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林さんちのあぐらぐち物語 2009年 水無月2号
http://www.hayashisanchi.co.jp
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このメールマガジンは、林さんちの大切なお客様と、ホームページをみて
林さんちに興味をもっていただいたお客様にお送りしています。
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ 2009年 水無月2号 _/_/_/_/_/_/_/_/_/
1. 巻頭言
大豆を少しづつ播いています。梅雨が近づき、お天気もどんどん不安定にな
って来る中、頑張っています。苗箱も、育苗ハウスも片付き、どんどん春から
夏に向かっている林さんちです。工場の第2期工事も、始まりまたまた周辺が
賑やかになってきました、、(o^-^o)
在庫メーター 空←――――――――――――――――→満
超普通じゃないコシヒカリ ■■■■■■■■□□□□□□□□□□□□
普通じゃないコシヒカリ ■■■■□□□□□□□□□□□□□□□□
普通のコシヒカリ ■■■■■□□□□□□□□□□□□□□□
ハナエチゼン □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ひとめぼれ ■■■□□□□□□□□□□□□□□□□□
詳しい数字は、メルマガの最後に
2.今週の林さんち・・・・レアモノ大豆播種終了
大豆の種まき中です。林さんちの大豆は、エンレイ・艶麗=つややか(艶)
で美しい(麗)ということで、名づけられた美しい大豆です。大豆というのは、
多くの種類がありますが、多くの大豆は、色が付いていたり、胚芽部分が黒か
ったりします。それは、それで、それぞれの特徴ですが、エンレイのように胚
芽部分も、白い豆は、珍しいと思います。昭和46年に長野県で生まれたそう
ですが、林さんちでは、昭和48年から米余りのための転作作物として作付け
をしていますから36年間も、作り続けているロングヒット商品です。
昔は、転作作物として国の指導通り、大麦プラス大豆の作付けをしていまし
た。大麦を10月に播き、6月に収穫、その後に大豆を播き、10月に収穫、
そしてまた大麦を播くというローテーションで作っていました。この大麦大豆
の組み合わせは、転作奨励金もたくさん国からもらえて、さらに、大麦大豆の
販売で農業経営が成り立つという素晴らしい政策でした。しかし野々市町のよ
うな小さい田んぼが、市街地に点在していると、大規模にまとめて作付け出来
ません。国の政策では、ブロックローテーションと呼ぶ、大規模にまとめた転
作作物に対し、高額の転作奨励金を支払うシステムなので、林さんちには、厳
しい政策です。
それでも、転作面積の割り当てが、各農家に来る以上、絶対に米以外を作付
けしなくてはいけません。それにその国の政策を、違和感を覚えながらも、盲
目的に従っていたのだと思います。私も当時は、まだ中学生、へぇ〜米以外の
作物を作らないといけないのか?と思った程度です。しかし米しか作ったこと
がない農家にとって、大麦や大豆の栽培は、未知の世界でした。まずは、大麦
の播種機を購入、見よう見まねでなんとか播種。排水の溝を切って一冬、雪が
降るので「麦踏み」はしなくて済みました。麦踏みで刺激を与えてやると、育
つらしいのです。黄金色に光る麦畑は綺麗でしたが、刈取りは、埃が凄くて真
っ黒になって行いました。何より辛いのが、田植えを終えて、疲れ果てた後の
作業だったことです。しかも、なんとか刈り取った後すぐに、大豆の播種です。
大豆の播種と同時に、乾燥調整袋詰めも行います。
ところが、刈取り機械も、乾燥施設も、野々市町のような小さな町では、専
用機械や施設がなく、林さんちの稲作用のライスセンターで行いました。する
と米の刈取りの前に、完全に掃除をしなくてはならず大変でした。大麦が、お
米に混じると米検査ではねられます。夏の暑い中、脱水症状になりながら乾燥
機の中にもぐって掃除した記憶は、今でも鮮明に覚えています。そんな苦労を
して大麦大豆を20年ほど、作りましたが、大麦も大豆も収量は、下がる一方
転作奨励金も、林さんちのような市街地の農家の金額は、下がる一方。大麦や
大豆と言った畑作作物は、地力を大量に奪うのです。しかも米、大麦、大豆と
次々と作業が続き、管理が行き届かず、さらに収量が落ちていきました。
大麦大豆の収量が落ちるのと同時に、肝心のお米の収量が落ちて行きました。
明らかに管理の不行き届きです。そこで10数年前に、思い切って大麦の作付
けを止めました。どっちにしろ転作奨励金は、雀の涙。それなら転作割当だけ
大豆の作付けでこなし、空いた労力を稲作に投下しました。おかげで転作奨励
金は、激減しましたが、お米の収量は安定し収益も伸びて行きました。でも大
豆の収量は、安定低空飛行、収益は、転作奨励金がないので赤字のままです。
それでも、今では農協に出荷する大豆が、まったく無いほど、ネット通販と野
々市町の給食で完売しています。しかし、キロ550円と、林さんちの超普通
じゃないコシヒカリより高価ですが、収量が300坪当たり100キロ前後で
お米の20%程度。本当は、300キロくらいは、収穫できるらしいのですが
そこまでやると農薬を散布しなくてはいけないので、あえて100キロ前後に
しています。
というわけで、そんな林さんちの貴重な大豆は、ネット販売と給食にしか販
売しないレアモノです。今年は、昨年の約2倍の作付けをしたので、売り切れ
にならないと思いますが、なにせ天候にすごく左右される作物です。温かい目
で応援していてください。今年は、割りと天候に恵まれて、順調に播種を終え
ましたが、勝負は、ここから。カラ梅雨だと芽が出ず、出ても伸びない。猛暑
だと水不足で枯れ枯れで実がつかない。秋の長雨で、サヤにカビが生えたり、
台風で倒れたりと、モロ天候の影響を受けるのが、大豆です。いかに水で守ら
れている稲が作り易いか、痛感しています。でも、そんな大豆ですから、愛し
いのも事実、今年は、普通の天候希望です、、\(_ _)
↓そんな林さんちのお米はこちら↓
http://www.hayashisanchi.co.jp/cargopro/
3、米粉プロジェクト発動
林さんちの米粉プロジェクトのために、製粉会社に打ち合わせに行って来ま
した。いやはや「製粉」の世界は、ディープでした。昨年の夏に、本当に何も
知らずに米粉パンをやらずに良かったと心底思いました。春先に、米粉ビジネ
スコンサル展http://www.hayashisanchi.co.jp/mailbk/20090301.htmlに行って
目から鱗でしたが、今回は、製粉のプロのお話を聞いてさらに、鱗が落ちてツ
ルツルの目になりました。林さんちの目指す、米粉は「でんぷん損傷大、粒径
数ミクロン」この仕様で、天ぷら粉、ホワイトソース、そしてお餅の打ち粉に
します。と簡単に言っても、そうそう数ミクロンまで細かく出来ません。今回
の打ち合わせも、製粉会社の社長さんが、まだテスト段階だから加工販売は、
出来ないということで、すいぶん延びたのでした。
普通の製粉機械では、粒の大きさの分布曲線が、台形でかつ裾野が広くなり
ます。つまり、大きな粒から小さな粒まで、いろいろあるのです。米粉パンに
使うなら、絶対に細かい方が良いのですが、なかなか一定の細かい粒の製粉は、
難しいというのがプロの意見です。しかも、米粉パンをふんわり焼くには「で
んぷん損傷小」つまり細かい上に、あまり傷を付けてはいけないのです。でも
どうしても、傷が付いてしまいその結果「重い食感」になりがちなんです。ま
あ、米粉パンは、あくまで米粉パンであり、パンではないという前提であれば
良いのですが、見た目は、どう見てもパンなので比較されるので、辛いところ
です。
そこで、いろいろ考えた結果、米粉が小麦粉の性能を凌駕するのが、天ぷら
粉、ホワイトソースだったのです。そして製粉会社の社長さんに、そのことを
話すと意外な言葉が、返って来ました。「林さんちは、お餅屋さんだよね。打
ち粉に使えるよ」そうなんです、数ミクロンの米粉は、お餅の打ち粉にピッタ
リなんです。林さんちでは、年間に200キロ以上の、北海道産じゃがいもで
んぷんを使用しています。このでんぷんを、フライパンで炒ってさらに、殺菌
乾燥させて使用しています。しかも、この製粉会社の新しいラインの米粉は、
減菌されていてカビの発生の可能性も低そうです。
この製粉会社の社長さんは、日本の米農家のことを非常に心配しています。
製粉業界に本来回るべき、中米やクズ米が、主食に回されてそのために価格が
値崩れしているというのです。確かに厳しくなった米表示と言えども、そこま
での表示義務はありません。でも結果、MA米の偽装問題が起きてしまったの
は、皆さん記憶に新しいと思います。でも中米やクズ米を混ぜたお米が、美味
しいわけもなく、結果、日本人の米消費は落ちるばかり、農家の手取りは落ち
るばかりであると熱く語っておられました。だから勝ち目のない米粉パンでは
なく、菓子業界で使っている打ち粉を、米粉に代えてもらうことを目指してい
るというのです。
そこで、林さんちの超普通じゃないコシヒカリを、米粉にするつもりと言っ
たら反対されました。まず残留農薬を、除去する装置が付いているので、どん
なお米でも大丈夫。そしてお米の品種は、問わない、逆に、どんなお米でも一
定の商品にしている。安い中米を持って来なさいと言われました。中米と言う
のは、普通に販売しているお米より粒の少し小さい粒のお米で規定の選別網か
ら落ちたお米です。そしてさらに小さい粒のお米をクズ米と言います。中米も
クズ米も、お菓子や加工用で広く使われています。林さんちの中米は、あまり
数量が出ないので、お味噌の材料に使う他は、スタッフや知り合いに安く売っ
てしまいます。社長さん曰く、そうやって主食に回すのではなく、米粉にして
別の用途で、本来の主食用の消費を増やしなさいというのです。
主食用、中米にしろお餅が、オール林さんちの材料で出来ることになるので
なおさらグッドです。そこでさっそく製粉してもらおうとしたら、ちょっと待
てと言われて、サンプルを2キロ下さり、まずはこれで天ぷらにして見てくれ
と言われました。さすがに職人です、そうそう納得の言った返事は、いただけ
ません。そしてオマケに白玉粉まで頂いて帰りました。見た目も触った感触も
本当に微粒子です。さっそく天ぷらにしてみましたが、予想どおりカラリと揚
がりました。さらに油が、ほとんど汚れず少ない油で、どんどん揚がります。
さらに吸水率が高く、油はねが少なくて台所が汚れません。しかし残念ながら
餅つきは、現在、工場の改築中でテスト出来ません。こっちも、改築終了を待
ってすぐにテストしてみようと思います。
まさか米粉で、日本の現在の米流通の裏側を知るとは、思いもしませんでし
たが、私達が普段知っている、お米の用途なんて氷山の一角です。米粉、お菓
子、お味噌、お酒、みりん、お酢、醤油、ビール、焼酎、その他、まだまだ知
らない用途があり、それらの加工業界は、加工用材料が、主食用に回されて手
配に苦しんでいるというのもおかしな話です。でも、なんとか社長さんに、お
願いして、とりあえず1回目は、超コシで米粉にして試験販売までにこぎつけ
たいと考えています。早くしないと、冬になっちゃうし、、o(^o^)o
林さんちの商品注文はこちら→http://www.hayashisanchi.co.jp/cargopro/
平成20年度 新米発売日
超普通じゃないコシヒカ 152袋/374袋 41% 9月24日
普通じゃないコシヒカリ 105袋/515袋 20% 9月12日
普通のコシヒカリ 181袋/659袋 25% 9月12日
ハナエチゼン 0袋/175袋 0% 8月21日
ひとめぼれ 47袋/286袋 16% 9月 8日
敬白
「あぐらぐち」とは、我が社の志高きプロバイダー氏が、名付けた、
「ホームページといういろりばたで、あぐらをかいて、話でもしまいけ」と
いう意味で名付けられました。
妙ですが、オリジナリティーがあって、私は気に入っています。
なお、「こんなメールマガジンいらないよ」
「HPの日記読んでるからいらないよ」と言う方は、
そのまま送り返しください。こちらで、リストから、外します。
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