23世紀型お笑い系百姓を目指す林さんちのメルマガ。毎週水曜日発行。

「10数年ぶりにホタルを発見しました」2016年文月2号

自然栽培「林さんちの宇宙米」のテデトールがようやく終了しました。や
れやれと思いきや稲の幼穂の生育が想定以上に早くて緊急に穂肥え散布をし
ました。このまま行くと稲刈りがお盆のど真ん中になってしまいます。そし
て嬉しいことに林さんちの田んぼでホタルを発見しました!

     テデトール終了!動画https://youtu.be/B3ISpjvqhz4
     鴨の孵化を確認・動画https://youtu.be/85qCgGtzzfQ

   在庫メーター     空←――――――――――――――――→満
宇宙米          □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
超普通じゃないコシヒカリ ■■■■□□□□□□□□□□□□□□□□
女王さまミルキークィーン ■■■■□□□□□□□□□□□□□□□□
普通じゃないコシヒカリ  ■■■□□□□□□□□□□□□□□□□□
普通のコシヒカリ     ■■□□□□□□□□□□□□□□□□□□
普通にミルキークィーン  ■■■■■□□□□□□□□□□□□□□□
ハナエチゼン       ■■□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ひとめぼれ        ■■■□□□□□□□□□□□□□□□□□
             詳しい数字は、メルマガの最後

1.今週の林さんち・・・10数年ぶりにホタルを発見しました

 先日の休憩時間に社員さんの一人が妙なことを言い始めた。「昨晩、息子と
水回りをしていたらホタルを見ました」「え?まさか!写真撮った?動画撮っ
た?」と聞くとピントがボケているやら動画は、点のようにしか映っていない
とかブツブツ言うのでそんなことどうでも良いからすぐに私のPCに送れと言
いました。彼は、林さんちの社員の中で唯一のiphoneユーザーなのでカ
メラ性能に関しては、本人が言うほどのことは、無いと確信していました。そ
して送られて来た動画と画像は、十分使えるモノでした。なんと言っても「ず
っとここにいてくれたんだねホタル」「ホタルのおうちは、ここなんだね?」
というお子さんの言葉が泣かせます。
    10数年ぶりホタル発見!動画https://youtu.be/0Z938rnMUN4

 ホタル、、昔は、林さんちの周辺でも普通に見られました。そんなホタルが
見られなくなって10数年以上経つと思います。戦後に入ってから農薬が発明
されてどんどん普及して行きそれと平行してホタルや赤トンボが減って行きま
した。用水の堤防も昔ながらの土からコンクリート壁となりさらに多くの生き
物がいなくなって行きました。農薬を使うようになって一番恩恵を受けたのは、
農家の女性です。特に弱い立場のお嫁さん達です。私の母や年配の社員は、そ
の恩恵を受けた世代です。大昔から田んぼの草取りは、農家の女性の仕事でし
た。私もたまに手での草取り「テデトール」をしてもその大変さを痛感します。
その大変な草取りを朝から晩までした挙句に家では、意地悪な姑が待っていて
食事の準備そして食べるのもお風呂に入るのも最後という「おしん」のような
生活をしていたのは、本当の話でした。

 そんな彼女達を救ったのが農薬、特に除草剤でした。だから昔の農家の感覚
は、一般の生活者からは、想像も出来ないと思いますが「農薬ラブ」なんです。
私も農薬ラブの家族の間で育ったのでそのことにまったく問題を感じていませ
んでした。でも23歳で就農していろいろと農業経営の勉強をしていくとまず
その莫大な農薬代に疑問を感じ始めました。当時は、JAさんから面積割当で
自動的に地域で決められた農薬が配達されていました。でも勉強すると虫も病
気も発生していないのに散布する必要がないのでは?と考え始めて一つ一つ農
薬の注文を止めて行きました。でも普通?のJAだとそんなことすると「あん
たは、何やってるの?ちゃんと撒きなさい」と指導が入るのですが我がJAは、
私の言うことを聞いてくれる素晴らしいJAでした。

 そして結局、現在残った農薬は、除草剤散布の1回~2回のみとなりました。
畦や農道には、除草剤を散布していますがそれもなるべく減らそうと炎天下の
中、草刈り機で奮闘しています。さらに紙マルチ栽培で無農薬、「林さんちの
宇宙米」で自然栽培とまだまだ少ない面積ですが農薬をまったく使わない田ん
ぼもあるようになりました。そんな最中のホタルの発見は、本当に嬉しい出来
事でした。でも林さんちだけの取り組みでは、無理です。地域の考え方も少し
づつ農薬ラブから変わりつつあると感じます。時間は、かかると思いますがま
たホタルが舞う野々市市にしたいなと夢見ています(o^-^o)

2.お盆返上で稲刈りになりそうです

 7月7日の七夕の日に野々市中学の職場体験「わくワーク」で恒例の田んぼ
回りを石川農林総合事務所の担当者と行いました。例年ならこれは、子供達の
学習の一環として行いその後に本番の田んぼ回りをするというパターンでした。
田んぼ回りでは、稲の株元に出来始めている幼穂(ようすい)の大きさを見て
穂肥え散布、出穂、稲刈りの時期を決めたり予想する作業をします。ところが
最初の「一番打者ハナエチゼン」の幼穂を見てビックリ。もう幼穂ではなくて
立派な「穂」が出来ていました。もう1週間もしないうちに出穂し始めると聞
きさらに驚きました。その計算によると稲刈りを8月15日にしないといけま
せん。昨年が、テスト刈りを8月16日に行い17日から19日までハナエチ
ゼンを刈っていました。

 今年のカレンダーを見ると丁度良く8月15日が月曜日。こりゃお盆返上も
リアルな話かもしれません。でも社員のみんなとそのことを相談したら難色を
示していました。そりゃそうですいくらなんでもお盆休みが短くなり過ぎです。
と言う事は、お盆休みを前倒しにすると8日月曜日からとなり8月は、土日が
休日なので8月6日からもうお盆休み突入になってしまいます。でもそれまで
に稲刈り前の準備が全て完了するかは、はなはだ疑問です。そんな考えが、田
んぼ回りで一気に頭を駆け巡りました。まあハナエチゼンに関しては、とにか
く早いのは、分かったが今度は、コシヒカリはどうなの?と「林さんちの普通
じゃないコシヒカリ」の幼穂を調べたところもう穂肥え散布適期の1~2mm
になっていました。

 昨年は、7月14日に穂肥え散布していたのでこの「わくワーク」での田ん
ぼ回りでは、幼穂がまったく見えていませんでした。ところがもう見えていた
のでビックリです。慌てて7月8日に緊急に穂肥え散布をしました。こんなに
早くに穂肥え散布をしたのは、初めてのことです。となると続いて「超普通じ
ゃないコシヒカリ」「女王さまミルキークィーン」も同様に早くなっていてこ
れらは、翌週の7月11日から散布開始しました。この調子で全ての稲の生育
が早くなっているのでもしかしたら今年の稲刈りは、9月下旬早々に終わって
しまうのでは?と思ってしまうのですがきっとそんなに甘くないでしょうね。
結局、始まるのが早くて終わるのが遅いというパターンのような気がします。

            平成27年産       新米発売日
宇宙米           0袋/25袋   0%   9月23日
超普通じゃないコシヒカリ 55袋/292袋  19%   9月23日
女王さまミルキークィーン 40袋/225袋  18%   9月23日
普通じゃないコシヒカリ  57袋/361袋  16%   9月12日
普通のコシヒカリ     47袋/568袋  8%   9月 7日
普通にミルキークィーン  27袋/105袋  26%   9月26日
ハナエチゼン       37袋/350袋  11%   8月19日
ひとめぼれ        60袋/455袋  13%   8月28日