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     林さんちのあぐらぐち物語 2009年 卯月4号
       http://www.hayashisanchi.co.jp

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 このメールマガジンは、林さんちの大切なお客様と、ホームページをみて
   林さんちに興味をもっていただいたお客様にお送りしています。
   
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ 2009年 卯月4号 _/_/_/_/_/_/_/_/_/

1. 巻頭言

 代掻き開始しました。超コシの苗を含む4回目の苗出しも、無事終了しまし
た。今週は、ひたすら田んぼを、トラクターで均す作業が続きます。田植え準
備も平行して行います。そんなかんなで、気付けば、桜も散って葉桜になって
いました。季節は、確実に巡っています。

********* ハナエチゼンの取り置きについて *********

 ハナエチゼンの在庫が少なくなりました。完売後は、ひとめぼれに移行して
いただければ幸いですが、どうしても取り置きを希望の方は、ご連絡ください。
新米販売予定は、8月24日前後です、、o(^o^)o
林農産 <info@hayashisanchi.co.jp>

  在庫メーター     空←――――――――――――――――→満 
超普通じゃないコシヒカリ ■■■■■■■■■■■□□□□□□□□□
普通じゃないコシヒカリ  ■■■■■■□□□□□□□□□□□□□□
普通のコシヒカリ     ■■■■■■■■□□□□□□□□□□□□
ハナエチゼン       ■■□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ひとめぼれ       ■■■■■■□□□□□□□□□□□□□□

             詳しい数字は、メルマガの最後に

2.今週の林さんち・・・・きっとスルーの話題

 4回目の種まきの品種は、コシヒカリのみ。しかし、2520箱の中身は、
いつもとは違う構成でした。超普通じゃないコシヒカリ用の苗を540箱が、
含まれています。林さんちの苗は、全て化学合成農薬不使用で、作られている
ので、特別栽培米の超コシだからと言って分けなくても大丈夫である。しかし
超コシは、有機JASに準じたお米を目指しているので、わざわざ苗の段階で、
他の苗とは大きく違う資材を使用している。

 超コシが、有機JAS米ではない理由は、まず最大の理由が、紙マルチが、
有機JAS認定資材ではないことです。以前は、暫定で認可されていたようで
すが、今は違います。紙パルプから製紙の段階で、化学薬品を使用しているこ
とが理由のようですが、林さんちの紙マルチは、100%再生紙で、薬品は使
用していないとのことです。でも、ダメなものはダメです。次の理由は、申請
費用が、かかり過ぎて販売価格に影響するということです。いくらなんでも、
林さんちのお米を、超高級米で販売するのは、気が引けます。だから特別栽培
米として販売していますが、これも実は、かなりややこしい、、( ̄○ ̄;)

 農林水産省においては、『特別栽培農産物』は、その農産物が生産された地
域の慣行レベル(各地域の慣行的に行われている節減対象農薬及び化学肥料の
使用状況)に比べて、節減対象農薬の使用回数が50%以下、化学肥料の窒素成
分量が50%以下、で栽培された農産物です。と定義されています。

さらに。

 【特別栽培米】
無農薬栽培米・・・化学肥料や土壌改良剤は使用していても、農薬を使わない
で栽培された米。
無化学肥料栽培米・・・農薬や土壌改良剤は使用していても、化学肥料を使わ
ずに栽培された米。
減農薬栽培米・・・前作の収穫後から今回の収穫までの間に農薬の使用量が普
段使われている量のおおむね5割以下で生産された米。
減化学肥料栽培米・・・前作の収穫後から今回の収穫までの間に化学肥料の使
用回数が普段使われている量のおおむね5割以下で生産された米。

 となると、林さんちの普通じゃないコシヒカリは、肥料は、全て有機肥料、
農薬は、除草剤を1〜2回のみで、地域の使用量の20%以下。ということで
すでに無化学肥料減農薬栽培米となり『特別栽培米』になります。でも、なん
だか、それじゃ何でもかんでも特別栽培米になってしまうし、表示も面倒臭い
し、超コシとの差別化も難しいので、普通の表示で販売しています。林さんち
のお客様は、表示を見て買うのではなく、日記やメルマガを読んで買ってくだ
さっているので問題なしと考えています。
 
 林さんちの『超普通じゃないコシヒカリ』は、無農薬・無化学肥料栽培米と
なり堂々の特別栽培米の中でも、最高ランクになります。まあ、JAS有機米
を栽培している農家さんには、恥ずかしいけど、限りなくJAS有機に近づけ
ているお米です。ということで、種籾の消毒は、温湯消毒へ、苗の床土は、有
機肥料入り、覆土は、無肥料で、種まきをしました。しかし、林さんちの種ま
き機械のラインは、それぞれの資材を、そうそう540箱ピッタリで止めるの
は難しくて、昨年はhttp://www.hayashisanchi.co.jp/mailbk/20080403.html
「温湯消毒した種+有機肥料入りの床土+無肥料の覆土」
「温湯消毒した種+化学肥料入りの床土+無肥料の覆土」
「温湯消毒した種+化学肥料入りの床土+化学肥料入りの覆土」
「エコホープした種+化学肥料入りの床土+化学肥料入りの覆土」
の4種類もの苗が出来てしまった。

 今年は、4回目の種まきに使用した種籾は、すべて温湯消毒だったので、3
種類に減ったが、それでも資材を間違えないように、段取りを組むのは神経を
使う。最初に、全てのタンクを空にして、超コシ用の資材でスタートします。
予定の540箱出来た時点からは、どの資材が無くなってもOKです。しかし
今回は、6箱不足の534箱分しか有機肥料床土が、ありませんでした。計算
上は、ピッタリだったのに、微妙な調整誤差で不足でした。仕方ないので、6
箱空箱を足して完成。後は、化学肥料入りの床土+無肥料の覆土の苗が120
箱ほど出来ましたが、全然問題ありません。

 もう表示のことを書いただけで、こんなに長くなってしまいました。でも、
林さんちのお客様は、「林さんちのお米は、安全なんでしょ!」と一言で、こ
んな文章は、きっとスルーなんでしょうね。でも、そんな超コシですが、過剰
在庫気味で焦っています。昨年並みに売れているのですが、原因は、欲を出し
て栽培面積を増やしたのと、昨年の猛暑で食味を落としたことかもしれません。
皆様、手加減なしで遠慮なくご購入ください、、o(^o^)o

           ↓そんな林さんちのお米はこちら↓
         http://www.hayashisanchi.co.jp/cargopro/

3、やってみる価値ありと判断

 最近、NHKさんから農地転用の話題で取材の申し込みがあった。愛知県で
トヨタ自動車の倉庫に、無理な農地転用があったと、今年になって新聞紙上を
賑わしていたのは知っていたが、まさか林さんちに取材に来るとは思いません
でした。当初の取材は、過剰な農地転用で困っている農業者ということで、来
られたが、農地転用=極悪非道といえない非常に複雑な事情もあり、「なんだ
、おまえんところが、儲かっているからと言って、農地転用をボロクソに言い
やがって、、(-_-#)」と言った関係者に誤解されるリスクも微妙に背負うこと
なりかねない。その証拠に取材拒否も、多いようである。確かに、皆さんいろ
いろな繋がりがあるしねぇ。

 だから当初から、私のスタンスは、アイツが悪い、コイツが悪いというので
はなく、「都市部の棚田を守るために、努力している」「田んぼでオアシス構
想・オア田んぼを提唱している」「農地を維持しようとしている地主さんや兼
業農家を応援している」「農地を維持しようとしている地主さんや兼業農家さ
んをリスペクト(尊敬)している」と繰り返し話しました。

 しかし現実には、林さんちの周りの集落で、農地を転用して市街化するため
の要望書を出していないのは、林さんちのある藤平地区だけではないかと思い
ます。そして、15年ほど前から、大規模な区画整理事業が、近隣で行われ林
さんちが、耕していた農地が埋められて、どんどん宅地化されて来ました。さ
らに、宅地された市街地に残る田んぼも、次々といろんな事情で、埋められて
います。そのことも、一方でどうしても表現しなくてはならず、カメラの前で
話をしました。

 市街地の田んぼが、埋められる原因の一つが、相続税の問題。地主さんが亡
くなると地価の高い野々市町では、売らざるを得ません。そしてどうしても、
そんなご家族の事情が、林さんちに伝わるのは、売買が成立してからが多いの
です。だから、せっかく土作り資材を投入して耕しても、ある日、作業に行く
と、重機が入っていて作業をしていると言ったこともしばしばあります。まあ
それぐらいご家族の方々は、混乱した中でのことと理解していますので、「大
変でしたね」と一言言って引き返します。

 でも一番、心が痛むのが、大規模スーパーが来るからと言って大々的に農地
を転用されること。これ以上、郊外型大規模スーパーが必要なのでしょうか?
そうやって地域の商店街を、テナントで取り込みながら、シャッター街に変え
ていく。しかも、そうやって先祖代々の田んぼを埋めてまで建てたスーパーの
販売部門の多くは赤字です。結局、潤うのはテナント料という図式。それが、
果たして正しいのでしょうか?

 でも最大の原因は、日本人が農業なんてどうでも良いと考えるようになった
ことです。林さんちの田んぼには、マックやコンビニのゴミがたくさん捨てら
れています。瑞穂の国の民がやる行為ではありません。そしてそうした考えは、
農地を持つ地主さんや兼業農家の方々のモチベーションを著しく低下させます。
もっと、もっと、赤字覚悟で、サラリーを投入してまで農業を続けて国土を保
全しているこう言った人達を、リスペクトすべきと考えます。今、実は、ある
逆転現象が起きていて、都市部の方々は、農業を非常に応援してくれています。
でも農業地域では、農業なんてやっていてもどうにもならないとと考える人々
が存在します。

 今、農地を埋めて損する人は、いません。農家は、地代収入が入る、開発デ
ベロッパーも儲かる、国は、税収入が増える。良いことだらけなんです。でも
この一見良いことだらけの行為ですが、23世紀型の林さんちから見ると、子
供達の未来を、著しく暗くする行為に見えます。林さんちが、都市砂漠の中の
オアシスのような存在と認めてもらうためには、今回の番組取材は、もしかす
るとリスクは、あるかもしれないが、やってみる価値もあると信じています。
放送は、24日夜の東海北陸地区のナビゲーションという番組です。さあ、ち
ゃんと編集されていることを祈るばかりです。というか放送されるの?

林さんちの商品注文はこちら→http://www.hayashisanchi.co.jp/cargopro/

            平成20年度      新米発売日
超普通じゃないコシヒカ 202袋/374袋 54%    9月24日
普通じゃないコシヒカリ 166袋/515袋 32%    9月12日  
普通のコシヒカリ    266袋/659袋 40%    9月12日    
ハナエチゼン      20袋/175袋 11%   8月21日
ひとめぼれ        79袋/286袋 28%   9月 8日

敬白
「あぐらぐち」とは、我が社の志高きプロバイダー氏が、名付けた、
「ホームページといういろりばたで、あぐらをかいて、話でもしまいけ」と
いう意味で名付けられました。
妙ですが、オリジナリティーがあって、私は気に入っています。
なお、「こんなメールマガジンいらないよ」
「HPの日記読んでるからいらないよ」と言う方は、
そのまま送り返しください。こちらで、リストから、外します。

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