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     林さんちのあぐらぐち物語 2008年 卯月3号
       http://www.hayashisanchi.co.jp

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 このメールマガジンは、林さんちの大切なお客様と、ホームページをみて
   林さんちに興味をもっていただいたお客様にお送りしています。
   
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ 2008年 卯月3号  _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/

1. 巻頭言

 スタッフやバイトさん達に助けられながら、なんとか春作業は進んでいます。
しかし、さすがに肥料散布のために、エンジン付き散布機を担いだら、あまり
の痛さに断念、、(ToT) でも、ご長男がリリーフ見事に、散布してくれまし
た。林さんちのDNAを継承したのは、お笑いだけじゃなかった、、(* ̄▽ ̄*)


  在庫メーター     空←――――――――――――――――→満 
超普通じゃないコシヒカリ ■■■■■■■■□□□□□□□□□□□□
普通じゃないコシヒカリ  ■■■■■■■■□□□□□□□□□□□□
普通のコシヒカリ     ■■■■■■■□□□□□□□□□□□□□
ハナエチゼン       ■■■■■□□□□□□□□□□□□□□□
ひとめぼれ       ■■■■■■■□□□□□□□□□□□□□

             詳しい数字は、メルマガの最後に

2.今週の林さんち・・・・チェック模様の苗

4月14日に、4回目の種まきが終了しました。数年前なら、コシヒカリの
種まきは、4月上旬に全て終了しているところだが、地球温暖化で、コシヒカ
リの田植えを、5月上旬から中旬にずらした結果、種まきも遅らすことになっ
た。なぜ地球温暖化と田植えが関係するかと言うと、いつものように5月上旬
に田植えすると、ちょうど穂が出て実る頃が、盛夏で気温が高い。そこで、も
う少し涼しくなった頃に穂が実るようにするために、遅らせているのである。

 新潟県は、5月10日以降に田植え開始日を決めて、それ以前のコシヒカリ
の田植え禁止している。石川県は、まだそこまでは強制力はないが、やはり5
月10日以降の田植えを推奨している。ミカンやリンゴの適地が、どんどん北
に移動しているように、お米の世界でも確実に地球温暖化の影響は出ているの
です。では、なぜコシヒカリが実る頃、暑いと良くないかと言うと、「夏バテ
米」が出来るのである。稲が夏バテすると根が弱って、栄養の吸収が良くなく
なり、お米が乳白米(白いお米)になってしまいます。そして水分が十分に行
き渡らないとお米が割れる胴割れ米になります。

 林さんちでは、そうならないように、色々と手を打っています。まず稲刈り
後、田んぼに鉄分を多く含んだ土作り資材を散布します。人間には貧血に効く
鉄分は、やはり稲にも効いて、根が丈夫になって養分をちゃんと、穂に届けて
くれます。そして普通のコシヒカリの肥料は、通常、一発肥料と言って田植え
機の散布機械で、田植え時に散布しておけば、あとは一切散布しない方法です。
しかし、今は一発ではなく、田植え前に、ある程度田んぼにばら撒いておきま
す。田植え時に散布した肥料は、どうしても苗のすぐ側にあるので、土の栄養
分ではなく散布した肥料に頼りがちになります。そこで全面に、ばら撒くこと
によって、苗の根は、少し遠くの肥料を吸収する際に、土の栄養も吸収すると
いう方法です。

 じゃあ一発肥料を全部、ばら撒けば良いと思うのですが、化学肥料で結構、
濃い肥料なので、なかなか均等に撒けない。昨年も、かなり偏るトラブルが、
発生しました。だから、例年だと40キロ散布中、30キロを予めばら撒いて
います。しかし、今年は、私のケガで時間が無く、40キロ中20キロを、散
布しました。でも、この程度が偏りもなくて良いのではと考えています。

 しかし、田植えの遅れに合わせて、種まきを遅らすと言っても、そう簡単に
はいきません。とにかく、暖かくなってから種まきをすると根ではなく、上ば
っかり伸びるのです。人間も、ヌルイ環境だと、根を張った人生にはならない
のと同じです。そこで、前回のメルマガにも書きましたが、種まきに使う土を
http://www.hayashisanchi.co.jp/mailbk/20080402.html工夫して対応してい
ます。

 しかし、苗に使用する、種が2種類、床土が2種類、覆土が2種類あるので
すが、超コシ用資材「温湯消毒した種+有機肥料入りの床土+無肥料の覆土」
を使用した苗箱を540箱蒔いたら、あとは普通の苗箱用資材「エコホープし
た種+化学肥料入りの床土+無肥料の覆土」に、戻せばよかったのですが、温
湯消毒した種も余っているし、化学肥料入りの覆土もわずかに余っている。そ
こで、もったいないので余った種や覆土で
「温湯消毒した種+化学肥料入りの床土+無肥料の覆土」
「温湯消毒した種+化学肥料入りの床土+化学肥料入りの覆土」
「エコホープした種+化学肥料入りの床土+化学肥料入りの覆土」
の3種類が出来てしまいました。

 温湯消毒とエコホープした種は、トレイサビリティでは記載を分けるが、性
能は、もちろん温湯消毒が完璧な性能であるが、極端には変わらない。しかし、
覆土が肥料入りか無肥料かは、ずいぶん違います。肥料入りは、前述したよう
に、暖かいと一気に伸びて来るので、早めに使用しなくてはいけない。大体、
肥料入りは濃い緑色の苗になるし、無肥料は、淡い緑色になる。これをちゃん
と区別しないとハウスでチェック模様が出来てしまう。それはそれで綺麗なん
ですが、、(* ̄▽ ̄*)

           ↓そんな林さんちのお米はこちら↓
         http://www.hayashisanchi.co.jp/cargopro/

3、ダムは高いほど良いのだが、、

鎖骨も痛いし、風邪もひいてしまい、弱り目にたたり目にも関わらず、春作
業は、待ってくれません。その一つに田んぼへの入水作業があります。田んぼ
を、トラクターで「荒起こし」耕した後に、今度は、「代掻き」水を入れて泥
を掻き回します。この代掻きをするためには、大量の水を田んぼに張る必要が
あります。そのための入水作業ですが、なにせ、林さんちの田んぼは、小さい
ので枚数が、400以上とハンパじゃない。その一枚一枚に、用水に止木板(
しぎいた)で、水をせき止めダムを作って水を入れて行くのである。

 林さんちは、どうしても面積が多いので、作業計画上前倒しで、この入水作
業が他の農家より早い。という事は、まだ誰も用水に水を入れていないので、
まずは用水に水を引くことから始めなくてはいけません。ところが、我田引水
という言葉があるように、勝手に他地区の用水を触るとお叱りを受けます。そ
こで、その地区の担当者に連絡したり、用水の鍵を借りて水門を開けたりしま
す。そうやって、幹線の用水から水を入れると、今度は、田んぼへ水を入れま
す。そのダムを作る為に、毎年かなりの量の材木や塩ビパイプを、購入します。

 本当なら、ほとんどの田んぼが、毎年作っているので、止木板が残っている
はずなんですが、なぜか紛失しているんです。風で飛んで行くのか、誰かが流
してしまうのか?その補充のために、毎年、新品の止木板を作っては、小さな
ダムを作って、塩ビパイプから水を入れます。この塩ビパイプは、直径10セ
ンチで、L型の繋ぎを付けて首振りにして、その角度で入水量を調節します。
この塩ビパイプも、結構、トラクターの刃で壊すので、補充します。

 土で出来た用水には、ダムを作るために用水の両脇に、杭を打ち込んで、止
木板を充てます。コンクリートの用水は、普通、止木板を入れる縦溝があって
それに入れます。ところが、このダムの高さが問題で、そりゃ高ければ高いほ
ど、水の勢いもあって良いのですが、順番に下の田んぼにも、水を回してあげ
ないとダメなので、入水可能なギリギリのところで高さを調節します。だから
止木板に使う材木も、各種幅を使い、上に行くほど幅の狭い板を使用して細か
い調整を可能にしています。それでも、下の田んぼの持ち主から、ダムが高過
ぎると苦情が来たり、場合によっては、勝手に止木板を外されることもしばし
ばあります。基本的には、林さんちは、その地区にとっては「よそ者」なので
水の管理に関しては、弱い立場です。

 そして林さんちの田んぼは、乾田と言って水はけが良く、乾いた田んぼが多
いので、逆になかなか水が貯まってくれません。そして代掻きをするまでは、
本当に大量の水を供給し続けないと、干からびてしまいます。だから、一旦水
を入れて湿らせた後は、多少乾いても無視して、代掻き本番の直前に、ダムを
高くしてドバ〜と入水して作業を行います。そのための止木板も、予備を用意
しておきます。代掻きをすると、細かい泥で底をふさいで、水漏れが無くなり
少ない入水でも、水面を保てます。そうなると、ダムをまた下げます。

 この水面が、保てず田んぼの泥が出ると、草が生えて来ます。そうすると、
後で除草剤が大量に必要になるので、要注意。代掻き後は、ゴミでパイプが詰
まったり、止木板を外されないように、見回りをします。でも、この時期、林
さんちを困らすのが、イタズラ坊主達。田んぼの用水をイタズラしては、止木
板をボート代わりに流して遊んだり、パイプを触って水遊びをします。野々市
町の子供達のほとんどが、農家でない以上、その重要性と危険性を認識してい
ないのは、仕方ないのですが、相手は大人数で、時間も無尽蔵にあるので強敵
です。春先、地元小学校の校長先生に、用水で遊ばないで欲しいとお願いする
のが恒例行事です。でも、まだ野々市町が、道草できる環境であるのは、喜ば
しいことなのかもしれませんね、、(* ̄▽ ̄*)
 
林さんちの商品注文はこちら→http://www.hayashisanchi.co.jp/cargopro/

     平成19年度 新米発売日
超普通じゃないコシヒカ 120袋/290袋 41%   10月 2日
普通じゃないコシヒカリ 227袋/571袋 40%    9月15日  
普通のコシヒカリ    273袋/751袋 36%    9月15日    
ハナエチゼン      66袋/279袋 24%   8月24日
ひとめぼれ        90袋/245袋 37%   9月 8日

敬白
「あぐらぐち」とは、我が社の志高きプロバイダー氏が、名付けた、
「ホームページといういろりばたで、あぐらをかいて、話でもしまいけ」と
いう意味で名付けられました。
妙ですが、オリジナリティーがあって、私は気に入っています。
なお、「こんなメールマガジンいらないよ」
「HPの日記読んでるからいらないよ」と言う方は、
そのまま送り返しください。こちらで、リストから、外します。

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