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     林さんちのあぐらぐち物語 2009年 如月4号
       http://www.hayashisanchi.co.jp

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 このメールマガジンは、林さんちの大切なお客様と、ホームページをみて
   林さんちに興味をもっていただいたお客様にお送りしています。
   
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ 2009年 如月4号 _/_/_/_/_/_/_/_/_/

1. 巻頭言

 現在、林さんちの工場の横では、毎日、建設機械がせっせと工事をしていま
す。そして、そろそろ春に向け、周りも騒がしくなって来ました。新しい研修
生やバイト君も来ることになり、一気にテンションの上がっている林さんちで
す。
  在庫メーター     空←――――――――――――――――→満 
超普通じゃないコシヒカリ ■■■■■■■■■■■■■□□□□□□□
普通じゃないコシヒカリ  ■■■■■■■■■□□□□□□□□□□□
普通のコシヒカリ     ■■■■■■■■■■■□□□□□□□□□
ハナエチゼン       ■■■■■■□□□□□□□□□□□□□□
ひとめぼれ       ■■■■■■■□□□□□□□□□□□□□

             詳しい数字は、メルマガの最後に

2.今週の林さんち・・・・適度な悲観論でレールを

 2月19日に、アグリファンド石川第32回通常総会があり、10年間務め
た会長職の退任が無事承認されました。アグリファンド石川は、日本でも珍し
い「借金友の会」です。国の制度融資を受けている農業経営者の研鑽の場とし
て活動しています。一番、他の農業組織とは違うのが、事務局がJAバンク石
川信連さんという銀行だということ。さすが、銀行マンです、事務能力は、卓
越していました。おかげでずいぶん楽しい10年間を過ごさせていただきまし
た。でも10年間も組織のトップにいるということは、非常に珍しいことです
し、会長に就いた時点でまだ38歳という若さだったのも異例のことでした。
でも、アグリファンド石川では、若い人の起用が伝統的に行われて来たので、
先輩達の温かい指導もあり違和感もなく活動できました。

 そんな最後の総会での記念講演を、日銀金沢支店長の森氏にお願いしました。
なぜ森氏とのパイプが出来たかというと、アグリファンド石川賛助会員の日本
政策金融公庫・金沢支店長さんが「農育人」を持って、勉強会に参加したこと
が縁でした。森氏は、時間さえあれば現場を見に行く「現場主義」の方です。
さっそく「農育人」を持参して林さんちに来られました。私も、日銀の方とお
会いするのは初めてで、どんな切れ者が来られるのかと少々ビビッていました
が実に気さくな方で、金融情勢を、サルでも分かるように説明していただきま
した。そんな森氏にぜひ、アグリファンド石川で講演をしていただけないかと
お願いしたところ快諾していただきました。最近の金融情勢も含め、お金のお
話を分かり易くお願いしますと要望しました。

 まず冒頭に、日銀の主力商品は「お金」です。と言われました。なるほど!
言われてみれば確かにそうです。そして日銀は、体に例えると「心臓」、血液
が「お金」、血管が銀行、筋肉が企業とのこと。ますますなるほど!心臓であ
る日銀は、せっせと血液であるお金を、血管である銀行を通して筋肉に送ろう
としていますが、どうも昨年末から動脈硬化を起しているというのです。それ
は、ご存知リーマン社の破綻に始まる金融危機です。でもその原因は、サブプ
ライムローンや銀行にあるのではなく、米国の一般国民の「過剰借金(ローン)
」「過剰消費」「過剰投資」にあるとのこと。

 その分かり易い例えが、カードの貸付限度額。日本では、せいぜい50万円
前後の金額が、米国では5、000万円なんてざら。すごい勢いで消費して行
くのを目の当たりにして来たというのです。車も、ベンツ、BMW、キャデラ
ック、そして妻の買い物用にレクサス!なんて当たり前。そのお金で家も何軒
か買っていて、もしお金に困ればその家を売れば良いということなんです。で
もそんなことやっていれば破綻するの当然のことです。しかし血管でもある米
国の銀行は、中東やロシアの事業にも血液を送っていますが、それが一気に滞
ってしまったのです。おかげで世界規模の不況に突入してしまった要因だとい
うことです。

 しかし日本人のモノ作りの精神は、世界のども民族にも増して素晴らしいこ
とを長い海外経験で、強く感じた。日本では、20ミクロンの誤差の契約なら
10ミクロンを目指す。欧米では、契約どおり20ミクロンで作る。極端なこ
とを言えば、中国では、場合によっては30ミクロンが、あってもばれなきゃ
いい。この精神性は、日本人は気付いてないかもしれないが、他の国の人が真
似できるものではない。しかも日本の銀行は、すでにバブルを経験して財務的
に強い体質をすでに持っている。日本人は「過剰借金」「過剰消費」「過剰投
資」ですでに痛い目に会っているので、今回の損害は少ない。ただ今一番の心
配が「過度の悲観論」。日本そして日本人の持つ力を、信じて欲しい。それで
も景気の下落は、ジェットコースターなんてもんじゃない。ジェットコースタ
ーにはレールがあるが、今の不景気にはレールが無い。だから、自分でレール
を作って下って行かねばならない。

 そんなお話を聞きながら、この世界同時不況のど真ん中に、工場の増改築の
投資をしている林さんちは、自分でレールを作っていることになるのか?それ
とも過剰投資か?と自問自答していました。でもかつてバブルの直前に、勤め
ていたホンダのデザイナーを辞めた経験、バブルの最中でも、まったく農業は
その恩恵には与かれなかった経験、逆に言えばその後のバブル後の方が経営が
伸びた経験。それらを総合すると、やはりここは、チャンスと考えることにし
ました。これらの経験は、世間とは逆の動きをすると上手くいくことを示して
います。「過度の悲観論」がだめなら「適度な悲観論」で自らレールを慎重に
作っていくだけです。さあジェットコースターの出発です!

           ↓そんな林さんちのお米はこちら↓
         http://www.hayashisanchi.co.jp/cargopro/

3、農業経営者すべての希望の光に

 先週のメルマガを発行後、林農産専属経営理念構想委員長M氏よりメールを
いただきました。http://www.hayashisanchi.co.jp/mailbk/20090203.html
掲載許可をいただきメルマガに載せます。

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 「モルヒネの思い出」

 林農産専属経営理念構想委員長という
   光栄かつ身に余る肩書きをいただきました
                         Mより

 私の姉は6年前、胃ガンにより48歳で死去しました。3人の子どものうち
一番下の女の子はまだ中学生で、お通夜にはセーラー服を来た同級生たちがた
くさん来ておりました。

 胃を切って一度は退院したのですが、すぐに再発や転移がみつかり、二度目
の入院をしてから4か月後の12月末、帰らぬ人となりました。その間、母親
がずっとつきそいながら、特に夜間の介護やお世話をしており、その母にお弁
当や着替えなどを届けるため1日に2回、私が病室に顔を出していました。

 病状は日増しに悪くなっていきます。そんな中、体調が少し良くなった時が
あります。「これはひょっとして回復するかも」と、私の母は小さい希望を持
ちはじめた時があります。でも、その数日後、看護士さんが姉にふと言った言
葉を母が聞いたわけです。

 「○○さ〜ん、いまモルヒネ、打ちましたから、すぐに楽になりますからね
〜」

 姉はもう末期で判断能力を失ってますから、モルヒネを打つ治療に移行する
ことについて姉の夫に了解をとったのかも知れません。姉の夫は私の母にそれ
を伝えづらかったのかも知れません。あるいは、お医者さんが独断で打ちはじ
めたのかも知れません。とにかく、最も身近で看病していた私の母は、自分の
娘がモルヒネを打たれていることをまったく知らなかったんです。

 私の母は激怒しました。

 「あんたら〜っ、そんなもん、打っとったんかいねえ」

 その後、病室を訪れた私に、母が泣きながら、こう言いました。

 「だめや。あの娘はもう、助からない」

 というわけで、モルヒネという言葉を聞いただけで、私はあの時の情景を思
い出してしまうんです。ということは、きっと世の中には、そういう経験をな
された人たちがたくさん、いらっしゃるのではないかと思います。

 社訓「補助金はモルヒネ」ですが、「モルヒネという言葉を使うのは、どう
かやめていただけませんか」。誠に勝手ながら、先日、浩陽社長さんにそうお
願いしたところ、このたび快く受け入れていただきました。
心から感謝申し上げます。ありがとうございました。

・・・・・・・・・・・

 私の使う言葉は、どちらかというと「キツイ」ことが多く。それをお笑いネ
タのオブラートで包んでいるのですが、さすがにこの話は、こたえました。私
の友人も最近ガンで亡くなり、モルヒネの話を聞きました。友人は、最後まで
モルヒネを打つことを拒否。拒否する限り生きる希望があるということだった
と思います。この前の講演で初めて「補助金はモルヒネ」改め「補助金もらう
なら税金払え」を社訓で発表しました。この言葉は、農業経営者すべての希望
の光となることを信じています、、\(_ _)

林さんちの商品注文はこちら→http://www.hayashisanchi.co.jp/cargopro/

            平成20年度      新米発売日
超普通じゃないコシヒカ 252袋/374袋 67%    9月24日
普通じゃないコシヒカリ 237袋/515袋 46%    9月12日  
普通のコシヒカリ    352袋/659袋 53%    9月12日    
ハナエチゼン      49袋/175袋 28%   8月21日
ひとめぼれ        105袋/286袋 37%   9月 8日

敬白
「あぐらぐち」とは、我が社の志高きプロバイダー氏が、名付けた、
「ホームページといういろりばたで、あぐらをかいて、話でもしまいけ」と
いう意味で名付けられました。
妙ですが、オリジナリティーがあって、私は気に入っています。
なお、「こんなメールマガジンいらないよ」
「HPの日記読んでるからいらないよ」と言う方は、
そのまま送り返しください。こちらで、リストから、外します。

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