5日
女王さまミルキークィーン 161袋/204袋  79%   9月19日
普通にミルキークィーン  107袋/158袋  68%   9月19日
ハナエチゼン       299袋/449袋  67%   8月19日
ひとめぼれ        379袋/630袋  60%   8月22日

敬白
「あぐらぐち」とは、我が社の志高きプロバイダー氏が、名付けた、
「ホームページといういろりばたで、あぐらをかいて、話でもしまいけ」と
いう意味で名付けられました。
妙ですが、オリジナリティーがあって、私は気に入っています。
なお、「こんなメールマガジンいらないよ」
「HPの日記読んでるからいらないよ」と言う方は、
そのまま送り返しください。こちらで、リストから、外します。

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